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壮大なスケールの劇的空間の連続!安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館


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大阪府狭山市にある安藤忠雄が手がけた巨大文化施設大阪府立狭山池博物館へ行ってきました。

奈良県五條市にある五條市文化博物館、奈良県と大阪府の県境にある大阪府立近つ飛鳥博物館に続いて巡った安藤忠雄建築です。

安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る
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狭山池博物館はいつできた?

1400年の歴史を刻む日本最古のダム式ため池である狭山池と一体化した親水空間を有する土地開発史専門の博物館です。

開館したのは2001年。安藤忠雄が60歳の時です。

同時期には兵庫県立美術館や四国村ギャラリーが竣工しています。

安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る

▲前方に見えるのが入り口です。入り口とて言っても敷地への入り口であって博物館の館内への入り口ではありません。この先に想像もできないような劇的空間が広がっていようとは思いもよりませんでした。

狭山池博物館はどんな建築?

奈良・大阪の安藤忠雄建築巡りをして、最後に立ち寄ったのがここ大阪府立狭山池博物館です。

たまたまですが、五條市文化博物館、近つ飛鳥博物館と徐々にその規模はおおきくなり、狭山池博物館は、安藤忠雄が手がけた美術館・博物館の中でもかなり大規模な施設です。

とにかく建物が見えてから実際に建物の中に入るまでのアプローチが壮大で驚きます。

安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る

狭山池博物館の正門を入って最初に目にするのがこのインフィニティプールのような水盤です。劇的空間その1です。

水盤は両脇にあって中央は一段下がっていてその真ん中にまた水盤です。

この壮大な劇的空間は水庭と呼ばれるエリアです。しかし、コンクリートの壁に阻まれた外側からはこんなすごい空間があるなんて想像できませんでした。

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安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る

▲地下へ降りて見える景色がこのような壮大な光景です。劇的空間その2です。

水庭は両脇にインフィニティプールがあって、その水が下に流れ落ちるという「滝の放流」の演出があります。

そして、この大きな長方形の水庭の先正面には安藤忠雄らしい折り返し階段があります。

安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る

▲これは折り返し階段の一番上から見た様子です。

階段と向かい合うようにコンクリートの円筒形の空間があります。ここは円形広場と呼ばれる場所です。

肝心な博物館はこの写真の右側の四角い建物です。

安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る

▲せっかく訪れたなら滝の放流の演出を見るべきです。こちらが時間表です。毎回約10分間滝が流れます。

滝が放流している間は水の流れ落ちる音が水庭中に反響します。人との会話もままならないくらいの反響音です。

10分間ですが10分でピタッと水の流れが止まるわけではなく、徐々に落ちる水が少なくなっていくという感じです。

安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る

▲博物館の館内への入り口までの劇的空間が壮大すぎて、一体どこに博物館が?となる人も多いのでしょう。

こんな案内がありました。

安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る

▲コンクリートの円形広場です。劇的空間その3です。

大きな円形広場に飛び込み台のような庇のようなものが飛び出ています。

京都の陶板名画の庭や淡路夢舞台ではこの飛び込み台のようなスペースに立ち入る事が可能でしたが、ここではこの場所に人は出入りできません。取り立てて機能もないので装飾です。

機能について言及してはいけません。

博物館の館内まで気持ちを高めるための壮大な演出なのです。

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狭山池博物館で何がみられる?

狭山池博物館は、館内もすごかった。館内に入っていきなり目に飛び込んでくるのが、巨大な堤の断面です。

安藤忠雄設計 大阪府立狭山池博物館 写真:建築とアートを巡る

▲高さ約15m、幅約60mの狭山池の堤の断面を移築展示したものです。ここには江戸時代の東樋(上層東樋。国指定重要文化財)と飛鳥時代の東樋(下層東樋。国指定重要文化財)が一緒に展示されています。

この巨大堤体をはじめとして常設展示室では、狭山池1400年間の土木遺産を7つのゾーンで常時公開しています。

残念ながら閉館時間が迫ってしまい、丁寧に展示を鑑賞する事ができなかったのが心残りです。

というのも館内に入るまでの連続する劇的空間に魅了され、滝の放流をたっぷり堪能していたら時間がなくなってしまい、館内で展示を見ていたら蛍の光が流れ始めてしまったのです。

狭山池博物館はとにかくスケールが大きいのでたっぷり時間をとって訪問することを推奨します。

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狭山池博物館はどこにある?

狭山池博物館はその名が示す通り、日本最古のダムで国の史跡でもある「狭山池」のほとりにあります。

ダムで池というと人里離れた山中にあるようなダム湖をつい連想してしまいますが、実際の狭山池は大阪狭山市の住宅街の真ん中です。
(古事記の時代からすでに池があったようなので、正確には「狭山池の周りには今は多くの住宅が建つ」なのでしょう)

狭山池 写真:建築とアートを巡る

電車・バスで訪問する場合は南海電鉄高野線の大阪狭山市駅から徒歩10分弱。市内循環バスに乗れれば博物館前まで行けるようですが1時間に1本というダイヤなので歩いたほうが賢明なようです。

自動車の場合ですが、博物館自体に一般用の駐車場はありません。また近隣にコインパーキングなどもありません。

その代わり隣接する狭山池の「北堤駐車場」に停めることができます。ここから狭山池の土手を歩けばそのまま狭山池博物館です。無料駐車場ですし自動車で訪問する場合は北堤駐車場の利用がおすすめです

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基本情報

大阪府立狭山池博物館

開館時間:10:00~17:00

休館日:月曜日、年末年始

入館料:無料

住所:大阪府大阪狭山市池尻中2丁目  MAP

アクセス:
電車の場合:南海電鉄高野線「大阪狭山駅」下車。徒歩10分弱。

車の場合:博物館に駐車場なし
狭山池北堤駐車場を利用

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