六本木ヒルズの森タワーの最上階の53階にある展望台東京シティビューから六本木周辺の建築巡りをしてみました。
展望台から俯瞰で眺める東京はそれだけでも楽しいのですが、空中建築散歩なら、中に入ったり近づいたりできない建築でも上から眺めることができます。
展望台なので暑さ寒さも関係なくて快適です。六本木周辺だけでなく、お台場や新宿方面だって一望できます。
実際に歩いてまわることはできない距離を一望できるのが俯瞰で見る建築巡りのいいところです。
PR東京タワービュー
まずは、展望台入り口のスカイギャラリーから、ここは天井が高く、何と言っても東京のランドマーク東京タワーが一番目立ちます。
▲話題の麻布台ヒルズや日本一の超高層ビルとなった森JPタワーも目の前に見えるような感覚です。
▲東京タワー、その右横下には増上寺が見えます。
▲芝の増上寺です。増上寺大本殿を裏から見ることになります。
▲手前の緑に囲まれたブルー系のビルはザ・プリンスパークタワーです。設計は丹下健三です。周辺の緑は芝公園です。
左下に見えるギザギザ屋根の建物はプリンスのブライダル用の教会です。
お台場
遠くにお台場方面の海も見えます。
▲羽田に離発着する飛行機を観察するのも楽しい。
▲お台場のフジテレビの社屋です。こちらは丹下健三設計です。
麻布台
麻布台は東京タワーよりも左側のエリアです。
▲2023年11月24日開業予定の麻布台ヒルズと森JPタワー。このビルは建築家シーザー・ペリ氏で知られるPCPAが担当しています。
▲六本木一丁目駅のそばにある在日米国大使館の職員宿舎です。大使館で働く人々が住んでいます。
この中はアメリカなので、右側通行です。もちろん大使館同様に一般の日本人は簡単には入れません。
でも、シティビューからならじっくり観察することができます。
私は、年に2回特別なイベントが開催されるので、何度か中に入ったことがあります。中に入るには空港のようなセキリティチェックを受ける必要があります。
▲麻布台そばの飯倉交差点といえば、白井晟一設計のNOAビルです。
ただ、シティビューからだとかろうじてビル上部が見えるものの、そのNOAビルらしい姿は見えません。
▲厳しい条件をクリアした人だけが会員となれる東京アメリカンクラブです。
屋上のガラスドームはプールです。後ろのマンションと東京アメリカンクラブどちらも故シーザー・ペリと三菱地所設計です。
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麻布十番
東京タワーより右側のエリアです。比較的低層のビルが多め。
▲隈研吾設計のテナントビルMAX PLAN AZABU10がよく見えます。
2020年4月コロナ禍でひっそりと閉館した東京さぬき倶楽部の讃岐会館▲この建物も周辺の再開発で取り壊しの予定です。中のインテリアもとてもよかったのに残念です。緑に囲まれていて環境の良さが上からでもよくわかる。閉館が惜しまれる良い施設でした。
▲前川國男、坂倉準三、吉村順三の共同設計の国際文化会館は東京さぬき倶楽部同様に宿泊施設、カフェ、レストランを持つ施設です。
結婚式やガーデンパーティなど様々な集いの宴も行われます。
▲LIV建築計画研究所が手がけた麻の葉文様をモチーフにデザインされたファサードのオークウッドホテル&アパートメンツ麻布。
▲元麻布ヒルズが麻布十番エリアでは一番目立つ建築は元麻布ヒルズです。何よりそのフォルムが特徴的ですから。
最上階のペントハウスには、海外に逃亡したカルロス・ゴーンが住んでいたこともあります。
▲東洋英和女学院の以前の校舎はウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計でしたが、現在は解体されています。た
だ現在の校舎もそのヴォーリズデザインを踏襲し、レガシーを引き継ぐ一粒社ヴォーリズ建築事務所が手がけました。
この辺りは六本木5丁目の再開発で大きく変貌するはずです。今のうちに街の様子をしっかり目に焼き付けておきたいです。
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三田
麻布十番より少し遠くに目をやると三田エリアです。
▲三田エリアではクラシックな建築なので慶應義塾大学が目立っています。
奥が東館、手前が図書館旧館(福澤諭吉記念慶應義塾史展示館、カフェ八角塔)です。
▲取り壊しで揺れたカタール大使館の建物。これも丹下健三設計です。
不思議な形をしているので、カタール大使館もすぐ見つけられるはずです。
カタール大使館の前にある岡啓輔さんの蟻鱒鳶ルは残念ながら見えません。
▲芦原太郎が設計協力をしたオーストラリア大使館です。
▲ジョサイア・コンドル設計の洋館は綱町三井倶楽部
前に建っていた洋館(旧簡易保険局)と対を成していましたが、解体されてしまったので三井倶楽部だけになってしまいました。
富士山ビュー
スカイギャラリーを進んで、富士山が見える方向へ。ここからも様々な建築を上から巡ることができます。
建築巡りと共に富士山が見えたらラッキーです。
窓際にKonstantin Grcic (コンスタンチン・グルチッチ)デザインのStool_One (スツールワン) が並ぶ姿は圧巻!
