NANZUKA UNDERGROUNDを中心に都内5会場で展開される ダニエル・アーシャム x ポケモン/ Daniel Arsham × Pokémon「A Ripple in Time / 時の波紋」をまわってみました。
各々展覧会期が違うのでいつどこをどうやってまわるのかを検討する際に参照いただけると嬉しいです。
PRダニエル・アーシャム
1980年生まれ。ニューヨーク在住のアメリカ人アーティストです。先天的な色覚異常(色盲)のため、モノクロや真っ白の作品が多いのですが、近年色彩のついた作品の制作もしています。また、奥さんが日本人とのハーフであることもあり親日家です。
今回の5会場の展覧会は、2020年夏の第一弾NANZUKA及びパルコ・ミュージアム・トーキョーの「Relics of Kanto Through Time」、2021年冬NYペロタンの個展「Time Dilation」に続く、第三弾の展覧会プロジェクトです。
この平面作品にはダニエルご本人が登場しています。アクリルで描かれたペインティングですが、モノクロです。ダニエルには世界がこのように見えているのですね。▼この展覧会に合わせて書籍や様々なグッズ販売も展開しています。
ポケモンと共に育ったというダニエル・アーシャムが”1000年後の遺跡から発見されたポケモン” というテーマで制作した様々なポケモンや、その世界観を表現したショートアニメなどが公開されています。
六本木ヒルズ 66プラザ
会期終了
まずは、1番身近な場所である六本木ヒルズの様子から。実はポケモンって全く知らないので、ストーリーは当然ながらキャラクターなどについて残念ながら全然わかりません。
懐かしい!とか大好き!とかそういう気持ちを持って鑑賞できると全然見え方違うのでしょうね。
ポケモン越しのルイーズ・ブルジョワママンの図▼
六本木ヒルズの会場では、ダニエル・アーシャムの作品として写真を撮っている人よりも、ポケモンだ!と足を止め、写真を撮っている人の方が多かったように思います。
ルイーズ・ブルジョワのママン越しのポケモン▼
PRPokémon of Future Past / ポケモン : 未来の過去(パブリックアート)
未来の過去というのは、「 1000年後に発見されたポケモンのパブリックアート」という前提の作品です。
六本木ヒルズは、先日まで村上隆のお花の親子が設置されていた場所と東京オリンピックのカウントダウン時計が置いてあった場所に3体づつ、計6体のポケモンキャラクターのパブリックアートが設置されています。
ヒトカゲ ブロンズ▼いずれも台座の上に設置され、キャプションがついています。トレーナーとピカチュウ ブロンズ▼後方にまわってみたところダニエル・アーシャムのサインがついていました。当たり前ですが。▼遠目で見たときは、ブロンズ風に見せたFRPか何かかと勝手に思い込んでいましたが、本物のブロンズ彫刻です。
さすがにこのキャラクターだけは私もわかります。ピカチュウ ブロンズ▼照明が設置されているので夜間の鑑賞可能です。
ミュウツー ブロンズ▼ポケモンを知らないので作品世界に入り込めませんが、世代や国を超えて受け入れられている日本を代表するキャラクターなのは間違いありません。
こちらはプリン ブロンズ▼六本木ヒルズのシリーズは「未来のパブリックアート」なので、1000年後に発見されたポケモンのブロンズ像? 不思議な時の波紋を体験できるパブリックアートです。
カラカラ ブロンズ▼六本木ヒルズは2/26までなので展示期間は1ヶ月ありません。お見逃しなく!
