六本木ヒルズだけでなく現在工事が急ピッチで進行している麻布台ヒルズなどを手がける不動産会社森ビルは、「文化都心を創る」を理念としています。ですから、森ビル所有のピラミデや新築したcomlex665に積極的に現代美術のアートギャラリーを誘致しています。
そんな森ビルの本拠地の六本木ヒルズに新たな現代美術のギャラリーが移転してきました。なんだかんだ言って六本木ヒルズそのものに現代美術のギャラリーが入るのは初めてではないでしょうか。そんなびっくり第一号ギャラリー「ユミコチバアソシエイツ Yumiko Chiba Associates」のレポートです。
PRユミコチバアソシエイツ
新たなギャラリーとは2010年に千葉由美子が開廊したユミコチバアソシエイツです。新宿から2022年11月に移転してきました。
ギャラリーが移転してきた場所は六本木ヒルズのハリウッドビューティプラザの3階です。わかりやすく言うとZARAの上です。
このビルの3階にギャラリーはあります。
新ギャラリーの空間のデザインは、imajo designが、照明デザインは灯工舎(Light Meister Co.,Ltd)が手がけています。
ギャラリーの場所
六本木ヒルズの象徴森タワーよりも六本木駅に近く、現代美術のギャラリーが集まるピラミデやcomplex665に近い場所です。
▲森タワーからだとこの入り口から入ります。森タワー側の場合この場所は2階になるので1フロア上がるだけで3階に到着します。
▲エスカレーターで3階まで上がります。ちゃんとギャラリーのサインがありますね。
▲この大きな赤い柱のある空間の最上階までエスカレーターで上がるとすぐ右側にギャラリーの入り口があります。
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取り扱い作家
ユミコチバアソシエイツの取扱作家は、高松次郎、眞板雅文、鷹野隆大、冨井大裕、山城知佳子、金氏徹平、デイヴィッド・シュリグリー、ベアト・ストロイリ、吉田志穂、植松琢麿、植松奎二、若江漢字、オノデラユキ、東恩納悠一などをはじめ、具体の今井祝雄やもの派の作家吉田克朗、写真家の北井一夫などです。
金氏徹平個展(会期終了)
六本木移転第一弾の展覧会は所属作家の鷹野隆大・山城知佳子 二人展「距離の洞窟」でした。
現在は、金氏徹平個展「POOOPOPOO」が開催されていました。
▲ギャラリーは入口正面は壁面になっていて右側にスタッフのいるカウンターがあります。
エントランスはフローリングですが、左側に行くと床が下がって、モルタルのギャラリースペースが広がっています。
▲ピラミデやcompelex665のスペースに比較すると決して広くはありませんが、ニュートラルなホワイトキューブです。
▲ギャラリー内に入っていくと金氏徹平ワールドが所狭しと展開されています。平面あり、立体ありです。
▲ペットボトルに入った液体が怪しくて目をひきます。
▲いつもの金氏徹平より少しポップさが控えめで大人っぽいインスタレーション空間でした。
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六本木アルスクーリア(Roppongi ArsCuria)
ユミコチバアソシエイツでは、六本木への移転オープンと並行して、芸術的・批評的な議論の活動拠点となる「六本木アルスクーリア(Roppongi ArsCuria)」という活動をスタートさせました。
公式HPによると「六本木アルスクーリアでは、批評家や研究者、キュレーターらによる連続講座やシンポジウム、アーティストによるトークイベントなどを開催するほか、芸術・美術分野以外の専門家や研究者の方々を招き、幅広い問題を議論するプログラムを実施する予定」とあります。どんな企画が開催されるのか楽しみですね。
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六本木には、森美術館や国立新美術館、21_21、サントリーミュージアムなどの美術館に加えて、森ビル所有のピラミデとcomplex665には多くの現代美術のギャラリーが入っています。
また、最近では新しくできたTHE MODULE roppongiなど、六本木には、どんどんアートスポットが増えています。
森ビルが理念とする「文化都心を創る」はそろそろ達成の最終局面に来ているのではないでしょうか。
基本情報
2023年1月19日(木)~ 2023年2月25日(土)会期終了 ユミコチバアソシエイツ Yumiko Chiba Associates 港区六本木6丁目4−1六本木ヒルズ ハリウッドビューティープラザ 3F MAP |