西麻布と広尾
東京シティビューの真下ともいえる西麻布とそのちょっと先の広尾エリアを見てみます。
▲西麻布交差点の近くにあるバブル建築の代表、ナイジェル・コーツの二つの建築。
この建築の詳細はこちらから。
▲広尾の駅前です。
広尾プラザがよく見えます。
▲槇文彦による集合住宅建築。
ここには有名建築家も住んでいたりします。
▲聖心女子大学の校舎はアントニン・レーモンド設計です。
また、学校内には、重要文化財の旧久邇宮邸もあり、いつか中に入って校舎の見学してみたいものです。
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乃木坂
続いては乃木坂方面です。
▲パークコート赤坂檜町ザ・タワーは隈研吾がデザイン監修をしています。
右下に安藤忠雄の21_21design sight が少しだけ見えます。
▲黒川紀章設計の国立新美術館。
上から見るとその全貌がよくわかる。
▲国立新美術館の隣に建つ政策研究大学院大学。
設計はリチャード・ロジャースと山下設計。
▲国立新美術館の斜め前、政策研究大学院大学の隣にあるのが、都内23区内唯一の米軍基地、星条旗新聞社が入る赤坂プレスセンターです。
トランプ元大統領もバイデン大統領もみんな来日の際はアメリカから横田基地にエアフォースワンで来て、横田からここにヘリで降り立ちます。詳細はこちらをどうぞ
もちろん、アメリカ大使館同様ここも一般人が立ち入ることはできません。しかし、東京シティビューからなら俯瞰で見ることができます。
原宿
原宿方面を見てみます。
▲丹下健三の二つの体育館。
右が代々木競技場で左が代々木競技場第二体育館です。
▲豊かな都会の森明治神宮の前にあるのは伊東豊雄設計のWITH HARAJYUKUです。
赤坂
青山と赤坂方面です。
▲外苑銀杏並木の先に絵画館があるのが見えます。
その左横には、三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミアが見えます。
このあたりは神宮外苑の再開発によっては今とすっかり姿を変えてしまうかもしれません。
▲国宝の迎賓館赤坂離宮
設計は片山東熊で、後の改修設計監修は村野藤吾です。手前にはガラスの建築が見えますね。
▲そのガラスの建築は生け花草月流の草月会館で丹下健三設計です。
エントランスホールにはイサムノグチの石庭「天国」があります。
新宿
新宿方面を見てみましょう。
▲ちょっと遠いけれど新宿の高層ビル群が見えます。
目立っているのは、新宿高層ビル群の中では比較的新しい目玉があるようなビル、コクーンタワーです。これは丹下健三の息子である丹下憲孝設計です。
コクーンタワーと逆側の左はじにあるのは父丹下健三設計の新宿パークタワーですね。
丹下親子共演建築が見られるポイントと言うことです。
▲隈研吾設計の国立競技場もちゃんと見えます。
伊藤忠ビルがあって、その裏に神宮球場があって国立競技場ですね。そのさらに背後には建設中の高層ビルが見えています。
▲永山祐子が外装デザインを担当している東急歌舞伎町タワーです。
ライブハウス、映画館、2つのホテルなどが入る複合施設です。
外観のデザインは、噴水をイメージしており、水が噴き上がっている様子を表しています。
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東京シティビューからは様々な建築を一気に巡ることができます。東京で見るべき建築をとりあえず上から予習してから実際に歩くのもいいですね。
それにしても丹下健三建築が多いですね。(ザ・プリンスパークタワー、フジテレビ本社ビル、カタール大使館、代々木競技場、代々木競技場第二体育館、草月会館、新宿パークタワー)取り上げただけでも7つです。実際はきっともっと見えているはずです。
東京シティビューからも見える建築と言うことは、大規模な建築であると言うことです。ですから、丹下健三はそれだけ大規模建築をたくさん手がけていると言うことですね。
さて、六本木ヒルズの展望台に限らず、いろんな展望台で空中建築散歩を楽しむことができるので続編もあるかも!?
基本情報
東京シティビュー10:00-22:00
チケット()内はオンラインチケットの料金 一般2200円(1900円)、高大・シニア1600円(1300円)4歳-中学1000円(700円) 11:00-20:00 2022.8/1-8/31は13:00-22:00に変更 入場チケット 一般・高大・シニア500円、4歳-中学300円 港区六本木6丁目10−1 MAP アクセス
東京メトロ日比谷線六本木駅1C出口徒歩3分(コンコースにて直結)
都営地下鉄大江戸線六本木駅3出口徒歩6分
都営地下鉄大江戸線麻布十番駅7出口徒歩9分
東京メトロ南北線麻布十番駅4出口徒歩12分
東京メトロ千代田線乃木坂駅5出口徒歩10分
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東京シティビューの詳細はこちらの記事を▼
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