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晩年のクロード・モネが描いた睡蓮の数々。《モネ 睡蓮のとき》展を国立西洋美術館へ観にいこう!


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印象派を代表するフランスの画家で日本での人気も非常に高いクロード・モネ。そのモネの晩年の作品、特に睡蓮を中心に展示する《モネ 睡蓮のとき》展が上野の国立西洋美術館で始まりました。

国立西洋美術館は30点以上ものモネ作品を所蔵していますが、今回はそれに加えパリの「マルモッタン・モネ美術館」から日本初公開ととなる作品を含む50点が来日。日本国内に存在する他のモネ作品と合わせ、全66点という大規模なモネ展です。
(作品リスト上は67点ですが展示取りやめになった作品があります)

これまでも多くの「モネ展」が日本各地で開催されてきましたが、その多くはモネの作品以外に同時代や印象派の作家の作品も合わせて展示するものでした。しかし今回の《モネ 睡蓮のとき》展は全作品がクロード・モネの作品というのが画期的です

▲モネが活躍したのは19世紀後半から20世紀初頭。亡くなったのが1926年ですから、意外にも昭和の時代まで生きていたアーティストです。

今回は19世紀末から亡くなるまでの晩年の作品が中心。晩年といっても代表作である「睡蓮」の連作自体が晩年の作品ですから、創造力の最後のピークを迎えていた時期とも言えるでしょう。

そして本展に展示されている「睡蓮」は20点以上。いかにも印象派な睡蓮から抽象画一歩手前の睡蓮まで、作風やサイズが異なる様々な「睡蓮」を愉しめます

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展覧会構成と鑑賞時間

写本展は全4章+エピソードで構成されています。

展示室の入口に作品リストがあるので手に取ることを忘れずに!

▲展示室内の平面図です。

展示室内は写真も動画も撮影禁止。ただし第3章「大装飾画への道」と題されたオーバル状の展示室だけは静止画に限って撮影可能です。

鑑賞時間の目安

モネ展に展示されている作品は全66点。すべて絵画作品で資料展示などはありません。1点だけ晩年のモネを捉えた短い資料映像が上映されています。

映像がほとんどないですし、西洋美術館の常設展で見ることができるモネ作品もあります。とはいえマルモッタン・モネ美術館から来日作品が50点もあります。

最低でも1時間は見ておくのが良いでしょう。

またこの際だから常設展のモネも見ておこうとしたらプラス30分。開幕早々から入場待ち行列(平日なのに!)が出来ているので、それとショップで30分。合計で最低2時間というのが標準コースでしょうか。

モネ展の見どころ

《モネ 睡蓮のとき》展は全4章とエピローグで構成されていて、ほぼ年代順に展示されています。

第1章「セーヌ河から睡蓮の池へ」は19世紀末から20世紀初頭の作品が、第2章「水と花々の装飾」では第一次世界大戦前後の作品が多く展示されています。

そして第3章「大装飾画への道」が、睡蓮の池を描いた巨大なパネルで楕円形の部屋の壁を覆うというモネが追い求めていた「大装飾画(Grande Décoration)」を再現しようとする展示です。

▲この第3章だけは本展で唯一の写真撮影可能なエリア。

モネが思い描いていたであろう空間を体験することができます

▲国立西洋美術館が所蔵する「睡蓮、柳の反映」も展示されています。

そして第4章が「交響する色彩」。色鮮やかな晩年のモネの作品が並んでいます。

最後が「エピローグ」。第一次世界大戦の戦勝記念として国家へ寄贈した大装飾画の一部が2点です

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常設展

《モネ 睡蓮のとき》展は主にマルモッタン・モネ美術館所蔵の作品を中心に展示されていますが、国立西洋美術館自身も多くのモネ作品を所蔵していて、それらは《常設展》で入れ替わりに展示されています。

今回のモネ展でも同様で、常設展エリアにもクロード・モネの作品が展示されていますから《常設展》の鑑賞も忘れずに

▲例えばこれは「並木道(サン=シメオン農場の道)」。

モネ24歳の時の現存する数少ない初期作品。

▲これは「しゃくやくの花園」。

横に置かれているのは友人でもあったオーギュスト・ロダンの「フギット・アモール(去りゆく愛)」。

他にもやはり友人のルノワールや同時代の印象派作家エドガー・ドガなどもあって、モネの生きた時代のアートシーンを振り返ることができます。

ちなみに場所は2Fの常設展ゾーン9と1Fの常設展ゾーン11です

音声ガイド

展覧会の楽しみのひとつに音声ガイドがあります。

照明が落とされた展示室内で小さい文字のキャプションを読むより、音声で解説された方が作品に集中できますしね。

▲《モネ 睡蓮のとき》展の音声ガイド、ナビゲーターは本展のアンバサダーでもある女優の石田ゆり子さんです。

ガイド機はレンタルされていて1台650円(税込み)。支払いは現金・クレジットカード・交通系ICカードが使えます。なお、この写真は内覧会の際のもので無料貸出と書かれていますが、一般会期中は650円です。

石田さんはlily名義で音楽活動もしていて、展覧会のテーマソング「私のモネ」を歌っています。デジタルシングルはこちらのリンクからどうぞ。

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写真撮影について

《モネ 睡蓮のとき》展は写真撮影も動画撮影も禁止です。

ただし、第3章の作品に限り写真撮影が可能です

▲撮影ルールについては会期中に変更されることもあるので、会場での最新の指示に従うようにしてください。。

フラッシュ撮影、1脚3脚自撮り棒の使用といったNG項目の他に、リュックなど大きな荷物の持ち込みなども避けて他のお客さんに配慮したマナーの良い鑑賞を心がけたいです。。

▲展示室入口にフォトスポットが用意されているのもいつも通りです。

日本で人気の高い印象派、クロード・モネ。しかも全作品がモネ、人気の「睡蓮」も20点以上が展示されているということで開幕早々から行列ができる話題の展覧会です。

日テレ・読売新聞が主催でこれからメディアへの露出も増えるでしょうから、会期後半になればなるほど混雑が激しくなりそうです。早めの訪問をおすすめします。

なお、国立西洋美術館での展示のあとは、京都の京セラ美術館で2025年3月7日から、愛知の豊田市美術館では2025年6月21日からそれぞれ巡回展が開催される予定です。

基本情報

モネ 睡蓮のとき

会期:2024年10月5日(土) ~ 2025年2月11日(火・祝)

開館時間:9:30~17:30 金・土は21:00までの夜間開館

休館日:月曜と10/15, 11/5, 1/14、年末年始

観覧料:一般 2,300円、大学生 1,400円、高校生 1,000円、中学生以下無料 。
12月12日〜27日、1月2日〜17日は高校生無料。

日時予約制ではありませんが事前にオンラインチケットを購入していくと入館がスムーズ!

会場:国立西洋美術館

住所:東京都台東区上野公園7−7 MAP

アクセス:JR上野駅下車(公園口出口)徒歩1分、京成電鉄京成上野駅下車 徒歩7分、東京メトロ銀座線、日比谷線上野駅下車 徒歩8分

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