2021年11月から2023年1月にかけて恵比寿の東京都写真美術館で開催した個展「松江泰治 マキエタCC」の記憶が新しい松江泰治の個展が品川のCanon Gallery/キャノンギャラリーで開催しているので早速訪問してきました。
PR松江泰治
松江泰治は、地名収集という方法で主に写真作品を発表している写真家でありアーティストです。
作家活動を始めて以来、世界の砂漠や森、山脈、平原など、自然をオールオーバーな画面で収集した「gazetteer」というシリーズと、都市を収集した「CC」というシリーズ。主にこの二つのシリーズ制作を基本に活動しています。
作家本人は、東京大学理学部地理学科卒業という経歴の持ち主で、大学では自然地理学とランドサット衛星画像処理を学んだそうです。このバックグラウンドは、今の松江泰治の作品にかなり影響していると思われます。
また、写真作品だけでなく映像作品の制作も行っています。映像も自然を題材にしたものと都市を題材にした作品がありますが、どちらもとにかく見入ってしまうんです。
残念ながら今回のキャノンギャラリーには映像作品は出ていません。映像作品も機会があったら鑑賞することをお勧めします。近々鑑賞できる機会があることを願いましょう。
写真も映像も、音もなくとても静かで、決してドラマティックな展開は起こらないのですが、松江泰治だけのオリジナルな世界観に魅了されます。
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絶対ピント
松江泰治の写真作品の特徴は、影の生じない時間と方角を選び、空や地平線を排除して平面性を追求したオールオーバーな画面であることです。
また、一見わかりにくいのですが、言われてみると確かにすごい!となる「絶対ピント」です。「絶対ピント」と言うのは、広大な面積を写しとっている写真の隅から隅までピントがあっているのです。これ本当にすごいんです。この凄さは、やっぱり本物の写真を肉眼で鑑賞しないと実感できません。
もしもまだ松江泰治の作品を見たことがない方は、この機会に「絶対ピント」の凄さを体験してみてください。
松江泰治の作品がすごいのは絶対ピントだけではないんですけれどね。
でも、松江泰治の作品の凄さを知るための入り口としては素人目でもわかりやすい「絶対ピント」を意識して鑑賞することだと思います。
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展覧会
展覧会は、残念ながら会場内の写真撮影が禁止なので、ここからはどんな写真が展示されているのか、イメジネーションを働かせながら読んでみてください。
ブログに掲載している写真は、写真撮影可能だった東京都写真美術館での個展で撮影したものです。
今回の展覧会会場は床も壁もまっ黒で、写美がそうであったように照明はグッとおさえてあります。
写真作品だけにスポットが当たっており、遠目から見ると真っ暗な会場に松江泰治の写真作品だけが並んで浮かんでいるように見えます。
展示室は緩く2つに分かれていて、手前のスペースに自然をモチーフとした「gazetteer」が、奥のスペースに都市を収集した「CC」が展示されています。
今回、数百点の「gazetteer」「CC」作品の中から、未発表の新作26点を鑑賞することができます。
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松江泰治の作品の良さは、そのスケール感や絶対ピントなど、本物を鑑賞して初めて体感できるので、この機会に是非足を運んでみてください。
キャノンギャラリーは17時半で閉館な上に日祝閉館なので、やや訪問難易度高めですが、松江泰治の展覧会が入場無料なんですから、行かなくてはもったいないです。
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松江泰治の東京都写真美術館の展覧会の詳細はこちらから▼
東京都写真美術館▼
基本情報
2023年1月20日(金)~3月7日(火) 10時~17時30分 日祝休館 入場無料 キャノンギャラリーS 港区港南2-16-6 キヤノン S タワー1階 MAP アクセス:JR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分 |
品川駅港南口の昭和な喫茶店ダリ▼
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