東京の数多い美術館やギャラリーから今回はハイブランドが運営するアートスペースを5つ紹介します。どれも主に現代美術の展覧会を開催しているスペースです。
ギャラリーと言っても展示している作品を販売している訳ではないので通常のコマーシャルギャラリーとは全く違います。
基本的にブランドイメージを上げるために展覧会を開催しているので、それだけ現代アートを扱うということは高尚であり、イメージがいいということになります。私は普段はハイブランドには縁がありませんが、これらのギャラリーだけは足繁く通っています。すいません(汗)
運営する側からすると、ギャラリーのついでに階下のショップで何か買い物でもしてもらいたいところでしょうが、完全にショップ空間はスルー状態です。
それでも、ハイブランドのアートスペースは嫌な顔することなく笑顔で出迎えてくれます。そんな余裕のあるところもハイブランドならではでしょう。
これから紹介するハイブランドは本国では財団所有の立派な美術館を持っているとことも少なくありません。
スポンサーリンクHermès/エルメス
GINZA MAISON HERMÈS Le Forum/銀座メゾン エルメス フォーラム
ご存知、レンゾ・ピアノが設計を手がけたガラスブロックの建築「エルメス銀座店」の8・9階に位置するのがメゾンエルメスフォーラムです。
▲2017年にお隣にあった芦原義信設計のソニービルが営業を終了、その後解体され数寄屋橋の交差点からその全体像が見えるようになりました。
▲しかし、当初の予定よりは延びたものの、予定通り新しいソニービルの建設が始まり、約6年間見えていたその華麗な姿がもう見えなくなってきています。(2023年9月現在)
2024年春にはソニービルが竣工するので、エルメス銀座の全体像は再び見えなくなってしまいます。
▲忘れてはいけないのは、正面エントランスの両脇のウィンドウディスプレイもアーティストの作品です。階上のフォーラムで開催している展覧会のアーティストというわけではありません。ウィンドウはウィンドウで独自のアーティストの選定が行われているようです。
8階のメゾンエルメスフォーラムでは独自の企画展を毎年数回開催しています。常に最先端の現代美術の展覧会が行われています。それは個展形式の時もあれば、グループショウの時もあります。
以前は、メゾンエルメスフォーラムへ店内のエレベーターを使ってアクセスしていましたが、現在は正面エントランスから右側の側面に周り、専用エレベーターで直接8階へアクセスするようになっています。
エルメスなんて入りにくい!という方も大丈夫。お店を通らずにアクセス可能です。
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▲レンゾ・ピアノの建築
▲「エマイユと身体」展
シルヴィ・オーヴレ、ジャン・ジレル、内藤アガーテ、ユースケ・オフハウズ、小川待子、フランソワーズ・ペトロヴィッチ、安永正臣
2023.6.17(土)~9.17(日)
基本情報
銀座メゾン エルメス フォーラム
入場無料 中央区銀座5丁目4−1 8階 MAP |
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LOUIS VYUITTON/ルイ・ヴィトン
Espace Louis Vuitton Tokyo/エスパス ルイヴィトン 東京
青木淳設計によるルイ・ヴィトン表参道店のショップの7階に位置するギャラリーです。
基本的に現代美術のアーティストの個展を開催しています。
しかし、過去には、本国フランスパリにあるフォンダシオン ルイ・ヴィトンの建築を設計したフランク・O・ゲーリー建築展を開催したこともあります。
主にパリにあるフォンダシオン ルイ・ヴィトン所蔵の作品の展覧会を開催しています。
▲映像の作品の展覧会の場合は、ガラス面をスクリーンで覆い、照度を落とした展示室に変わります。
▲ガラス張りで天井が高く開放的な空間です。
エスパス・ルイヴィトン東京へのアクセスは一度ショップに入り、右奥にあるエレベーターで7階へ行きます。
ここのトイレの組み木も見事なので是非トイレにも立ち寄ってみてください。
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2024年1月までケリス・ウィン・エヴァンスによる個展「L>espace)(…」▼
基本情報
エスパスルイ・ヴィトン 東京
入場無料 渋谷区神宮前5丁目7−5 ルイ・ヴィトン 表参道店 7F MAP |
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CHANEL/シャネル
CHANEL NEXUS HALL/シャネルネクサスホール
シャネルネクサスホールは銀座シャネルの4階にあります。
ここでは常にアートの展覧会を開催しているわけではなく、時にコンサートを行ったり、時にパフォーマンスを行ったりと名前にあるように多目的ホールです。
▲また、これまでは常に写真を技法とした国内外のアーティストの展示が多いです。
▲シャネルネクサスホールへのアクセスは以前はショップのエレベーターで向かうオペレーションでしたが、現在は正面入口ではなく左側面へ周り、横のエレベーターより直接ネクサスホールへとアクセスするように変わっています。
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過去の展覧会の様子▼
基本情報
シャネルネクサスホール
入場無料 中央区銀座3丁目5−3 シャネル銀座ビルディング 4階 MAP |
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PRADA/プラダ
PRADA AOYAMA/プラダ青山店
ヘルツォーグ&ド・ムーロン設計による菱形ガラスの構成による巨大なガラス建築がプラダ青山です。
プラダ青山にはもともとギャラリースペースがあったわけではなく、近年5階のスペースで不定期でアート展が開催されるようになりました。
最初は2021年7月から開催された「Sturm & Drang Preview Services」展でした。
この時は、コロナ禍だったこともあり事前予約制でしたが、現在は予約なしで鑑賞可能です。
▲プラダ青山で展覧会を鑑賞するには、正面の入口から入り、展覧会を見にきた旨を伝えます。
初めての場合は、連絡先などを記入する必要があります。2回目以降は以前に登録した旨伝えれば、何度も記入しなくても大丈夫です。顧客カードに情報を記入したら、エレベータで5階まで上がります。
ヘルツォーグ&ド・ムーロンの建築を堪能できるかどうかは、その時の展示内容によって異なります。
これまでに「ロールプレイ展」や「サイモン・フジワラ展」の時は特徴的な菱形窓ガラスが布で覆われ見えないようになっていたこともありました。
2023年9月25日まで開催中のダラ・バーンバウム展▼
基本情報
PRADA AOYAMA/プラダ青山店
入場無料 東京都南青山5丁目2−6 MAP |
GUCCI/グッチ
GUCCI GINZA GALLERY/グッチ銀座ギャラリー
スーパーブランドの中で後発のギャラリースペースはグッチ銀座ギャラリーです。
2023年6月にオープンしたばかりの新スポットです。
▲グッチ銀座店の7階にオープンしたギャラリーの柿落としはなんと!羽生結弦写真展でした。
エルメス、ルイ・ヴィトン、プラダはゴリゴリの現代アートの展覧会を、シャネルはアートやファッション系の写真展を開催していますが、グッチは他のブランドとは差別化を図るつもりなのでしょうか。今後の展開が気になるところです。
グッチ銀座ギャラリーへは、店内のエレベーターでアクセスします。
また、羽生結弦展に関してはLINEによる事前予約制でした。
基本情報
GUCCI GINZA GALLERY/グッチ銀座ギャラリー
入場無料 中央区銀座4-4-10 グッチ銀座7階 MAP |