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パブリックアートを楽しもう!その2 昼も夜も美しいレアンドロ・エルリッヒとジャウメ・プレンサ


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誰でも入れる公共空間にある芸術作品を総括してパブリックアートと呼びます。日本にある多くのパブリックアートの中から東京都内のパブリックアートを少しづつ紹介していきます。

今回は、金沢21世紀美術館、十和田市現代美術館に常設作品があるレアンドロ・エルリッヒ。そしてもう一つは、瀬戸内海男木島にも作品があるジャウメ・プレンサの作品です。どちらもわざわざ遠くまで行かなくても気軽に都内で鑑賞することができる作品です。

新宿アイランドにあるロバート・インディアナ「LOVE」に続いて昼も夜も美しい2つのパブリックアートです。

飯野ビルディング
都内なので何度も訪問して昼と夜の両方の表情を鑑賞したい

レアンドロ・エルリッヒ

「雲/Cloud」 飯野ビルディング

飯野ビルディングにあるレアンドロ・エルリッヒ/Leandro Erlichの「雲/Cloud」です。

飯野ビルディングには、8つのパブリックアートが設置されています。そのうち2つの作品は一般の人が立ち入りできない場所にあるので、6つのアートを鑑賞することが可能です。

そのうち2つがレアンドロ・エルリッヒです。しかもレアンドロ・エルリッヒの作品は2つとも屋外にあるので、時間に関係なく鑑賞が可能です。

森美術館
2017年の森美術館「見ることのリアル」に出品された「雲(日本)」他に雲できたイギリス、フランス、ドイツが出品された

レアンドロ・エルリッヒと言えば2017年に森美術館で開催された個展「見ることのリアル」で一躍その名を知られることとなり、その人気に火がつきました。▲ 

金沢21世紀美術館
「スイミングプール」2004  この作品の観覧は有料

石川県の金沢21世紀美術館にある常設展示作品「スイミングプール」はあまりにも有名で、週末ともなると大行列ができるほどです。

KAMU Kanazawa
KAMU kanzaawaの一番人気作品

金沢21世紀美術館の程近くに2020年にオープンした美術館KAMU kanazawaにもレアンドロ・エルリッヒの「インフィニティステアケース/INFINITE STAIRCASE」が常設展示されています。▲

最近では、2021年1月から青森県にある十和田市現代美術館に体験型の大規模インスタレーション「建物」シリーズが世界初の常設展示として公開され話題を呼んでいます。

しかし、金沢や十和田市まで行かなくてもレアンドロ・エルリッヒを鑑賞することができるんです。しかも無料で!

それが、飯野ビルディングの外構に設置されている「雲/Cloud」です。

飯野ビルディング
人物と比較するとその大きさがよくわかる


昼の雲

飯野ビルディングの1階ピロティに設置された作品は、「大海原に浮かぶ自由な雲」を10枚のガラスを重ね合わせて立体的に表現しています。この作品は防風スクリーンとしても機能しています。

飯野ビルディング
レアンドロ・エルリッヒ「雲/cloud」

内蔵するLEDライトの変化により幻想的な雲が見られます。▲

飯野ビルディング
レアンドロ・エルリッヒ「cloud」

真横から見るとガラスが重なっているのがよくわかります。▲

夜の雲

内蔵するLEDライトの効果がはっきり見て取れるのは、やっぱり夜です。

飯野ビルディング
「雲/colud」夜 正面

雲が浮かんでいる様子がよくわかります。また、10枚のガラスの重なりの効果も夜の方がいいみたい。▲

飯野ビルディング
「雲/cloud」夜 真横から

森美術館に出品されていた作品よりもかなり大きい。▲


Pond

飯野ビルディングにあるもう一つのレアンドロ・エルリッヒの作品「The Pond」。

飯野ビルディング レアンドロ・エルリッヒ「Pond」
回遊できるような道もあるにはあるけれど、あんまり見えません。ちょっと残念な状態です。

飯野海運ケミカルタンカーのタンクで使用する特殊なステンレス(SUS316L)を磨いて「美しい池」に見立てた作品です。雨の日には水が溜まり、晴れの日には実際の池よりも周辺の景色のリフレクションが美しい作品です。

しかし、残念ながら周りの植栽が育ってしまったせいか、あまりよく見えません。この手の作品はかなり日頻繁にメンテナンスをしないと、影が薄れ忘れられてしまいがちですね。冬の方がもう少し良く見えるかな。

飯野ビルディングには他にもパブリックアートが設置されていますから、いろいろ見てまわりましょう。

基本情報

飯野ビルディング

千代田区内幸町2丁目1−1 MAP

アクセス:東京メトロ 丸の内線・日比谷線・千代田線 霞ケ関駅C4出口直結

東京メトロ 銀座線 虎ノ門駅10出口徒歩3分

東京メトロ 有楽町線 桜田門駅4出口徒歩10分

JR山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線、都営地下鉄浅草線、ゆりかもめ新橋駅徒歩10分

都営地下鉄 三田線 内幸町駅A7出口徒歩3分


ジャウメ・プレンサ

「ルーツ/Roots」虎ノ門ヒルズ

もう一つは虎ノ門ヒルズの中庭にあるスペインのアーティストジャウメ・プレンサの作品です。

「ルーツ」は、8つの言語の文字を使い、膝をかかえて座る人間をかたどった巨大なパブリックアートです。

各々の独自の文化を映し出す文字を通じて「世界の多様性」や「多様な文化の違いを越えて、人々が平和的に共存すること」を象徴する作品です。

昼のルーツ

「ルーツ」に使用されている言語は、日本語、中国語、アラビア語、ヘブライ語、ラテン語、ギリシャ語、ヒンディー語、ロシア語の8種です。

虎ノ門ヒルズ
ジャウメ・プレンサ 「ルーツ」

周辺の人々との比較で、この作品がいかに巨大であるかがわかると思います。▲

虎ノ門ヒルズ
作品の内部から見上げる

8つの言語を全部見つけられるかな?▲日本語はすぐにわかりますね。

夜のルーツ

昼間も良いけれど、ライトアップされる夜もまたその姿がより際立ちます。

虎ノ門ヒルズ
夜の方が個人的には好きです。

膝を抱えている様子がわかりやすいですね。膝をかかえて座る“人間の形”は、人間誰もが、内側に素晴らしい美しさを秘めており、人の内側や内面に目を向けて欲しいという思いが込められています。▲

虎ノ門ヒルズ
2014年に設置されてから周辺の再開発が進み高層ビルに囲まれています。

コロナ禍に見ると、人間の孤独感のようなものも感じます。▲


虎ノ門ヒルズには飯野ビルディング同様に他にもたくさんのアートが展示されていますので、一緒に見てまわりましょう。

虎ノ門ヒルズのビジネスタワーのデザインとアートについてはこちらを▼

基本情報

虎ノ門ヒルズ

港区虎ノ門1丁目23−1 MAP

アクセス:東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅直結

東京メトロ銀座線虎ノ門駅B3・B4出口

東京メトロ千代田線・丸ノ内線・日比谷線『霞ヶ関駅』A12出口

都営三田線『内幸町駅』A3出口

JR『新橋駅』より徒歩約11分


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