緑豊かな公園内に位置する茅ヶ崎市美術館で2019年2/12まで開催されている城田圭介「写真はもとより」の展覧会を鑑賞してきました。
タイトルにあるように、写真を使った作品を制作している作家です▼
緑豊かな公園の中にある茅ヶ崎市美術館。今回初めて訪れました。
シチュエーションも規模もすごくいい美術館です。▼
1階展示室
冒頭に展示されているのは初期作品です。
この写真でわかるでしょうか。
中央のカラーの部分が作家が撮影した写真の紙焼きが貼ってあり、モノクロの部分はペインテングです。要するにスナップ写真の周囲を作家がモノクロで手描きしています。▼
初期の平面作品から展示はスタートします。▼
展示室奥には映像も流れています。▼
展示計画は作家が展示室の模型を作成して入念に計画したものです▼
のぞきの展示ケースの中にも作品が展示されています。▼
かなり手のこんだ小品がたくさん。▼
紙焼きに写っている人物の「写真に撮られていない」部分を描いた作品です。▼
なんか可愛いですね▼
映像作品は長くないので最後までみてください▼
地下の展示室
展覧会は地下に続きます。美術館の3つの展示室を使った個展です▼
地下の展示室には近作も並びます▼
このシリーズは初見です。余白の多い絵画▼
海外の世界遺産や遺跡など観光客が集まる場所の写真の中の背景を消し、人物だけを描き起こした作品です▼
こちらの作品はその逆。
写真に撮られた人物を消し去った作品▼
展示室3は作家自身の幼少期の頃の写真を元に制作された作品です。▼
家族写真の家族を塗り潰し、そこにあったはずの背景を描いています。▼
展覧会を見て
昨今、携帯電話の普及で誰もがいつでも気軽に写真を撮影できる時代。
人々の生活との密着度は絵画の比ではありません。
日常的に写真を撮る人はたくさんいますが、日常的に絵を描く人はそう多くはないでしょう。
かくいう私も写真は撮りまくっていますが、絵を描くことはほとんどありません。
この展覧会を観て、写真はもとより、美術としての「写真」について考えてみました。
美術館を出たら夕焼けのなか優雅にトンビが空に円弧を描いていました。なんかいい。
城田圭介「写真はもとより」基本情報
神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45
2019年12月14日(土) ~2020年2月11日(火・祝)
10:00~17:00
一般:500円、大学生:300円