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慶應義塾のKeMCo「大山エンリコイサム Altered Dimension」展は 新しい試み 立体化したQTSが見られる!


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2021年の4月にオープンした慶應義塾ミュージアム・コモンズ KeMCo(ケムコ)では現代美術展をシリーズ化するようです。その記念すべき第一回目は慶應義塾出身のアーティスト、大山エンリコイサムの新作を展示する「大山エンリコイサム Altered Dimension」。

大山エンリコイサムは、ストリート系のエアロゾルライティングやグラフティの文脈を汲んだ美術家で、それらを独自の解釈によって再構築したQTS(クイックターン・ストラクチャー)というオリジナルモチーフを展開する作品を制作しています。

神奈川県民ホールギャラリーでの個展「夜光雲」などの展覧会での発表だけにとどまらず、JINSの店舗、大相撲の横綱照ノ富士の化粧廻しをデザインしたり、幅広い活動を続けるアーティストです。

そんな大山エンリコイサム/Enrico Isamu Oyamaの新展開の作品群が見られるということで期待の展覧会が開幕しました。

KeMCoで「大山エンリコイサム Altered Dimension」

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Altered Dimension展

この展覧会では2つの展示室だけでなくKeMCo館内の各所に作品が展示されています。

そして特定の日だけ、8階のSyudI/Oに展示されている作品を鑑賞することができます。

どれも大山エンリコイサムが新しい造形を模索する野心的な作品ばかりです。

また制作の秘密に迫れるような小品も展示されているので見逃せない展覧会です。

KeMCoの館内に入って最初に目に入る映像作品「ビジュアルメモ/エスカレーター」。

KeMCoで「大山エンリコイサム Altered Dimension」
「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

写真の右に見えるモノクロの映像がそれです。左は本物の階段ですね。▲実物の階段と虚像のエスカレーターの対比が面白い。

FFIGURATI #428

3階の展示室へは階段を上がって向かいます。

その階段の踊り場に展示されているのが FFIGURATI #428 です。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

これは2022年制作の新作で、もちろんAltered Dimension展の一部です。▲

なんと!3Dというか立体化しているではありませんか。これは驚きました。

QTS(クイックターン・ストラクチャー)そのものが立体で飛び出しているのです。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

これが大山エンリコイサムが模索する新しい造形の一つなのでしょう▲

巨大なQTSは、六本木ヒルズで開催された「CADAN ROPPONGI presented by Audi」など、

これまでにも目にしていますが、立体的に飛び出しているのは初めて見ました。これは新しい。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

階段の踊り場のガラス面に設置された作品は2階層分の吹き抜けなので5mもある大作です。▲

他にも館内にはいくつか小品が展示さています。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

これは立体的な階段に映る影を2Dの写真に収めた作品。3Dと2Dの関連を考察した実験的な作品のようです。▲

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Room1 / Room 2

展覧会「Altered Dimension」のメイン作品はRoom 1とRoom 2 に展示されています。

Room 1はエアロゾルに加えて墨も使用した作品群。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

作品タイトルではFFIGURATI#431 から FFIGURATI#436 までの6点▲

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

これもよく見ると立体的です。▲

紙管にまかれている作品

この作品、カンヴァスに描いた作品を、紙管に巻き付けて立体的に見せています。▲

カンヴァスを張る前って紙管に巻いてありますが、一部分だけ巻き付けられているです!

そしてRoom 2。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

QTSは平面を飛び出し立体化された作品に変貌しています。▲この作品は完全に抽象的な彫刻ですね。

立体化することでさらに複雑な表現が可能になりました。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

まるで浮遊しているような立体作品も!▲

これはエレベーター脇に隠れるように展示されているので見逃さないで。

StudI/OとFFIGURATI#314

通常はここまでですが、会期中の特定の日には8FのStudI/O((ケムコ・スタジオ)が特別開室され、室内のFFIGURATI#314を間近で鑑賞することができます。

実はKeMCoがオープンした時に一度鑑賞していますが、せっかくの機会なので今回も見に行ってきました。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

この写真の作品はFFIGURATI#314。左の柱に描かれた壁画とQTSが描かれたカーテンで構成された作品です▲

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

カーテンの裏側、撮影スタジオから見たところ。特別開室日にはここから鑑賞することも可能です▲

特別開室日は会期中何日か予定されています。

詳しくはAltered Dimension展の公式サイトで確認してください。

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写真撮影

撮影はすべて可能です。ただし非営利利用に限ります。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスでの利用許諾なので、ブログや写真共有サービスなどに利用する場合は、以下の表示をする必要があります。

– 日本語の場合
「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)
– 英語の場合
”Enrico Isamu Oyama: Altered Dimension” Exhibition by KeMCo

詳しくこちらのページを確認ください。

KeMCoの利用

慶應義塾大学のミュージアムですが在学生、出身者に限らず誰でも利用できる施設です。

場所は、慶應義塾大学三田キャンパスの東門の並びにあります。

平日しか開館していないので訪問しずらいことへの対策でしょう、Altered Dimension展では月に1回ですが土曜開館を実施しています。また木金曜日はいつもより閉館時間を延ばして19時閉館としています。

アクセスは赤羽橋駅、三田駅と田町駅どこからも徒歩10分以内という立地です。

注目のアーティスト大山エンリコイサムのQTS が立体化した新しい作品をいち早く鑑賞できる絶好の機会です。

会期も12月中旬までと長いので、是非見ておきたい展覧会です。

慶應義塾大学まで行ったらこのカフェにも立ち寄りたい▼

三田のカフェ

基本情報

大山エンリコイサム Altered Dimension

2022年10月17日(月) ~ 12月17日(金)

11:00~17:00(木金は19:00まで)土日祝休

11月5日と12月3日は土曜開館

入場無料

KeMCo 慶應義塾ミュージアム・コモンズ

港区三田 2-15-45 MAP

アクセス:都営地下鉄三田坂駅から徒歩7分

都営地下鉄大江戸線赤羽橋駅赤羽橋口から徒歩約8分

JR田町駅から徒歩約8分

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