上野の東京都美術館で史上最大のTARO展「展覧会 岡本太郎」が始まりました。この展覧会だけの限定グッズや撮影の可否、記録映像などを含めた鑑賞時間の目安など展覧会「岡本太郎」を見に行く前に知っていると便利な情報、行く前に読んできおきたい情報をまとめました。
まず、重要なのはこの展覧会は基本的に日時指定予約制です。空きがあれば当日券で入場できますが、週末は事前にチケットを予約してから訪問した方が安全です。
展覧会構成
東京都美術館の企画展示室LBF、1F、2Fの3フロアでの展覧会です。全部で1章から5章までの構成になっています。
しかし、導入のLBFは特に章立てはなく、1章から5章にまたがる各時代のいろんな作品が集まっています。
ですからこの展覧会のプロローグは、いわゆる岡本太郎のベスト盤みたいな展示内容になっています。
ここでおおよその岡本太郎の仕事を見てから、各章へ誘われるという流れになっているので、岡本太郎に本格的に触れるのが初めての方でも包括的に岡本太郎を知ることができる構成です。
音声ガイドは俳優の阿部サダヲさんが担当しています。収録時間は約35分で貸出料金は一人1台600円です。なんとこの音声ガイド一人一人にメッセージがあるようですよ!
PR
LBFの会場
前述した通り、地下のLBFフロアは岡本太郎を総括するような展示内容になっています。
川崎市の岡本太郎美術館や岡本太郎が実際に住んでいたアトリエ兼住居だった青山の岡本太郎記念館に足を運んだことのある人なら目にしたことのある作品が多いです。
そもそもこの展覧会の出品の8割以上がこの二つの美術館所蔵の作品です。
ただ、両方行くことを考えれば上野で一気に観られるのでとてもお得です。
ちなみに川崎市岡本太郎美術館は、2023年1月まで改修工事中で休館しています。(カフェなど一部は営業中)
川崎は遠いのでもう20年以上行ってませんが、青山の岡本太郎記念館は、設計が坂倉準三で家から近いこともあり折に触れ通っています。
こちらはアクセスも良いしおすすめです!
1Fの会場
このフロアは1章から4章までの展示です。特筆すべきは1章の冒頭にあるパリから来た作品ABCです。
推定岡本太郎とクレジットされている通り、パリで見つかった作品で岡本太郎というサインが入っており、調査の結果多分岡本太郎の作品であろうと言われているものです。
これは初見の作品だったのでびっくりしました。よく知る原色の作品ではなく、劣化しているとはいえかなり抑えた色調の抽象画です。
本当に岡本太郎の作品であるのならパリ時代の作品はほとんど残っていないのでとても貴重な作品です。▲
坐ることを拒否する椅子が有名ですが、他にもいろんな椅子をデザインしています。▲
岡本太郎は平面作品だけでなくご存じのとおり太陽の塔に代表されるパブリックアートもたくさん手がけています。
4章の「大衆の中の芸術」は懐かしいものやよく知る作品が多く一番楽しめる内容でした。
PR
2Fの会場
2階は5章、6章とミュージアムショップです。
第5章は太陽の塔と明日の神話に特化した内容です。
明日の神話は、カンヴァス作品だけでなく木炭のドローイングを見ることができます。
太陽の塔は1/50のマケットだけでなく内部の生命の樹の全景模型とスケッチなどが出品されています。
第6章は、黒い目の作品群です。この黒い目の作品には過去の作品に加筆をしていたものが多く含まれることが近年の調査でわかったのです。
主に1950年代の作品に加筆した作品。▲ 加筆前、後の検証動画は必見です。
記録映像
映像は、LBFを出たところに本人出演の映像、第4章の太郎出演CM、舞台美術、スケッチの3つの映像(モニター小)、第5章の太陽の塔のスケッチ映像(モニター小)、太陽の塔制作の映像(モニター大)、明日の神話の修復の映像(モニター大)、第6章の加筆作品の検証画像(モニター小)の8本です。
いずれも3分〜4分程度の短いものなので全部鑑賞可能です。
モニター前にある「坐ることを拒否する椅子」に座って太陽の塔と明日の神話の映像を鑑賞することができます。
ただし、第3章で3画面に投影されているモノクロ写真のスライドショーはループで流れているのですが、何分あるのか全部見ていないのでわかりません。
