黒谷和紙
カール・ハンセン&サン フラッグシップ・ストア東京で開催されている黒谷和紙作家ハタノワタル「紙の表現」を観に行って来ました。
ハタノワタル氏は黒谷和紙という和紙の中でも強くて破れにくく、長期保存にも適している和紙の作家です。
強靱な黒谷和紙は日常生活の中に欠かせないものとして、古くから提灯、和傘、障子、包装などに活用されてきました。
ハタノワタル 染め紙 美濃判 ▼
黒谷町
黒谷和紙は、京都府綾部市北部の黒谷町でつくられており、この地域は伝統技術を守る和紙の秘境と言われています。紙づくりの産地として800年も続いてきたのは、この地域の豊かで美しい水と冬の厳しい寒さなど紙づくりに適した環境だと言われています。もちろんハタノ氏もこの地域で活動されています。
また、黒谷町は京都に近いことから、京呉服に関連した値札、渋紙、たとう紙など、京都の伝統産業を支える存在でもあります。大正時代には政府から日本一強い紙として認められ、乾パンを入れる袋としても重用されたりもしました。1983年に京都府無形文化財に指定されました。
ハタノワタル 敷板 青▼

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家具
この展覧会は和紙とカール・ハンセン&サンの家具との競演が見所の一つです。デンマーク人デザイナー リッケ・フロストがデザインした新作ソファRF1903 SIDEWAYS SOFA やプレーベン・ファブリシャスとヨルゲン・カストホルムがデザインし1963年に発表されたFK63 BOOKCASE SYSTEMなどの家具と共に構成されています。



下地に藁や砂などを使い重厚な作品を描くアンゼルム・キーファーのマチエールを彷彿とさせる重厚な作品です。
椅子は熟練した職人技によるペーパーコードで作られたハンス・J・ウェグナーCH25です。どちらも紙によるクラフトで、非常に堅牢であることが共通です。


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