2008年に開館してからずっーと行きたいと思いつつ、なんと!すでに10年が経過。
ようやく10周年記念の十和田市現代美術館を訪問してきました。
開館10周年記念展
2008年の4月に開館していますから、2018年は10周年記念の年ということで記念展を開催中。
開館準備の段階から森美術館館長の南條さんが率いるN&Aが深く関わっていましたが、2012年に指定管理者制度を導入しN&Aが美術館の企画運営をしています。
また、2018年から準備段階からアート作品検討委員でもあった小池一子氏が、2020年からは鷲田めるろ氏が館長を努めています。
スゥ・ドーホー展
2018年6月2日-10月14日まで韓国のアーティストスゥ・ドーホー:パサージュ展を開催されていました。
(スゥ・ドーホー:パサージュ展は終了しています)
▲まず、最初に迎えてくれる作品は作家自身がこれまでに住んだ家を透明な布で再現した作品です。
▲鍵などの細かい部分も布で再現されています。
▲また、映像作品もや小出品も展示されていました。
▲さらに、常設展示されているスゥ・ドーホーの作品との共鳴も見どころです。
こちらはこの作品のためのスペースなので、空間にマッチしており迫力満点です。
常設作品の数々
十和田市現代美術館の見所は企画展も勿論なのですが、やはりここでしか見られない常設作品の数々でしょう。
開館当初は撮影禁止だったようですが、現在はどこも撮影OKなので、SNSなどで目にしたこともあると思います。
ロン・ミュエク「スタンディングウーマン」
この作品はとにかくインパクトがありますよね。
▲4mもあるこの婦人は何かをじっと見つめているのですが、その目線は空虚でもあり、すごくリアルでもあるのです。
▲周りをぐるりと回れるのでいろんな角度から見てみましょう。手元などとてもリアルにできています。
チェジョンファ「フラワーホース」
この作品は美術館の庭にあって、ある意味十和田市現代美術館のアイコン的存在です。
▲美術館の内外どこからでも目をひくカラフルな立体作品です。
オノ・ヨーコの3つの作品
中庭にあるのはオノ・ヨーコの3つの作品です。
▲念願の木は本物のりんごの木です。短冊があるので願い事を書いて木にぶら下げましょう。その短冊は年に1度オノ・ヨーコの元に届けられて、アイスランドのレイキャビクにつくられた世界平和を祈念するモニュメント「イマジン・ピース・タワー」の台座におさめられます。
東京の東京都現代美術館にも《東京のウィッシュ・ツリー(願かけの木》という同じコンセプトの木があります。
▲玉石を川に見立てた作品「三途の川」が念願の木から平和の鐘へと誘います。
京都の古寺から寄贈された鐘を用いた「平和の鐘」は実際に鳴らすことが出来ます。
オン・クラウズ(エア-ポート-シティ)
アルゼンチン生まれでフランクフルトで活躍するトマス・セラーノの作品です。
▲以前は中に乗れたようなのですが、荷重と安全の問題?で覗き込むだけになっています。
光の橋
アナ・ラウラ・アラエズの作品です。
▲奥の窓の向こうには開放的な外の風景が眺められます。緑の美しい季節はよりその写り込みが美しいです。
▲外側からも中の様子を見ることができます。
きっと夜はまた違った表情を見せるのでしょう。
ゾ・ポップ
ジム・ランビーの作品です。
▲建築とのコラボレーションがテーマのこの美術館らしい作品です。
床に張り巡らされたカラフルなテープは建築空間とのコラボレーションならではのアートです。
▲この美術館に来たら、見逃した作品はないかしら?と心配になります。でもこの作品は絶対見逃しません。だってチケット売り場、すなわち美術館のエントランスにある作品ですから。
カフェの作品
カフェにあるのはマイケル・リンの「無題」です。
▲写真ではわかりにくいのですが、床に華やかな半模様が描かれています。
これは十和田市の伝統工芸である南部裂織から着想を得た花模様のコラージュです。
カフェ&ショップ「cube」
このカフェにはイメージスイーツというメニューがあって、今回の訪問時は企画展のスゥ・ドーホーの作品からインスパイアされたレアチーズケーキでした。
▲よーく見るとドアノブらしきものがわかりますね。チョコレートで出来た扉です。可愛い!
十和田市現代美術館 基本情報
住所:青森県十和田市西二番町10-9 アクセス
開館時間:9:00 – 17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始休
観覧料:一般 1,800円(企画展がない場合は1,000円)、高校生以下無料