Japan Creativeって?
日本人がもつ優れた美意識や、伝統に根ざした技術を、国内外に広く周知することを目的としたプロジェクトで、伝統工芸、伝統産業、先端技術を様々な視点から捉えなおし、現代生活に沿った新たな価値を生み出す活動と、そこで生み出された物を展覧会・出版・製品化などを通して提案するのがJAPAN CREATIVEの主な活動です。
活動スタートから10年が過ぎた2021年、プロジェクトの成果物と映像で、全24プロジェクトを紹介する展覧会を西武渋谷で観てきました。
当初は連休明けの5/11から開始予定でしたが、緊急事態宣言が延長された関係で会期がずれて5/14からのスタートとなりました。
展覧会
これまで10年間の活動の中で日本各地のマニュファクチュアとデザイナーを繋いでプロダクトの開発に取り組む過去24のプロジェクトを改めて紹介する展覧会です。
各プロジェクトが壁面に紹介されています。各々解説文と共に映像が流れています。その映像が、昔のプロジェクターで写真が切り替わるイメージをコンセプトにしているようで、会場のあちこちからカチャカチャと音が鳴り響いています。最初はなにか音がなる物が展示されているのかと思いましたが、各映像から出ている音だということが分かりました。会場デザインは廣村デザイン事務所です。
壁面だけの紹介で、実物が展示されていないプロジェクトもあります。
下の写真左側は、プロジェクトの第一弾、南部鉄器メーカーの及源鋳造/OIGENとプロダクトデザイナーのジャスパー・モリソンが組んで制作したテーブルウェアとして輝く「本物の道具」です。
右側は岐阜県多治見市の幸兵衛窯とデザイナーインガ・センペによる器です。▼
お
昭和飛行機工業 のアルミハニカムとデザイナー川上元美の制作したボウルです。▼
カラーグラデーションをコンセプトに建築やインスタレーションの発表を行っている建築家でアーティストでデザイナーのエマニュル・ムホーと三洋 のソフトPVCによる「awa」
これまでのプロジェクトをいくつかピックアップしたメイキングがみられる映像コーナー▼
最後は日本各地の素材の多様性の展示です。日本の代表的なマテリアルである竹、鉄、硝子、陶磁、木、布
硝子が日本に伝わったのは弥生時代ですが、製造技術が伝わったのは16世紀後半から17世紀にかけてで、日本の硝子職人はその後技術をどんどん磨いていき、日本各地に特有の硝子製品も生まれました。▼
透明であることは硝子の神秘的な魅力の一つです。▼
この展覧会で日本の技術や素材に敬意を表すると共にその伝統を守る努力を惜しんではいけないなと感じました。
Japan Creative 2011-2021
西武渋谷店A館7階
2021年5月14日(金)~5月28日(金)
10:00-19:30 入場料800円税込/高校生以下無料