ピュアチタンの創造性を追求するブランドで、江戸時代より受け継がれる新潟県燕市の金属加工技術を生かしたプロダクトを展開しているSUS Galleryの旗艦店が青山にあります。
暗めの照明の中で浮かび上がるトップが白い中央の大きな展示台、天井の鏡面に映り込むその展示台に置かれたチタンのタンブラーやカップなどのプロダクトの数々、壁面は全面が棚になっていて、この棚もまた天井の鏡面に映り込み永遠に上まで続いてるかのようです。
このドラマティックな店舗のデザインは建築家の藤本壮介が手掛けています。
PR藤本壮介デザイン
このブログでもアンスティチュ・フランセ東京の新校舎や、群馬のリノベーションホテル白井屋ホテル、武蔵野美術大学の図書館、表参道のカルティエの期間限定ショップなど藤本壮介が手掛けた建築を紹介してきました。
今回紹介するのは、新潟県燕市のチタンブランドSUS galleryの旗艦店である青山店の内装デザインです。
とにかく、扉を開けて入った瞬間から「ああ!」と声が出てしまうようなドラマティックな空間です。▲
店内は展示台と棚だけというなんとも潔いシンプルな構成。
壁面の棚はどこまでが実像でどこからが映り込みなのか一瞬わかりません。一度立ち寄ったら2度と忘れられない印象に残るショップ空間です。
写真ではわかりませんが、壁面の棚には何ヶ所か取っ手が付いていて、なんと!棚ごと扉になっていて開閉するのです。
実は裏にはキッチンスペースがあって、チタンの食器で食事をしてもらうというコンセプトだったのですが、コロナウィルスの関係で残念ながらキッチンスペースはほとんど使用されていないそうです。
永遠に続くかのような棚▲
"Sou Fujimoto Architecture Works 1995-2015
PR
SUS
SUS Galleryは日本を代表する金属加工メーカー新潟県燕のSUS/サスによるチタンウェアブランドの旗艦店です。
都内では先にコレド室町に店舗があり、青山店のオープンは2020年12月。不運にもパンデミックの最中だったため、前述した備え付けのキッチンで作った料理を美しいチタンの食器で食べるという機会は、まだ先送りされています。
SUSは金属メーカーなので、ステンレスボトル(水筒)が人気のメタルウェアブランド「SEVEN SEVEN(セブンセブン)」も展開しています。
チタンの輝きが思いのほか美しくてびっくりしました。▲
チタンの魅力
チタンと言ってもなかなかピンとこないと思いますが、金属の一種です。その特徴は軽くて強くて劣化しにくいことです。いいことづくめですね。
右がチタンの加工前の状態▲ 左が世界初の「チタン製真空二重タンブラー」の断面です。
この「チタン製真空二重タンブラー」がとにかくすごい!
何がすごいってその保温力です。▲右のタンブラーの中の氷は3時間以上経っているのにほとんど溶けていません。冷たいものはいつまでも冷たく、温かいものはずっと温かい。
そして、二重になっているので表面温度が変わらず、手にとっても全くヒヤッとしないというのも驚きました。そのため表面に結露が全く出ないんです。
さらに、チタンはこんなに優れているのに、ものすごく軽いんです。その軽さには本当にびっくりしました。
チタンがすごいのは機能だけではありません。SUS Galleryのチタン製品は本当に美しい。▲このフラワーベース、中も外も同じ色の加工が施されているのですが、照明の当たる角度によってこんなに見え方が違うのです。不思議ですね。
こちらのタンブラーはあえて中と外の色を変えているデザインです。▲なんとも言えない輝きが惹きつけられます。それでいて褪色しにくいって最高ではないですか。
PR
制作工程
世界初の「チタン製真空二重タンブラー」ってどうやって作るの?って思いますよね。
ちゃんとその制作工程がわかるものが展示されています。▲左上はまだ板状のチタンです。そこから右下までが制作工程です。これはわかりやすい!
藤本壮介デザインのショップ空間目的で訪問しましたが、チタンの魅力を知ることができてすごくためになりました。
美しいチタンの食器で冷え冷えの素麺が食べてみたい。
基本情報
SUS gallery 青山本店
11:00-19:00 月休
港区北青山3丁目9−7 表参道N&Nビル 1F MAP
アクセス:地下鉄表参道駅B2出口徒歩1分
PR