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軽井沢千住博美術館は 他に類を見ない唯一無二の美術館空間そのものがアートだった!


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軽井沢千住博美術館は、壮大な滝の絵で知られる世界的に有名な日本画家千住博の初期から現在までの作品を網羅する私立美術館です。昨年2021年に開館10周年を迎え軽井沢に数多くある美術館中でも人気スポットの一つとして地位を確立しています。

軽井沢千住博美術館
緩やかなカーブを描く有機的な建築
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オススメな理由

何と言ってもこの美術館の魅力は建築にあります。設計は妹島和世との建築ユニットSANAAで2010年にプリツカー賞を受賞している西沢立衛(にしざわ りゅうえ)です。

その空間の素晴らしさについて、「言葉で表現しきれないので、是非訪問してその空間を体験してほしい!」この一言に尽きます。

ここは、元々の地形を生かし、緩やかに傾斜した床、ガラス張りで自然光がふんだんに入る壁面など、美術館建築として唯一無二の空間です。

その大空間に、作品の前に立つと水が流れ落ちる音が聞こえてくるような、勢いよく流れ落ちる滝から飛沫が飛んできそうな千住博の作品が贅沢に展示されています。

この組み合わせ、行かない理由が見当たりません。

言うなれば、千住博の1点1点の作品というより、その作品も含めた美術館空間そのものが一つの巨大なアート作品です。

館内撮影禁止のため内部の写真は残念ながらありません。

2分半でその世界観がわかる動画を是非是非参照ください▼

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西沢立衛

西沢立衛が手がけた美術館と言えば、まず思い浮かぶのが瀬戸内にある豊島美術館です。豊島美術館は、密やかで繊細かつ美しいインスタレーションを制作する内藤礼の「母型」だけを展示する美術館です。たった1人のアーティストのたった一つの作品が観られる美術館です。

豊島美術館では、その建築の力も非常に大きく、どこまでが内藤礼の作品で、どこからが西沢立衛の建築なのかわからないくらい一体化しています。

また、西沢立衛の美術館で忘れてならないのは、十和田市現代美術館です。設計段階からアーティストと協働しただけあって、コミッションワーク一つ一つが空間にピッタリあっていて、何度訪れても楽しめる美術館です。

さらに、西沢立衛単独ではなく妹島和世とのユニットSANAAの仕事ですが、金沢21世紀美術館は、現代美術の専門美術館で、今最も人気のある美術館と言っても過言ではないでしょう。

竣工の順番としては、金沢21世紀美術館(2004年)、十和田市現代美術館(2008年)、豊島美術館(2010年)、軽井沢千住博美術館(2011年)です。

私は、上記の西沢立衛が手がけた美術館をすべて複数回訪問しました。どの美術館もそれぞれ違ったよさがあり、甲乙つけ難いのですが、その空間に身を置いたときの喜びと感動は豊島美術館に勝るものはない気がします。

まだ未訪問の方は是非、機会があればすべての美術館に足を運んでみてほしいです。

 

 

 

 

 

 

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VI(Visual Identity)

VI(Visual Identity)とは、ヴイジュアル・アイデンティのことで、企業のロゴや商標、色、フォントなど、企業を視覚的に表現した一貫性のあるデザイン全般をまとめたもののことを指します。

軽井沢千住博美術館のVIは、デザイナーの菊池敦己です。軽井沢千住博美術館のシンボルマークは水平の一本の線だけという究極のマークです。

この一本の線だけのシンボルマークもそうですが、サインやチケットなどあらゆるグラフィックデザインが、無色でニュートラルなものです。

VIすべてにおいてデザインを感じさせない究極のシンプルを追求したある意味とても実験的なことをしています。

ちなみに菊池敦巳は青森県立美術館のVIも手がけています。

軽井沢千住博美術館
一本の線は、くり抜かれているのでサインの向こうの光や景色が垣間見える

リーフガーデン

美術館の周囲の植栽も、とっても素敵なので、ぜひ周りを散策して見てください。施工は西部造園です。

周囲の植栽は、美術館内(館内の屋外空間)の大小4箇所の総ガラス張り、変形した筒状の吹抜け空間のカラーリーフの樹々や草花と連携しています。館内でその筒状のリーフガーデンを堪能してから周囲を巡っても良いし、その逆もありです。

ガーデンには150種類以上もの色とりどりのカラーリーフプランツが人々の目を楽しませてくれます。

軽井沢千住博美術館
カラーリーフガーデンは散策できるようになっている

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ミュージアムショップ・カフェ

別棟にミュージアムショップと地元で人気の老舗パン屋さん、ブランジェ浅野屋のベーカリーカフェがあります。こちらは美術館の入館者でなくても利用可能です。

大きな駐車場もありますし、モーニングやランチ営業もしているので、美術館だけでなくベーカリーカフェも利用したい施設です。

軽井沢千住博美術館
設計は安井秀夫

基本情報

ブランジェ浅野屋軽井沢千住博美術館店

9:00~17:00 土日祝8:00~17:00  夏季(7/30~9/4)7:00~17:00

アクセスは下記軽井沢千住博美術館の基本情報参照ください↓

 

美術館運営

美術館を運営しているのは、通信教育で有名なユーキャンが創立した公益財団法人国際文化カレッジです。国際文化カレッジは、巨大な公募展日美展を運営する財団法人です。

東京都美術館や国立新美術館の貸しスペースエリアで開催されているいろんな団体の展覧会のうちの一つです。

軽井沢千住博美術館ができた時、誰が何のために創立したのだろうかと不思議だったのですが、運営母体を知って謎が解けました。

日美展がどのような団体でどういう方々が応募するのか、正直あまり知らないのですが、おそらく日美展に出品するような一部のプロの方と多くのアマチュアの画家の方々が、作品制作をする上で目標とし、憧れの存在である日本画家千住博先生の個人美術館を財団が創立したという流れだと思われます。

いずれにしても軽井沢に来たら一度は訪問しておきたい美術館の一つです。

基本情報

軽井沢千住博美術館

9:30-17:00  火休(祝日とGW・7〜9月は開館)

冬期休館12月26日〜2月末日

入館料 一般1500円、学生1000円、中学生以下無料

長野県北佐久郡軽井沢町長倉815 MAP

アクセス:軽井沢駅 (JR北陸新幹線・しなの鉄道) 下車、タクシー約10分、中軽井沢駅 (しなの鉄道) 下車、タクシー約5分

軽井沢駅・中軽井沢駅「北口」からは、軽井沢町内循環バス(東・南廻り線)塩沢交差点」停留所から徒歩で約8分、「鳥井原団地前」停留所徒歩約14分

上信越自動車道碓氷軽井沢インターチェンジより車で約15分

駐車場有

 

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