またダニエル・アーシャムの作品集の日本語版も同時に発売されています。
草月会館 草月プラザ
会期終了
丹下健三設計の建築にイサムノグチの「天国」、そして今回はそのコラボレーション空間にダニエル・アーシャムXポケモンと小島鉄平の盆栽という5人の壮大なコラボレーション空間になっています。
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Hidden within the Tall Grass / 草むらに潜む (立体作品)
見慣れたこのアングルの「天国」もポケモンの存在でいつもと違います。ただ、この場所で開催する展覧会の中では主張が激しくないので、イサムノグチの「天国」のよさも同時に堪能できます。▼
会場を俯瞰で見た様子です。「天国」の作品の中に流れる水のせせらぎの音がなんとも心地いい空間です。▼PR
こちらはカラカラのブロンズ(小)です。2022年 高さ90cm▼「ジャンピングピカチュウ」セレナイト、ハイドロストーン(石膏)H73.7 x W61 x D64.8 cm
ブロンズのカラカラ以外は全て真っ白です。▼「ケーシィ」 2021 クォーツ、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)H61 x W86.4 x D99.1 cm▼ニャース 2021 クォーツ、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)H58.4 x W71.1 x D30.5 cm▼ミミッキュ 2021 クォーツ、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)H63.5 x W61 x D49.5 cm▼ピチュー 2021 クォーツ、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)H59.7 x W58.4 x D38.1 cm▼
CONNEL COFFEE
5会場の中で草月会館が一番会期が短いので、先に見ておきたいところです。せっかく草月会館に来たので久しぶりにnendoの佐藤オオキがデザインしたカフェCONNEL COFFEEにも。ラッキーな事に貸切でした。▼
CONNEL COFFEEは通常土日祝が休みなのですが、会期中の土曜日2/19は特別にオープンするようなので週末狙いの方は土曜に行くとnendoの空間も堪能できます。ちなみにnendoのオフィスも草月会館の6階にあります。
この写真の2階のガラス張りのスペースがCONNEL COFFEEです。ランチメニューもあります。▼
PRNANZUKA UNDERGROUND
会期終了
5会場で展開している「ダニエル・アーシャム x ポケモン」の展覧会を主催しているNANZUKA UNDERGROUNDのギャラリースペースでの展示です。ギャラリー前にピカチュウがいます。
A Ripple in Time / 時の波紋(ショートフィルム+立体作品)
ギャラリースペースは1階と2階の2フロアです。1階にはショートフィルムと立体、平面と展示されています。草月会館に展示されていたものと同じキャラクターがいくつかありました。ただ同じものでも、こちらの会場の立体には色がついていました。
立体=手前リザードン 2021 クォーツ、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)Approx. H122 cm
奥ケーシィ(ブルーカルサイト)2021 ブルー・カルサイト、クオーツ、ハイドロストーン(石膏)H61 x W86.4 x D99.1 cm
平面=右「青い庭とサトシとピカチュウ」中央「バトル|サトシ&ピカチュウ」左「バトル|トレーナー&カラカラ」▼
立体=左ゴースト(アメジスト)、中央ジャンピングピカチュウ(ローズ・クオーツ)73.7cm 平面=左「バトル|トレーナー&カラカラ」▼PR
ゴースト(アメジスト)アメジスト、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)Body: H58.4 x W53.3 x D45.7 cm Each Hand: H12.7 x W20.3 x D29.2 cm 壁から突き出ているのはダニエル・アーシャムらしい。▼ケーシィ(ブルーカルサイト)2021 ブルー・カルサイト、クオーツ、ハイドロストーン(石膏)H61 x W86.4 x D99.1 cm わかりにくいですがブルーです。▼1階でループで上映されているアニメーションは、テレビアニメポケットモンスター総監督湯山邦彦とのコラボレーションでダニエル・アーシャム本人も出演しています。約6分のアニメーションです。▼会場に行く前にアニメーションを見ておきたいという方はこちらで予習してください。▼
1階エレベーター前のドローイング▼2階のエレベーター前のドローイング▼会場風景 平面=中央 「ヤドン」2022 アクリル絵具、キャンバス H108 x W192 cm▼ミミッキュ(アッシュ&パイライト)火山灰、パイライト、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)H63.5 x W61 x D49.5 cm▼セレビィ(ブルー・カルサイト)2021 ブルー・カルサイト、クオーツ、ハイドロストーン(石膏)H64.8 x W61 x D40.6 cm▼リザードンカード(ブロンズ)2021 ブロンズ、スチール H122.2 x W86.7 x D8.6 cm▼カメックスカード(ブロンズ) 2021 ブロンズ、スチール H121.5 x W86 x D4.5 cm▼平面=左バトルスタジアム アクリル絵具、キャンバス H108 x W192 cm ▼グッズ販売も▼ぬいぐるみになった1000年後に発見されたポケモンのアートです。▼
