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ガラスブロックの美しい建築の全貌はもう見納め!レンゾ・ピアノ設計 銀座メゾンエルメス


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銀座の数寄屋橋交差点から見えるガラスブロックの美しい建築。

そう、この美しい建物は建築好きでなくても誰もが知っているフランスの老舗ブランドであり、人気のハイブランドエルメスのフラッグシップショップ「エルメス銀座店」で銀座メゾンエルメス(Ginza Maison Hermès)です。設計はイタリアの世界的建築家レンゾ・ピアノによるもの。

昼間は太陽の光を受けて積まれたガラスブロックがキラキラと輝き、夜になるとショップの照明が点灯し、ランタンのようなあたたかな光を放つのです。

この魅力の一つに外壁に使われているガラスブロックがあります。ガラスブロッックは、450mm角で13,000枚を張りめぐらしています。

エルメス銀座店は11階建てのビルで、8階9階は銀座メゾンエルメスフォーラム(GINZA MAISON HERMÈS Le Forum)というアートギャラリー、10階には銀座メゾンエルメスルステュディオ(GINZA MAISON HERMÈS Le Studio)という予約制のミニシアターがあります。

レンゾ・ピアノ設計 銀座メゾンエルメス
レンゾ・ピアノ設計 銀座メゾンエルメス/GINZA MAISON HERMÈS
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銀座メゾンエルメスとソニービル

銀座メゾンエルメスがレンゾ・ピアノの設計で竣工したのは2001年です。

その時は当然、お隣の芦原義信設計のソニービルがデーン!とあったので、ガラスブロックで積み上げられたその全貌を遠目で見ることはできませんでした。

エルメスは晴海通りに面した細長い正面だけしか見えなかったので数寄屋橋の交差点では、ソニービルが圧倒的に目立っていました。

Ginza Sony Parkからみた銀座メゾンエルメス「ロング・ウォーク」ジュリオ・ル・パルク

1966年に開業したソニービルが2017年3月で一旦営業を終了し、約1年間かけてソニービルの解体が始まりエルメスはその姿を徐々に表していったのです。

あって当然のものがなくなった違和感と元からあったけど、全貌を見たことのなかった姿を見られるようになった新鮮さと、いろいろ混ざって最初は複雑でしたが、人は徐々になれるのものです。

▲この場所からメゾンエルメスの姿を見ることは今ではもう不可能です。

GINZA MAISON HERMÈS
GINZA MAISON HERMÈS

▲姿を表した当初はこんなにもシャープで美しい建築だったんだと改めて再認識しました。

2023年9月の銀座メゾンエルメスと工事中のソニービル
2023年9月の銀座メゾンエルメスと工事中のソニービル GINZA MAISON HERMÈS

当初は2022年には新しいソニービルが完成する予定でしたが、諸事情により延期され、新しいビルは2024年春に竣工予定です。

現在は、絶賛工事中で、数寄屋橋交差点からの銀座メゾンエルメスの眺めもだんだん見えなくなってきました。

ある意味元に戻りつつあるだけなのですが。

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銀座メゾンエルメスのファサード

2018年以降、今までは遠目から見ることは、かなわなかったメゾンエルメスのファサードが姿を表し、数寄屋橋交差点からの風景も変わりました。

銀座メゾンエルメス「ロング・ウォーク」ジュリオ・ル・パルク
Facade intervention “The Long Walk” 1974–2021, Julio Le Parc, GINZA MAISON HERMÈS

▲2021年に開催された「ル・パルクの色 遊びと企て」ジュリオ・ル・パルク展の際に現れたファサード展示です。

これは見応えがありました。展覧会スタート時の前期展示は「ロングウォーク」です。レインボーカラーの大胆な絵柄が縦横無尽にエルメスを覆います。

Facade intervention "The Long Walk" 1974–2021, Julio Le Parc, GINZA MAISON HERMÈS
Facade intervention “The Long Walk” 1974–2021, Julio Le Parc, GINZA MAISON HERMÈS

▲ファサード展示がもう見られなくなるかと思うと寂しいですね。

Facade intervention "The Long Walk" 1974–2021, Julio Le Parc, GINZA MAISON HERMÈS
Facade intervention “Series 14-2 Fractional Circles” 1970–2021, Julio Le Parc, GINZA MAISON HERMÈS

▲ジュリオ・ル・パルク展後期のファサード展示は「シリーズ14-2 分割された円」です。

内部の照明が点灯し美しい姿です。

GINZA MAISON HERMÈS
Vanishing Droplets in a River by Mari Minato, 2019, GINZA MAISON HERMÈS

▲最初にファサード展示を行ったのは2019年の「うつろひ、たゆたひといとなみ」 湊 茉莉展の時です。

残念ながらファサードの写真が見つかりませんでした。

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銀座メゾンエルメスの昼と夜

レンゾ・ピアノの設計したガラスブロックの建築の魅力は昼と夜の差にあるかもしれません。

▲昼間は硬質なガラスブロックがクールな印象を与えます。

▲しかし、夜になるとそのコンセプトにあるランタンのような、温かみのある存在に変貌します。

この全体が輝く姿が見られなくなるのは本当に本当に残念でなりません。

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銀座メゾンエルメスの新宮晋

銀座メゾンエルメスの建築にはアーティストの作品が設置されています。風の彫刻家と言われる新宮晋です。新宮晋は関西国際空港などでもレンゾ・ピアノとの協働を数多く手がけています。

ですから、この作品はエルメスとレンゾ・ピアノと彫刻家新宮晋のコラボレーションと言ってもいいかもしれません。

新宮晋《宇宙に捧ぐ》(2001)+レンゾ・ピアノ「銀座メゾンエルメス」(1998-2006)
新宮晋《宇宙に捧ぐ》(2001)+レンゾ・ピアノ 銀座メゾンエルメス

▲その日の風の具合でゆらゆらと揺れる幅が変わる作品。

毎日天候や光、風の状態で表情が変わる作品はいつ見ても飽きない。

新宮晋《宇宙に捧ぐ》(2001)+レンゾ・ピアノ「銀座メゾンエルメス」(1998-2006)
新宮晋《宇宙に捧ぐ》(2001)+レンゾ・ピアノ 銀座メゾンエルメス

▲夜の新宮作品も格別です。

新宮晋《宇宙に捧ぐ》(2001)+レンゾ・ピアノ「銀座メゾンエルメス」(1998-2006)
新宮晋《宇宙に捧ぐ》(2001)+レンゾ・ピアノ 銀座メゾンエルメス

▲通常は真下から見上げている新宮作品ですが、横から見ると、かなり長い作品であることがわかります。

また、下部と上部の2箇所にパーツが集中しているのも横から見ないと気づきません。

下から見ていた時は全体に点在していると思っていました。


このように銀座メゾンエルメスを見ることはもうできないとなるとなんだかやけに名残惜しいです。

ただ、よくよく考えると当初の予定通りならもうとっくに新しいビルが建っていたはずですから、2年も長くレンゾ・ピアノ建築の全貌を愛でることができてラッキーでした。

それに、SONYの新しいビルが建ったって銀座メゾンエルメスがなくなるわけではありません。

また別の楽しみ方をすればいいのです。新しいGinza Sony Parkから銀座メゾンエルメスを眺めることができるかもしれませんし!

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基本情報

銀座メゾンエルメス


11:00 – 19:00  不定休

入場無料、予約不要

中央区銀座5丁目4−1 8階 MAP

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