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巨大な球体とガラスキューブ & 大階段と大吹抜け 安藤忠雄設計の大規模施設 長良川国際会議場


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岐阜県を流れる鵜飼で有名な長良川。その川沿いに安藤忠雄が設計した大規模施設があるのをご存知でしょうか。

長良川沿いの長良川公園と岐阜メモリアルセンター長良川競技場との間に位置する国際会議場です。

屋上の4つのガラスキューブ 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る
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安藤忠雄設計 長良川国際会議場はいつできた?

1995年に竣工した国際会議場です。安藤忠雄54歳の時のプロジェクトです。

長良川国際会議場の公式HPに掲載されている安藤忠雄の言葉を引用します。

金華山と長良川を建築の一部として取り込み 自然と調和した、岐阜にしかないものをつくりたい

さて、どのような建築なのでしょうか。

キューブと球体越しに金華山が見える 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

どんな会議場?

この地域は450年ほど前、織田信長が楽市楽座令を出し、座に属さない商人たちにも自由に商いをするのを認めたことに端を発して商工業が発展した地域です。

そんな岐阜に、地域の住人や岐阜を訪れる人々が自由に交流できる場として開館したのが、この長良川国際会議場です。

長良川国際会議場は、この辺りの歴史から「平成の楽市楽座」と位置付けられています。

ここは安藤忠雄が手がけた建築の中でも大規模プロジェクトにカテゴライズされるでしょう。

地下1階、地上5階の6フロアからなります。国際会議場というくらいですから、第一から第五までの5つの会議室と大会議室、特別会議室、国際会議室と大小8つの会議室とメインホールと市民ギャラリーで構成されています。

メインホールは最大1929名収容の大型ホールです。

岐阜のまちが一望 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

大階段と球体とガラスキューブ

まずはその外観から。あまりにも巨大なため、全貌を掴むことがなかなかできません。

屋上へ 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

とりあえず眼前に開かる大階段を登ります。長い長い大階段です。

登り切ると見えてくるのは、大きな4つのガラスのキューブと大きな球体です。

4つのガラスのキューブの下は、1階から4階まで4階層の大吹抜けの空間で、市民ギャラリーになっています。

また、屋上庭園からは長良川と金華山がよく見えて素晴らしい眺望です。

巨大な球体 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

▲長良川の方に突き出ているこの大きな球体の中身は国際会議場です。写真では見えにくいのですが、球体の上部に長良川方面に向かって開口があり、会議室内から金華山がよく見えるようです。

この風景ありきでの開口部の位置なんだと思われます。

確かに長良川と金華山が建築に取り込まれているかのようです。←会議室からの眺望はみていませんが、横から見ているので大体想像がつきます。

長良川をのぞむ 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

▲長良川と金華山を取り込む=素晴らしい眺望を望むことができる球体の国際会議場。

階段を登るのはしんどいけれど、頑張って登ると絶景が待っている。これも安藤忠雄建築あるある。

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屋内円形広場

屋内も見てみましょう。受付にて安藤忠雄建築を見学しにきた旨伝えると長良川国際会議場のリーフレットと安藤忠雄サインポストカードがもらえました。そのようなものを用意しているくらいですから、建築見学に訪れる人も少なくないのでしょう。

受付で見学可能エリアを聞いてから自由に見て回ります。と言っても各会議室やメインホール内の見学はできません。主に市民ギャラリーとコーヒーラウンジと屋上庭園の見学ということになります。

市民ギャラリー 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

▲見上げるだけで首が折れそうなくらい高くて広い市民ギャラリー。

巨大なコンクリートの円筒形の上に4つのガラスキューブが乗っているような構造です。

そうです。屋上庭園の4つのガラスキューブはこの市民ギャラリーのトップライトです。

市民ギャラリー 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

▲階段とスロープが巨大な円筒形の周囲を巡ります。最上部すなわちトップライトであるガラスキューブの近くでスロープは螺旋階段へ変化しているのですが、そのエリアは通行不可となっており、下から眺めるだけです。

あるいは上から(屋上庭園)眺めるだけです。通ってみたかった。高すぎてちょっと怖そうだけれども。

ホワイエ 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

▲メインホールの周囲のホワイエも大きな開口から岐阜の豊かな自然が気持ちよく見渡せます。

コーヒーラウンジ 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

▲屋外でも使用可能な耐久性に優れたフリッツ・ハンセンのペリカンチェア。この椅子も安藤忠雄建築あるあるです。

主に屋外で使用することが想定されているため、座面には雨が流れ落ちるようにスリットが入り、堅牢な素材でできています。非常に重いのが難点です。

開口からの西陽を受けてペリカンチェアの影とガラスのゆらめきがとても綺麗でした。

とても大規模な施設でしたが、訪問した日は、この施設で何も開催されておらずとても静かでした。イベントや会議が各スペースで開催されていたら、とても活気に溢れているのでしょうね。

そんな様子も見てみたかった気もしますが、初訪問は安藤忠雄の大空間を独占することができたので大満足です。

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改修工事のため休館

2024年12月2日〜2026年3月31日まで休館

天井改修工事などのため1年半ほど休館となります。

この間、施設の利用はできませんので中に入ることもできません。

再開したら再訪したい場所の一つです。

このサインのポストカードをもらいました 安藤忠雄設計 長良川国際会議場 写真:建築とアートを巡る

奈良・大阪で安藤忠雄建築を巡る

安藤忠雄建築一覧

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青山・表参道の安藤忠雄建築

基本情報

長良川国際会議場

岐阜県岐阜市長良福光2695−2 MAP

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