渋谷に竣工したひときわ目を引く斬新なファサードの新しいビルがあります。これはなんだろうと足を止めた方も多いでしょう。
実はこの建築、あのYouTube space tokyo/ユーチューブスペース東京が2020年に六本木ヒルズから移転してくるはずだった建物です。
しかし、いまだに移転の様子はなく、移転計画は中止になったとかならないとか。
2023年を迎えてこのビルが、YouTube space tokyoの移転計画が、今後どうなるのか考察していきたいと思います。
▲写真の奥に写るのは渋谷ストリーム。Googleの日本法人とYouTube Japanのオフィスが入居しています。きっと渋谷ストリームから見下ろしながらYoutube spaceの様子を見張るつもりだったんですね。
PRYoutube space tokyo
コロナ前の計画では、2020年にYouTube space tokyoが六本木ヒルズからこの新しいビルに移転するということになっていました。
しかし、2023年9月現在、移転している様子はありません。
この計画は完全に中止なんでしょうか。
YouTube spaceは、東京以外にNY、ロンドン、LA、リオデジャネイロ、トロント、ムンバイ、ベルリン、パリ、ドバイと世界に10カ所で展開しています。
東京のスペースは、ロンドン、ロサンゼルスに続く世界3都市目の施設として2013(平成25)年2月に六本木ヒルズ内にオープンしました。
当初発表されていた 移転についての内容です。
”Youtubeは新スタジオについて、2020年の東京オリンピック開催前に完成する予定としており、ビル一棟の計5フロア全てを「撮影するためにデザイン」。総面積は約1768.94平方メートルを予定し、「これまでのYouTube Spaceの中でも最も大きい投資のうちの一つになる」” シブヤ経済新聞2019年7月2日の記事より引用
当初の計画ではビル丸ごとスタジオという大規模な計画であったことがわかります。
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建築について
この建物は、設計・施工清水建設で建てられました。
▲なんといってもこの特徴的なファサードは一度見たら忘れません。
よく見ると、上部の穴のような形はYouTubeのロゴマークの形ですね。
▲ロゴマークの部分は、おそらく最上階である5階にあるようですが、見上げていると吸い込まれそうです。
これは、中がどんな様子なのか是非見てみたいです。
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髙田浩一
この特徴的なファサードのデザインは髙田浩一によるものです。
髙田浩一は、オーストラリアのシドニーでkoichi takada architectsを主宰する日本人建築家です。
髙田浩一は、ロンドンのAAスクールでレム・コールハウスに学び、帰国後北川原温建築都市研究所に入所します。その後シドニーに渡り2008年に独立しkoichi takada architectsを立ち上げました。
髙田浩一はこれまでにも、このビルのファサードに見られるような流線形が美しい建築やインテリアデザインをたくさん手がけています。
最近だと2019年にジャン・ヌーベル設計で開館したNational Museum of Qatar/カタール国立博物館のギフトショップのインテリアデザインは、非常に印象的です。是非見にいきたい場所の一つです。
YouTubeの公式発表
さて、こんなにすごいビルを建てたのに、Youtube spece Tokyoが今後どうなるのか。気になりますよね。
YouTubeの公式ブログにYouTube space tokyoについての公式発表がありましたので引用します。
“2020年は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大に伴い、パートナープログラムやイベントを全面的にオンラインに移行して実施しました。(中略)
東京、ベルリン、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、リオデジャネイロの 7 ヵ所の YouTube Spaces は再開せずに、ポップアップの対面式プログラムとオンラインプログラムを組み合わせたハイブリッド モデルを採用し、クリエイターやアーティストのサポートを行います。” 日本版Youtube 公式ブログ2021年2月19日より引用
ものすごく簡単にいうとコロナによってオンライン化したらスタジオは、いらなくなちゃったということですね。東京だけでなく、世界中のYoutube spaceが閉鎖されたようです。
では、このビルはどうするのかというとこんな記事を見つけました。
“渋谷駅付近にビル一棟まるごとスタジオとして活用する「YouTube Space Tokyo」2020年に竣工予定でした。こちらの新施設については、関係者によると最適な用途の活用を検討しているとのことです。” live door ニュース2021年2月19日より引用
最適な用途って一体何でしょうね。場所がいいので一棟貸しをしてしまうんでしょうか。
▲何のサインもなく閉じられたままのビルのエントランス
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YouTube space Tokyo予定だったビルの場所
JR渋谷駅の新南口の近く、渋谷川沿いでライジングスタジオの隣にあります。
▲渋谷川沿いの山手線側に位置します。
写真左端の白と茶色のRISING STUDIO(ライジングスタジオ)の隣で、まるで真ん中に穴が開いたような建物なのですぐにわかります。
Googleマップによるとこのビルは現在、渋谷倉庫株式会社となっています。この会社は不動産管理会社のようですが…。さて?
ビルの写真を撮っていたら、ロゴマークの部分のビル内部が見えるガラス窓のところを人が通るのが見えました。
とりあえず人の出入りはあるようです。
このビルの建設工事の発注者は東急電鉄です。今後、このビルはYouTubeが運営していくのか、ビルオーナーの東急が運営するのか、それともまだYoutube要するにGoogleと東急で検討中ということなんでしょうか。
もしも、ビルごと売却または、別のところに貸してしまうとなるとこのファサードのデザインはどうなってしまうんでしょうね。
日の目を見ることなくファサードは解体?!なんてこともあり得るのでしょうか。うーんすごく気になる。
このブログでは今後も引き続きこのビルがどうなっていくのか追記していきたいと思います。
2024年4月久しぶりに行ってみましたが、特に変わっていませんでした。
やはり、人の出入りはありました。オフィスとして利用されているのでしょうか?
そもそもこのビルの当初の目的だったYouTube Spaceが廃止されたようです。(20
基本情報
渋谷三丁目のYoutube space tokyoになる予定だったビル(2023年9月現在)
渋谷区渋谷3丁目25−5 MAP |
YouTubeの本社
おまけでカリフォルニアのYouTube本社も紹介しておきます。
▲サンフランシスコ国際空港からも近いSan Bruno(サン・ブルーノ)にあるYouTube本社です。
元々はアパレルのGAPの本社兼倉庫だった巨大なビルをリノベーションし既に10年以上経っています。
お昼休みにはランチを売るキッチンカーがやって来て写真のような行列ができるのは日本とあまり変わりません。
サンブルーノのキッチンカーも社員なら無料ですよ
情報ありがとうございます。