HdM設計の建築が一際目立つPrada Aoyama/プラダ青山店で、アーティストのSIMON FUJIWARA/サイモン・フジワラの個展「Who the Bær/フーザ ベア」が始まったので早速鑑賞してきました。

Who the Bær/フーザ ベア
サイモン・フジワラによってつくり出されたパディントンのような、プーさんのような、おそらく熊であろうキャラクター「Who the Bær」の展覧会です。
Who the Bær/フーザ ベアは、人格や性格も特定されておらず、アイデンティティもジェンダーもセクシュアリティも、キャラクターそのものの明確なデザインも決まっていません。
おとぎ話や幻想文学、アニメーション、テーマパークの世界などさまざまな要素からインスピレーションを得て創り出されたアニメキャラクターなので、時に何かぽさはあるものの、それはとても不安定です。

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展覧会構成
展覧会は、これまでの展覧会と同様にプラダ青山5Fで開催されています。エレベーターを降りると、順路があるので右側のコーナーから鑑賞するように促されます。
一応AからEまで5つの章立てに分かれています。
簡単に各章を紹介します。
Whoの紹介/INTRODUCING WHO?
冒頭はイントロダクションです。
軽快なBGMと共に可愛らしいアニメーション映像がループで流れています。
だいたい5分くらいです。

5分ほどなのでちゃんと最初から最後まで見た方が展覧会の内容が理解しやすいです。▲
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Whoの成り立ち/BECOMING WHO?
Bの章は成り立ちです。全てコラージュによる平面作品が並びます。

他にカラヴァッジョの作品風の平面もあります。
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Whoの世界/WHO’S WORLD?
ポップな表現ですが、文化の盗用、人種差別、奴隷制などの深刻な問題を取り上げています。
かなり皮肉の効いた内容です。
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Whoの博物館/Who’S WHOSEUM
Dの章は、Whoゲンハイム美術館の立体から始まります。

どっからどう見てもマティスのダンスです。▲

Whoの過去と未来/WHO’S PAST? WHO’SFUTURE?
最後の章には金属風に塗装された段ボールのマシーンが。

これはオズの魔法使いのきこりからインスパイアされています。▲
こちらは動きがある作品なので足元のペダルを踏んでスイッチを入れてください。

最後は、若い方々が大好きな大きな鏡が設置され、自撮りスポットになりそうな工夫がされています。
鏡の前には、おとぎ話や寓話を題材としたボヤけた絵画と鏡が向き合っています。
円形や四角のキャンバスに描かれたノスタルジックな絵画の前で自撮りができるようになっています。
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リーフレット
入口でリーフレットとDM、そしてLINE の壁紙がもらえる QRコードが書かれたカードがもらえます。

いつも、リーフレットの解説文の日本語に違和感を持っていましたが、今回は少し変わったかもしれません。
翻訳する人が変わった?▲それとも元が日本語だった?

会場を出るときにポストカードセットがもらえました。▲
サイモン・フジワラの可愛らしいアニメキャラクターによる痛烈な風刺のパンチが効いた展覧会です。
これまでここで開催された展覧会は難解でしたが、(特に解説文は何言ってるのか全然わからなかった)今回の展覧会は、過去2回の展覧会に比べるとわかりやすいです。
サイモン・フジワラ
サイモン・フジワラの展覧会はギャラリーレベルではプライマリのTARO NASUで開催された2019年以来。
大きな箱だと東京オペラシティアートギャラリーで2016年に開催された「ホワイトデー」以来なので実に8年ぶりです。
サイモン・フジワラはその作品の見せ方の特質からして、個展で見た方が面白い作家です。
ですから今回は久しぶりにサイモン・フジワラの作品がまとまってみられるチャンスです。

鑑賞前に知っておきたいこと
今回の展覧会は事前予約制ではありません。
いきなり行って鑑賞可能です。また、入場無料です。
前回のロールプレイ展と同様に、Hdmの建築の特徴である菱形の窓の部分は全てカーテンで覆われていてみられません。

基本情報
SIMON FUJIWARA 「Who the Bær」サイモン・フジワラ「フー ザ ベア」
2022年10月15日(土)〜2023年1月30日(月) 11:00〜20:00 入場無料 Prada AOYAMA/プラダ青山 東京都港区南青山5-2-6 MAP アクセス:東京メトロ銀座線、半蔵門線、千代田線表参道駅A5出口徒歩約2分 |
最初の展覧会「シュトゥルム&ドラングプレビューサービス/Sturm & Drang PreviewServices 」展▼
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