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土門拳が日本の美に迫ったライフワーク「土門拳の古寺巡礼 」を東京都写真美術館で


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恵比寿の東京都写真美術館で「土門拳の古寺巡礼」展が始まりましたので、早速鑑賞してきました。

日本で最も有名な写真家の一人、土門拳のライフワークでもある「古寺巡礼」の第一集が刊行されたのが1963年。刊行60周年を記念した展覧会です

▲会期は2023年3月18日から5月14日までの2ヶ月間。やや短い会期ですがゴールデンウィークを挟む会期中は人気写真家だけに週末などはかなり混みそうです。実際、開幕日の土曜日から展示室前のロビーが埋まるほど混雑していました。

土門拳

土門拳は1909年に山形県酒田市に生まれた、戦後日本を代表する写真家です。

報道写真や人物ポートレート、そして寺院・仏像といった文化財の写真など広範囲な対象を撮り続けたことで、いわゆる商業写真の写真家とは一線を画した知名度と人気を持っていました。

亡くなって30年以上経ちますが今も多くのファンがいますし、今回の展覧会で展示される「古寺巡礼」などは日本の写真史におけるマスターピースとしてリスペクトの対象であり続けています

▲写真美術館地階の展示室前の表札です

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古寺巡礼

今回の展覧会では「古寺巡礼」に収録されたカラーの代表作と室生寺の釈迦如来坐像をはじめとするモノクロームの仏像写真など約120展が展示されています。

▲この展覧会は写真撮影禁止です。もちろん動画も撮影禁止です。

唯一撮影できるのは展示室前ロビーのフォトスポットだけ。

ちゃんと左側が空いているので、そこに立って記念写真を撮ることができます。

展示されている作品については実際に訪問して確かめてみてください。展示作品が収録されている作品集を2冊紹介します。

土門拳記念館

土門拳の出生地である山形県酒田市には土門拳記念館があり、土門作品7万点が収蔵されています。

実は今回の展覧会の展示作品も多くが土門拳記念館収蔵のものです。ただ土門拳記念館は展示作品が入れ替わるので、今回の展覧会の作品が土門拳記念館でも観られるとは限りません。

▲酒田市の飯森山公園の湖畔、土門拳記念館です。

直線的な外観や水面に囲まれた建物、設計は谷口吉生です。谷口吉郎と土門拳が親しかった関係で息子の吉生が設計を担当したのだそうです。

▲中庭にはイサム・ノグチの彫刻作品「土門さん」が置かれています。

記念館の銘板やチケットは亀倉雄策が手掛けています。

▲庭園は勅使河原宏の「流れ」。これは勅使河原蒼風が土門拳と親しかった縁だそうです。

土門拳の作品を収蔵する記念館のために日本の錚々たる才能が集結していところからも、いかに土門拳がリスペクトを得ていたかが分かります。

酒田の桜はゴールデンウィーク時期が見頃。写真美術館で「土門拳の古寺巡礼」を観たら、ゴールデンウィークには酒田まで足を運んで土門拳記念館で桜と彼の作品を見るはどうでしょう。

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「土門拳の古寺巡礼」は5月14日までの開催です。その会期中、日本の伝説的な写真家、深瀬昌久の大回顧展「深瀬昌久1961-1991 レトロスペクティブ」が開催されています。

対照的な2人の代表作が観られるので併せて鑑賞するのも良いと思います。セット券があるので若干安く鑑賞することができます。

また恵比寿ガーデンプレイスは2022年にリニューアルしたばかりなので、写真美術館を訪問したなら新しいガーデンプレイスを楽しんでみるのも面白いと思います。

基本情報

土門拳の古寺巡礼

2023年3月18日(土) ~ 5月14日(日) – 月曜休館(5月1日は開館)

10:00~18:00(木金〜20:00)

料金 : 一般 1,100円、学生・65歳以上 900円、中高生 700円  日時指定予約推奨
深瀬昌久レトロスペクティブとのセット券あり

東京都写真美術館 地階展示室

目黒区三田1丁目13−3 恵比寿ガーデンプレイス内 MAP

アクセス:JR恵比寿駅東口より徒歩約7分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅より徒歩約10分

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