原宿にあるStandByで展示されている東信、花樹研究所AMKKの「密閉型環境実験システム・パルダリウム保俊」という超かっこいい盆栽のインスタレーションを紹介します。

そもそもパルダリウムって何?なんですが。
パルダリウム【paludarium】
高温多湿の熱帯雨林の環境を再現し、カエルなどの小動物を飼育する容器。
ここでは小さな温室という意味合いのようで19世紀のイギリスで発明され、その後パリ万博にも出展された植物保管機のこと。ガラス張りの容器の中に異国の地から運ばれてくる貴重な植物を入れ、人々はその生育のサイクルをまた別の土地で、遠く離れた自国で観賞するために使用したものだそうです。そこから着想したインスタレーションということですね。完全にアートの領域だと思います。

展示されているStand Byというギャラリーもなかなか斬新なスペースで、窓ではなく完全に開口している半屋外スペースです。

コロナ禍の今は密にならない理想的な空間ですが。
そんなことを見越していたわけではないと思います。

雨の日に訪問しましたが、雨は吹き込むほどではない限りしのげます。
階段とスロープから入ることが可能です。


スイッチ類には触らないようにということですが、これを操作すると両サイドから霧に包まれるような噴霧システムが作動したり、ドリップ式の給水装置が稼働したりするようです。

また、天井には風の役割を担うファンを設置し、完全防水のスピーカーからは植物に音楽を聴かせることができるのです。音楽は終始なっていました。

「霧、風、光、音という植物に必要不可欠な要素を人工的に取り入れることで、外部環境に左右されず、我々は植物を愛でる」ことが可能になるわけです。
新聞のような大きなフライヤーが山積みされており自由に持ち帰ることができます。▼

可能なら霧が出る噴霧システムが作動しているところがみてみたい。
昼と夜と2回訪問しましたがシステムの作動は音楽がなっている以外見ることはできませんでした。

ただ、インスタレーションとしては夜に行くことをお勧めします。
夜の様子▼

夜の全景▼
夜の方が容器の照明が効いてより神秘的なものに見えます。

ほぼ屋外の場所なので寒いのですが、植物にとっては居心地の良い環境が保たれているのでしょう。

ベンチがあるので座って鑑賞することも可能です。



場所は表参道からGYREの横のキャットストリートに入ってすぐ右側です。GYREの裏という感じです。
一瞬建物というよりコンクリートの四角い塊のようですが、下部があいていて、そこから作品が見えますからすぐわかります。
AMKK「 Paludarium Tachiko & Yasutoshi 」
2020年12月12日 – 2021年1月31日
10:00−19:00 火休
Stand By
東京都渋谷区神宮前5丁目11−1
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