レンゾ・ピアノ設計のガラスブロックの建築でお馴染みの銀座メゾンエルメスフォーラムにて新しい展覧会がスタートしました。
今回の展覧会「インターフェアレンス/Interference」は、フランシス真悟、スザンナ・フリッチャー、ブルーノ・ボテラ、宮永愛子ら4人のアーティストによるグループショウです。
この4人のアーティストの作品に共通するのは、光、振動、波動など、身体に介入するゆらぎの感覚を通じて、知覚探究を試みる作品を制作していることです。
早速どんな展覧会なのか見てみましょう。
また、末尾にミーシャ・カーンによるウィンドウディスプレイWindow Display「オーバー・ザ・シティ・リミット」/Over The City Limitの紹介もあります。
銀座メゾンエルメスへの入り方
銀座のエルメスの8・9階に位置する銀座メゾンエルメスフォーラムへの行き方は、コロナ前は店内のエレベーターから展覧会場である8階へ行くようになっていましたが、コロナになってから、正面のドアマンのいる店舗入口から入るのではなく、右側のソニービルとの間の道を通り、ビル横にある外部エレベーターから入場するように変更されました。

▲正面の店舗入り口。両脇のディスプレイもポイントです。
全く買い物をしない私としては、ビル横の外部エレベーターからのアプローチの方が気軽で入りやすいので、今後もこのままであってほしいです。もちろん外部エレベーター前にもドアマンが立っているのですが、正面エントランスの入りずらさに比べたら、まだマシです。
今回の展覧会は、このエレベーターで8階ではなく9階まで行くようになっています。エレベーターにもスタッフがいるので、操作をする必要はありません。乗っていればいいのです。だた乗っていると9階に到着し、そこでリーフレットを渡されます。
そうです。この展覧会は9階から始まるのです。
Interference
9階は、8階の吹き抜け周りのスペースなので、大きな空間ではありません。しかし、展覧会タイトルにもなっているフランシス真吾の平面作品とブルーノ・ボテラの作品、スザンナ・フリッチャーの超大型インスタレーションが鑑賞できます。また、俯瞰からフランシス真吾の大型壁画と宮永愛子の作品を鑑賞できるようになっています。
フランシス真吾
NYと鎌倉を拠点に活動するアーティストです。折に触れて作品を鑑賞してきましたが、今回の壁画は見てきた中でもかなり大きい作品です。しかも会場の壁に直接描かれているので、この展覧会でしか鑑賞できません。これは絶対本物を見ておいた方がいい作品ですね。
これまでも色の見え方や色彩や色相について掘り下げた作品を発表してきていますが、今回は観る角度によってさまざまな光と色彩が見られるペインティング「Interference」シリーズを展示しています。そして、このシリーズ名が展覧会タイトルになっています。
所属しているギャラリーは南麻布のMISA SHIN GALLERYです。
また、知っている人は知っていますが、あの20世紀を代表すアーティストサム・フランシスと前衛的な映像作品を制作をするアーティスト出光真子を両親に持つサラブレットです。お顔立ちがお父さんによく似てらっしゃいます。
2019年セゾン現代美術館での展覧会の様子▼
ブルーノ・ボテラ
ブルーノ・ボテラの作品は見逃し注意です。9階にも8階にも作品は展示されています。
▲通常は隠されているはずの設備の扉が丸見えです。そして、その鉄扉の横にはキャプションが!
▲扉を開けてみるとなんとそこには作品がありました。このような鉄扉の先の作品は9階8階両方にあります。
スザンナ・フリッチャー
今回の展覧会で最もスペースをとっている作品がスザンナ・フリッチャーの作品です。一番広い空き抜け空間を思い切り使った音と振動のインスタレーションです。
▲9階から俯瞰でも鑑賞できます。
▲8階、中央の店内エレベーター奥に荷物置き場が設置されていますので、そこに手荷物を置いて、身一つになって作品を鑑賞します。
横に張ってある糸と傘の中央の糸とガラスブロックの壁際の回転させている動力と繋がっている糸には触れてはいけません。
▲音も作品の一部で、空間に身を置いて全身で体感するインスタレーションです。
宮永愛子
宮永愛子の作品は、コロナ禍の生活を宇宙船にたとえた平面作品と共に手紙やネックレス、版画作品などが展示してあります。
▲机の引き出しには、開ける日時が指定されたものがしのばせてありました。
▲作品は展示してあるものだけではありません。作家による茶会が開催されるようなので、興味がある方は調べてみてください。
抽選に当たればお茶会に参加することができます。当たるといいな。
撮影可能
今回の展覧会は写真も動画も撮影可能です。展覧会会期は長いので、銀座に行ったら再訪したいと思います。
また、茶会の抽選にもしも当たって参加できたら追記したいと思います。
ミーシャ・カーンのウィンドウディスプレイ
エルメスの2023年のテーマは「驚きの発見」です。そのテーマに沿ったウィンドウディスプレイも見どころにのひとつです。
今回、そのウィンドウディスプレイはミーシャ・カーンによる「オーバー・ザ・シティ・リミット」/Over The City Limitです。
ミーシャ・カーンは、アメリカ人の若手アーティストでありデザイナーでもあります。
▲この作品には金属加工、ガラス、木材、テキスタイル、セラミック、ブロンズ鋳造、グラスファイバー、セメントなどさまざまな素材が使用されています。この作品の主題は「都市」です。
▲また、正面入り口だけでなく、ソニービル側の側面にも作品があるので忘れずに!
ディスプレイ展示期間 2023.2.23(木)~5.30(火)
ミーシャ・カーンのウィンドウディスプレイは、メゾンエルメスのインターフェアレンスより少し早く終了します。
基本情報
2023年2月23日~6月4日 11:00-19:00 不定休 入場無料 銀座メゾンエルメス フォーラム 中央区銀座5-4-1 銀座メゾンエルメス8階・9階 MAP |