テキスタイルデザイナーの粟辻博と染色家の柚木沙弥郎のファブリックが無印良品 銀座とMUJI HOTEL GINZAにて9/5まで開催されている「Life in Art」展に出品されているということでみてきました。
MUJI HOTEL GINZA
粟辻博は残念ながら1995年に亡くなっていますが、そのテキスタイルは亡くなって四半世紀経った今でも色あせません。
色褪せないという言葉がそのまましっくりくる粟辻博のテキスタイルは、色彩の豊さが魅力です。しかし色彩豊かなものだけでなく、モノクロームのテキスタイルも日本の伝統的な文様の流れを汲み取りつつも独創的なデザインが目を引きます。
MUJI HOTELのフロントバックはモノクロームのテキスタイルです。▼
本人は、京都生まれで関西なまりの気さくなおじ様でした。また、京都芸大ではグラフィックデザイナーの田中一光と同級生でした。ですから、粟辻博が亡くなった時のお別れの会の案内状が田中一光デザインでした。
MUJI HOTELのロビーの床とソファのクッションには色彩豊かなテキスタイルです。60年代のサイケデリックなイメージや北欧のデザインも感じるデザインです。▼
6Fのレセプションだけでなく1Fのエレベーターホールにもテキスタイルが展示されていますのでお忘れなきよう。▼
無印銀座
この展覧会は、テキスタイルデザイナーの粟辻博と染色家柚木沙弥郎の作品が同時に見られることが魅力です。この2人の組み合わせってありそうで、実はなかなかないので、わざわざ出向く価値ありです。
柚木沙弥郎は、2018年に日本民藝館で開催した「柚木沙弥郎の染色 模様と色彩」は記憶に新しいところです。日本民藝館と同時開催された松濤のギャラリートムの2つの展覧会の様子はコチラ!
TOKYO2020のオリンピックを意識して制作したのかと思ったけれど、五輪ではなくIDEE TOKYOのために制作したものです。IDEEからは柚木沙弥郎オリジナルグッズがたくさん販売されています。▼
柚木沙弥郎は芹沢銈介に師事し、日本の伝統的な染色を学びました。柚木沙弥郎は芹沢銈介同様型染めなどの染色作品で、工芸や民藝の世界で名を馳せました。
しかし、その活動は染色だけにとどまらず、リトグラフ、モノタイプ、リノ・カット、ゴーフラージュ、謄写版、カーボランダムなど多岐に渡ります。
Ace hotel kyotoに飾ってある柚木沙弥郎の作品を目にした方も多いでしょう。これこれ!▼
柚木沙弥郎は現在98歳!今回も車椅子ではありますが、ちゃんと会場に訪れて自分の展示をご覧になったそうです。すごい!100歳も目の前ですね。100歳の柚木沙弥郎作品も是非是非見てみたい!
無印銀座6Fには写真のエスカレーター横の作品以外にも柚木沙弥郎作品が出品されていますが、そこだけは残念ながら撮影禁止です。大胆だけどとても素朴で可愛い染布が展示されています。
無印銀座4F
MUJI HOTELのレセプションだけでなく4Fにも粟辻博のテキスタイルのシチュエーション展示があります。ここでは、ランチョンマットなどの布製品だけでなくカップアンドソーサーなどもありました。▼
「Life in Art」展では粟辻博、柚木沙弥郎以外に、無印良品銀座店内の6FからB1Fまでたくさんの作品展示が展開されています。一部だけですが写真で紹介します。
キャンバス生地の恐竜がたくさん宙に舞う下田昌克▼
福岡のkrankのインスタレーション▼
4Fエスカレーター横には4人の作品が並びます。奥、山根大典と手前、中村大介▼
山口一郎はこの展示壁の裏側にも絵が描いてあります。▼
IDEE TOKYO
Life in Artは東京駅改札内のIDEE TOKYOでも開催されています。最寄りの駅が東京メトロのため普段あまりJRを使わないのでまだIDEE TOKYOにいったことがありません。
会期中に行くことがあれば追記したいと思います。
また、千代田区、中央区、文京区、台東区の30ヶ所以上の様々な場所でも展開されています。
「Life in Art」
無印銀座、IDEE TOKYO、その他30カ所
2021.7.9 – 9.5