記録写真の数々はインスタレーションのように展示されていて、3つのスクリーンに各々別の写真がスライドショーで流れます。▲
PR
撮影について
写真撮影は可能です。動画撮影は全てNGです。
ただし、一部記録映像については写真撮影不可です。写真撮影NGのものには撮影禁止マークがついているのですぐにわかります。
基本的に作品で撮影不可のものはありませんでした。
フォトスポット
この展覧会は作品の写真撮影可能な上にフォトスポットまで用意されていました。
入り口のところに2ヶ所。出口に向かう途中に1か所です。
これら2つのフォトスポットは展覧会場入口のところにあります。▲
このTAROMANフォトスポットはスルーしている人が多かったようなので見逃し注意です。
タローマンは、おそらく1970年代に放送されたドラマ「TAROMAN岡本太郎式特撮活劇」に出てくるヒーローです。愛宕山のNHK放送博物館で「展覧会 タローマン」が開幕し、東京都美術館に出張で来ていたタローマンはそちらに戻っています。
こちらも並んで記念写真が撮れます。▲
鑑賞時間の目安
3フロアに分かれているので各々30分だとすると1時間半です。
ミュージアムショップでゆっくり買い物をすることを考えると2時間ほどを目安にすると良いと思います。
1時間くらいでもみられないことはありませんが、ちょっと足早な感じになると思います。
限定グッズ
かなり広い特設のミュージアムショップでした。
また、このショップはチケットがないと入れないので買い忘れのないようにしてください。
ミュージアムショップで販売されているグッズの中で、展覧会の公式HPに掲載されていない展覧会限定グッズをレポートします。
PRなぜかタローマン関係のグッズは一人当たりの購入の数量に制限がありました。▲
また、レジは行列になることを想定したスペースを確保して作られていたので、週末は混雑必須かもしれません。
その他限定グッズは公式HPを参照ください。
PR
TARO MANガチャ
ミュージアムショップを出たところにTARO MANガチャがありました。ガチャの横にはちゃんと両替機もあったので小銭がなくても大丈夫です。
2種類のガチャの前には人だかりができるほど大人気でした。
最後に
ポイントをまとめてみました。
・日時指定予約制
・写真撮影可能(一部写真撮影禁止あり)動画撮影禁止
・展覧会会場は3フロア
・川崎市岡本太郎美術館と岡本太郎記念館の所蔵作品が多い
・記録映像は短めなので全部鑑賞可能
・グッズは種類豊富
・チケットとグッズはややお高め
私の印象では会場内は結構混んでいました。週末と展覧会会期後半はかなり混雑するような気がします。
とはいえ予約制なので、とんでもないことにはならないと思いますが、予約が取れにくくなることは十分考えられます。
また、この展覧会は大阪中之島美術館からの巡回で、東京展の次は愛知県立美術館で愛知展を開催予定です。
会場レイアウトは変わると思いますが、大まかな内容は3か所とも同じはずです。
展覧会の冒頭には巨大なほおづえをつく「若い夢」がにこやかに鑑賞者をお出迎えしてくれました。
そして、展覧会の最後にも陶でできた頬杖をつく「顔」がお見送りです。
それに倣ってこのブログも最初と最後にこの2つの作品写真を掲載してみました。
にこやかな笑顔を湛えた頬杖をつく顔は、まるで岡本太郎の化身のようです。
きっと鑑賞者をにこやかに見守ってくれているのでしょう。
PR
基本情報
展覧会「岡本太郎」東京展
2022年10月18日(火)~12月28日(水) 9:30~17:30、金は20:00まで 月休 日時指定予約制 平日限定・音声ガイド付き(11/30分まで販売、枚数限定、ART PASS限定販売) ¥2,400 一般¥1,900、大学生・専門学校生¥1,300、65歳以上¥1,400 東京都美術館 台東区上野公園8-36 MAP アクセス:JR上野駅公園口より徒歩7分 東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅7番出口より徒歩10分 京成電鉄京成上野駅より徒歩10分 |
青山の岡本太郎記念館についてはこちら▼
NHK放送博物館の「展覧会 タローマン」についてはこちら▼
前川國男設計東京都美術館についてはこちら▼
PR