東京駅の目の前、丸の内のJPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテクにて、特別展示「被覆のアナロジー -組む衣服 / 編む建築」が2022年11月5日より開幕しました。
この展覧会は、建築家の隈研吾とファッションデザイナーの江角泰俊氏、およびインターメディアテク(IMT)との企画による特別展です。
PRインターメディアテク
2013年3月に丸の内JPタワー・KITTEの3階に開館した日本郵便と東京大学総合研究博物館が協働で運営する公共貢献施設です。
施設名称のインターメディアテクとは、各種の表現メディアを架橋することで新しい文化の創造につなげる「間メディア実験館」に由来しています。
東京大学が1877年(明治10)の開学以来、蓄積してきた学術標本を常設で展示しているほかに企画展や特別展を開催しています。
今回の展覧会は、インターメディアテクの特別展です。
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隈研吾
インターメディアテクが入っているJPタワー・KITTEの建物は以前、吉田鉄郎設計の東京中央郵便局でした。
この東京中央郵便局を保存しつつ増築して商業施設JPタワー・KITTEへリノベーションするデザインを担当したのが隈研吾です。
今回は、そんな自身が手がけた建築での展覧会というわけです。
編む建築
隈研吾が今回の展覧会で見せるのは編む建築です。
展示空間を構成する不思議な曲面の壁は、再生繊維素材「TUTTI」による布に、スリット状に切れ目を入れ、更に引き伸ばして固定したものです。
再生繊維素材「TUTTI」に伸縮性はないのですが、スリットを入れて編み目状にすることでニットのような素材となり、自由な曲線が生まれました。
隈研吾のデザインした編む建築空間に江角泰俊の組む衣服が共鳴しています。
▲隈研吾の「編む建築」の解説
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江角泰俊
江角泰俊(えずみ やすとし)は、ファッションデザイナーで2010年に自身のファッションブランド・YASUTOSHI EZUMIを立ち上げました。2018秋冬コレクションよりブランド名を「EZUMi」に改称しています。
組む衣服
隈研吾の提言する「負ける建築」から着想を得て「粒状ガーメント」を考案しました。
そして、衣服で一番目立つ「襟」を制作し、その襟を組み合わせることで「組む衣服」をデザインしました。
▲建築家とファッションデザイナーという異なるジャンルのクリエーター2人によるコラボレーション空間
▲「組む衣服」の解説
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解説展示
会場の最後の部屋ではマテリアルのサンプルや、会場構成、素材、工法などの解説をスタディ模型などと共に鑑賞することができます。
今回使われているのは全てサスティナブルな素材ばかりです。
▲展覧会会場の模型です。
難しいことはさておき、建築家とファッションデザイナー2人によるインスタレーションを観に行くということで良いと思います。
理論も大事ですが、まずはここの空間を体感することが重要です。
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インターメディアテク自体はとても広い施設で、特別展だけでなく常設展示も見逃せません。盛りだくさんの内容で入場無料というのも嬉しい。
丸の内に来たら定期的にチェックする場所です。
基本情報
特別展示 『被覆のアナロジー —組む衣服/編む建築』
2022年11月5日-2023年4月2日 11:00-18:00(金土〜20時)月休(2022年12/30-2023年1/3休) 入場無料 インタメディアテク GREY CUBE 千代田区丸の内2-7-2 KITTE 2・3階 MAP アクセス:JR東京駅丸ノ内南口徒歩1分、東京メトロ丸ノ内線東京駅地下道直結、千代田線二重橋前駅(4番出口)徒歩約2分 |