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東京都写真美術館「イメージ・メイキングを分解する」視ることの歴史とこれからの可能性


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恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館/TOKYO PHOTOGRAPHIC MUSEUMで「イメージ・メイキングを分解する」展(会期終了しました)を観てきました。この展覧会構成についてと近隣カフェのご紹介も!

東京都写真美術館は、その名の通り写真に特化した写真専門美術館で、映画上映をするホールや図書室、書籍やグッズを扱うミュージアムショップ、ミュージアムカフェフロムトップなどを兼ね備えた都立美術館です。

愛称はTOKYO PHOTOGRAPHIC MUSEUMの頭文字をとってTOP MUSEUMです。

東京都写真美術館「イメージ・メイキングを分解する」
市松模様の床に誘われる東京都写真美術館のアプローチ

イメージ・メイキングを分解する

絵画、写真、映画、テレビ等の視覚表現や、脳内で見る夢、言葉にならない曖昧な印象、そして目に見えるものから心の中に浮かんだことなどこれら全てを総括して「イメージ」と総称されます。

このようなイメージに形を与えることを、この展覧会では「イメージ・メイキング(image-making)」と呼んで、その道具や仕組みとの紹介とともにイメージメイキングを分解し、作品を制作する作家の作品を紹介する展覧会です。

展覧会構成

展覧会は5つの章で構成されています。

視ること、すなわち視覚的表現の歴史とこれからの可能性について考えるきっかけとなる内容です。

展覧会会場内の様子は動画を参照ください。▼

映像装置

東京都写真美術館が所蔵するイメージメイキングの創世記とも言える時代の様々な装置を見ることができます。

東京都写真美術館「イメージ・メイキングを分解する」
写真や映像の歴史を紐解く

アート・エクス・マキナ/Art Ex Machina

コンピュータによる「美」の分解

Art Ex Machina/アート・エクス・マキナは、ジル・ゲールブランドによって1972年に出版された版画のポートフォリオです。

参加メンバーの川野洋は、1964年に日本で初めてディジタル・コンピュータを使ったCGを制作したことでも知られている哲学者であり美学者です。

木本圭子

「描出の身体とアルゴリズム」

数理アルゴリズムによってコンピュータの座標上に置かれた点群の軌道(attractor)やその座標自体を、自動的に変化させることを何度も繰り返し、その結果を組み合わせることで、時間によって変化する点群を生成した作品です。

東京都写真美術館「イメージ・メイキングを分解する」
目が離せなくなるクリスタルガラスの3D作品

壁面にはびっしりと図面展示。ガラスケースの中に展示されているクリスタルガラスの3D作品は、凝縮された小宇宙を見るようです。

東京都写真美術館「イメージ・メイキングを分解する」
「INSIDE」2009年 9分6秒のループ

映像作品は白黒2種類あって、そのゆっくりとした不思議な蠢きに目を奪われます。▲

藤幡正樹

非・光学のイメージ生成 

作品「ルスカの部屋」は、レンズで光を集める代わりに、光に対象物をスキャンさせています。

基本原理は走査型電子顕微鏡と同じで、対象にレーザーを当てて、その反射光の量とピクセルの位置を同期させて画像を生成しています。

東京都写真美術館「イメージ・メイキングを分解する」
「ルスカの部屋」サイズ可変で置いてあるモチーフは都度変わる

緑色の光が明滅する部屋には、スタンドライトやピッチャーなど日常目にするものが置かれていますが、少し怪しげで異世界のようなインスタレーションです。


タマシュ・ヴァリツキー

あり得たかもしれないイメージ・メイキング

第58回ヴェネチア・ビエンナーレ(2019年、ハンガリー館)出品作品で、19世紀に開花した数々の視覚・光学装置を基に「あり得たかもしれない」想像上の映像機器をデザインし、CGでで提示した「想像のカメラ」シリーズが展示されています。

東京都写真美術館「イメージ・メイキングを分解する」
「ザ・ガーデン 21世紀のアマチュア映画」4分32秒

また、展示室入り口には、1992年制作の自身の娘が登場する映像作品が流れています。

撮影について

アート・エクス・マキナ/Art Ex Machinaと展示室内のタマシュ・ヴァリツキー作品は撮影禁止です。それ以外の作品は、写真も動画も撮影可能です。

ミュージアムカフェと近隣カフェ

写真美術館には併設のミュージアムカフェフロムトップがあります。展覧会鑑賞後に余韻に浸りながら美味しいスイーツなどいかがでしょうか。

東京都写真美術館
TOP MUSEUMのミュージアムカフェ「フロムトップ」店内

詳細はこちらから▼

私がこの美術館とセットで立ち寄る近隣カフェのご紹介です。

1階と2階で異なるメニューを提供するtaikとwellk。写真美術館から徒歩5分ほどです。▼

カフェwellk
2階のカフェwellk ランチもスイーツも美味しい。モーニング営業の日もあります。

美術館の前に立ち寄る?後に立ち寄る?それともテイクアウトして家で楽しむか?全部可能な2つのお店です。

1階は、焼き菓子が美味しいコーヒースタンドtaik

2階は、ゆっくりランチもできるカフェwellk▼

 

写真美術館についてもっと知りたい方へ▼

基本情報

イメージ・メイキングを分解する

2022.8.9(火)10.10(月)会期終了

10:00~18:00(木金〜20:00)月休

入場料/チケット:一般 700円、学生 560円、中高・65歳以上 350円

10/1は都民の日なので全員無料

東京都写真美術館

東京都目黒区三田1丁目13−3 恵比寿ガーデンプレイス内 MAP

アクセス:JR恵比寿駅東口徒歩約7分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅徒歩約10分

同時開催しているアヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真(2022.8/21まで)についてはこちら▼


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