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NANZUKA 2G
会期終了
渋谷のパルコ2階にある「2G」は、NANZUKAによる「ギャラリー」、小木‛POGGY’基史とデイトナ・インターナショナルによる 「セレクトショップ」、MEDICOM TOYによる「アートトイ」の3つが融合した新しい形のショップです。
このショップのデザインはダニエル・アーシャムが参加する建築デザインチームSnarkitectureです。Snarkitectureについては下部に詳細を書いています。
渋谷パルコは現在20時まで営業しているので、このスペースは仕事帰りでも鑑賞可能です。
Ancient Power: Hidden in the Ruins げんしのちから : 遺跡に潜む
”げんしのちから” はファンなら当然ご存じのポケモンの技の名称ですが、同時にダニエル・アーシャムの作品に隠れたテーマでもあります。
正面に見えるのは幻のポケモン「ミュウ」 2021 ブロンズ、スチール H118 x W64 x D64 cm▼
ミュウカード(ローズ・クオーツ)2021 ローズ・クォーツ、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)H162 x W119 x D5 cm▼ポケモンカード(クオーツ) 2021 クォーツ、セレナイト、ハイドロストーン(石膏)H162x W119 x D5 cm▼ 2Gにあった石の作品は、アクセサリーデザイナーJury Kawamuraとダニエル・アーシャムのコラボレーションです。▼
PR3110NZ by LDH kitchen
会期終了
中目黒会場はあのLDHがプロデュース・運営するお寿司屋さんで、六本木1丁目にある名店『鮨さいとう』とNANZUKAとのコラボレーションです。
ロゴはNANZUKA所属のアーティスト空山基デザインです。
建築デザインSnarkitecture
寿司店の内外装のデザインは、ダニエル・アーシャムを筆頭に11人のスタッフによる建築デザインチームSnarkitectureが手がけています。
ですから、ダニエル・アーシャムデザインの空間でダニエル・アーシャムXポケモンが見られるのは、3110NZ by LDH kitchenと渋谷PARCOの2Gの2会場ということになります。
また、Snarkitectureが手げけた空間で有名なのは渋谷MIYASHITA PARKのKITHです。NANZUKA UNDERGROUNDから2Gに移動するときに立ち寄るのを推奨します。
天井のスニーカーはいかにもダニエル・アーシャムですね。空間は、ダニエルに見えているモノクロームの世界です。
Field Research / フィールド・リサーチ
入口からかなり個性的です。これは施工がめちゃくちゃ大変そうです。▼
中も扉同様、有機的なフォルムで統一されています。こんなお寿司屋さん他に類を見ません。
ここのギャラリー鑑賞は、お寿司屋さんが営業をする時間の前なので平日は16時まで、金土は17時までです。
展示されているのは、鉛筆によるドローイングです。
カウンター前のロールスクリーンが上がるとあっという間にお寿司屋さんに早変わりです。▼
PR左「フィールド・アニメーション:結晶化したカメックスとサトシとピカチュウについての研究」2022年 鉛筆、紙 45.7 x 61 cm
右「フィールド・アニメーション:プリンとサトシとピカチュウについての研究 2022年 鉛筆、紙61 x 45.7 cm (24 x 18 inch)▼
左から
「フィールド・アニメーション:バトル!トレーナー&カラカラについての研究」
「フィールド・アニメーション:バトル!サトシ&ピカチュウについての研究」
「フィールド・アニメーション:結晶化したカメックスとサトシとピカチュウについての研究」
ダニエル・アーシャムデザインチームが手がけた空間でポケモンの世界を堪能できます。もちろん、お寿司を食べながら鑑賞することも可能ですよ。お高いですけれど。
限定ステッカー
各会場で無料でもらえるステッカーです。六本木ヒルズでの配布はありません。そのかわりNAZUKA UNDERGROUNDでは2種類もらえました。これで5枚コンプリートです。▼
5会場基本情報
ダニエル・アーシャム x ポケモン「A Ripple in Time / 時の波紋」
■Pokémon of Future Past / ポケモン : 未来の過去(パブリックアート) 会期終了
2022年2月5日(土)~2月26日(土)
六本木ヒルズ 66 プラザ 東京都港区六本木6-4
●A Ripple in Time / 時の波紋(ショートフィルム+立体作品) 会期終了
2022年2月12日(土)~3月27日(日) 11:00-19:00 月祝休
NANZUKA UNDERGROUND 東京都渋谷区神宮前3-30−10
●Hidden within the Tall Grass / 草むらに潜む(立体作品) 会期終了
2022年2月11日(金)~2月20日(日) 10:00 – 18:00 展覧会期中無休
草月会館 草月プラザ 東京都港区赤坂7-2−21
●Ancient Power: Hidden in the Ruins げんしのちから : 遺跡に潜む 会期終了
2022年2月11日(金)~3月6日(日) 11:00-20:00 *PARCOに準ずる
NANZUKA 2G(渋谷パルコ) 東京都渋谷区宇田川町15-1
●Field Research / フィールド・リサーチ 会期終了
2022年2月8日(火)~3月6日(日) 火 – 木 11:00-16:00 金 – 土 11:00-17:00 日月祝休
3110NZ by LDH kitchen(中目黒) 東京都目黒区青葉台1-18-7