同時開催
現在、中目黒と渋谷の2箇所で開催されている中村哲也展をみてきました。先行で開催された中目黒には初日に、渋谷は始まってから5日目に出かけてきました。どちらも渋谷にあるNANZUKA主催の展覧会です。
中目黒
最近の中目黒は大勢で踊りながら歌うEXILEの事務所LDHやその関連スクールなどがたくさんできて、すっかり変わってしまいましたが、今回の会場もそのLDH関連のスペースです。LDHについては全く疎くて何一つ語れませんが、今回のスペースは昨年7月にオープンした鮨屋&ギャラリーという全く新しいコンセプトのスペースです。
六本木1丁目にある名店『鮨さいとう』と現代美術ギャラリーNANZUKAとのコラボレーションで、その名も3110NZ by LDH kitchenです。
どうやって共存してるの?と思いますが、11:00-17:00は現代美術のギャラリーで18:00からはお鮨屋さんになるという時間制スライド方式なのですね。
私が訪問したのは初日の17:00ちょっと前だったので、板前さんが出入りしており、開店準備が始まってる雰囲気でした。
店名は扉の下にそっと書いてあるだけです。この扉もかなり個性的です。▼
お店の内外装デザインは、ニューヨークを拠点とするアーティストダニエル・アーシャムとアレックス・マストネンによる建築デザインユニットSnarkitectureが手がけ、ロゴはアーティスト空山基デザインです。どちらもNANZUKA所属のアーティストですね。Snarkitectureは、KITHの内装デザインが有名です。
お店の外観です。扉と同じような有機的な形状の模様が施されています。▼
中村哲也作品は3点の連作が1セットの他に中村哲也らしい2点の計3点です。▼
お店の様子などはこちらで▼
渋谷
渋谷PARCO2FにあるNANZUKA2Gです。このスペースは初めて訪問の際はちょっとわかりにくいのですが、一度行けばPARCOの中なので覚えやすいです。
入り口にこのように展覧会名が記されていますからこれが目印です。▼
2GはNANZUKAによる「ギャラリー」と小木‛POGGY’基史とデイトナ・インターナショナルによる 「セレクトショップ」、MEDICOM TOYによる「アートトイ」の3つが一つになったお店です。ですから一見してギャラリーではないので、一瞬通り過ぎがちですが、奥に行くとコンパクトながらもホワイトキューブなニュートラル空間があります。
PARCOの作品はまさに中村哲也作品らしい「スピード」と「改造」そのものです。▼
ギャラリー空間に疾風が吹き荒ぶかのような立体作品です。
中村哲也と言えば2016年春、表参道のスパイラルホールで開かれた鋳物の展覧会「ALLOY&PEACE(合金と平和)」が記憶に新しいです。
富山県高岡市の平和合金という鋳造会社と組んで、様々なジャンルのクリエイター6人の作品を鋳物の彫刻と共にその元になったドローイング・絵画作品や、鋳造過程の原型などもあわせて展示するという画期的な展覧会でした。
現在、リバイバルで大変盛り上がっている空山基氏の10mのセクシーロボットはこの展覧会がきっかけだったというからすごいですね。
もちろん、この展覧会の企画・コーディーネターだった中村氏自身の作品も出品していました。この展覧会についての詳細はが知りたい方は書籍が出ています。
今回キャプションがなくて、どの作品が新作だったのかわからずじまいでしたが、新作旧作問わずみておいて損はありません。