コンテンツへスキップ

箱根でイチオシの美術館はなんと言ってもポーラ美術館 / POLA MUSEUM


フォローする
シェア:
記事の評価

箱根には数多くの美術館がありますが、その多くの美術館の中で私が最も回数を重ねて訪れている美術館の紹介です。

それは箱根ポーラ美術館です。

ご存知化粧品メーカーのポーラが運営する美術館で、銀座にもポーラミュージアムアネックスがあることはよく知られています。

箱根の広大な敷地に自然と共生する美術館建築と四季折々豊かな自然を楽しむことができる遊歩道。

その遊歩道散策の際には自然だけでなく点在するたくさんのアートを楽しむことができます。箱根に足を運んだなら必ず訪れたい美術館のひとつです。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る
PR

ポーラ美術館とは

2002年に開館したポーラ美術館は、ポーラ創業家2代目の鈴木常司氏によって収集されたその数なんと9,500点に及ぶコレクションを、さまざまなカテゴリーやテーマで展示するコレクション展を中心とする美術館でした。

鈴木氏の膨大なコレクションはクロード・モネや藤田嗣治など近代美術が中心です。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

しかし、2017年に開館15周年を記念してチケット売り場の横にアトリウムギャラリーという新しいスペース▲が開設されました。

誰でも無料で見られるこのスペースでは開設以来、美術館に先じんて現代美術を中心とした企画展を開催しています。

ロニー・ホーン展 ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

さらに、2021年には日本で初めて現代美術アーティストのロニ・ホーンの個展を開催しました。

2022年には世界的アーティストのゲルハルト・リヒターの絵画を新収蔵し、「モネからリヒターへ」という展覧会も開催しています。

この辺りからポーラ美術館が近代美術一辺倒から現代美術へと舵を切ったとみて良いでしょう。

ポーラ美術館のコレクション

膨大なコレクションを所有していた鈴木氏が最初に入手した作品が、藤田嗣治の「誕生日」と荻須高徳の「バンバン城」ということもあり、ポーラ美術館のコレクション展では、たびたび藤田嗣治の作品を目にすることができます。

更に、コレクションの中にはモネやシャガール、ルノワールにマチスといった近代美術の巨匠たちの作品の数々も。個人コレクションとは到底考えられないようなラインナップのコレクション展を開催してきました。

しかし、大変残念なことにポーラ美術館の開館前の2000年に鈴木氏本人は美術館を目にすることなく亡くなっています。

その後、鈴木氏の突然の死により遺産相続のお家騒動などで世間を騒がせたこともありましたが、ポーラ美術館は現在も滞りなく運営されています。

鈴木氏が亡くなった時に住んでいたマンションはとても近所なので、今でも通るたびに哀悼の意を表しています。

ゲルハルト・リヒター、クロード・モネ ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

PR

ポーラ美術館の建築

ポーラ美術館は富士箱根伊豆国立公園内に位置し、建物の高さを8m以下に抑えるよう自然公園法で定められている地域でもあります。ですから建物のほとんどが地下に埋まっているのです。それゆえに緑豊かな箱根の森と一体化する美術館となったのです。

設計は日建設計、施工は竹中工務店です。敷地面積56,919㎡、美術館の延べ面積は8,098㎡。地上2階地下3階建の規模の大きい私立美術館です。

館内に入ると大きなガラス面に映る、雄大な小塚山の風景が目に飛び込んできます。地下2階から地上2階まで、美術館の中心を貫いたアトリウムロビーは、つねに自然光が降り注ぎ明るく開放的な空間です。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

ポーラ美術館の展覧会

前述したように鈴木氏の近代美術のコレクションを中心とした展覧会から、近年では現代美術の展覧会を開催するようになっています。

日本の現代美術アーティストのグループ展や海外のアーティストの個展など幅広い企画展を開催しています。

また、収蔵作品にも現代美術が加わり、ゲルハルト・リヒターをはじめとして、2024年は私が一番好きなアーティスト、現代美術ではありますが本人は96年にHIVで亡くなっているフェリックス・ゴンザレス=トレスの作品を新収蔵しました。

私が訪問した翌週から展示室での公開となり、ギリギリ見ることができずとても悲しかった。

フリィップ・パレーノ展 ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

PR

ポーラ美術館のカフェとレストラン

ポーラ美術館には、アレイというレストランとチューンというカフェがあります。

レストランアレイは美術館の入館料を払わなくも利用可能です。カフェチューンの利用は入館料が必要となります。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

カフェ TUNE/チューン

カフェチューンは、B1Fの吹き抜け空間に位置します。天井が高く、正面は全面ガラス張りで外の森の様子がよく見えます。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

▲とにかく晴天の日の光の美しさは美術館内で一番ではないでしょうか。

屋内のカフェですが、トップライトから降り注ぐ光と大型ガラス窓から見える雄大な景色で、まるで箱根の森の中にいるかのような気持ちの良いカフェです。サンドイッチなどの軽食もあるのでランチにも利用できます。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

▲コーヒーカップには名画が。このカップはミュージアムショップで購入可能です。

レストラン ARRAY/アレイ

レストランアレイには、気持ちの良いテラス席があります。

森の鳥の声を聴きながら、頂くランチは最高です。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

▲真夏と真冬は厳しいけれど春と秋だったらテラス席一択です。店内も広々していますけれどね。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

▲箱根の豊かな自然を眺めながらのランチは食がすすむ。

PR

ポーラ美術館の森の遊歩道

ブナやヒメシャラなどの美しい樹木に囲まれた全長約1kmの遊歩道は、四季折々の草花や鳥のさえずりを聞きながら心と身体をリフレッシュさせるアート散策路です。

今回はこの遊歩道内にたくさん点在しているアート作品のうち3点をピックアップして紹介します。

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

まずは目には見えない作品から。

遊歩道を歩いていると森の奥からフルートの音色が聞こえてきます。この音色がスーザン・フィリップスのサウンドインスタレーション「ウインド・ウッド」です。

美術館の遊歩道の豊かな自然とサウンドインスタレーションがすごく共鳴していて大好きです。是非耳を澄まして聞いてみてください。

ロニ・ホーン ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

▲2021年の企画展の際に設置されたロニ・ホーンの「鳥葬」は迫力の作品です。

広大な自然の中にあって、こんなにシンプルな立体であるにも関わらず巨大だと感じるその存在感は唯一無二です。

シムラブロス ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

▲こちらは青山のポーラビルにもアートが設置されているSHIMURA BROS(シムラブロス)の作品です。

実際に姉と弟のきょうだいで、スタジオ・オラファーエリアソンの研究員です。

PR

ポーラ美術館への行き方

電車・バス

箱根登山鉄道強羅駅とポーラ美術館を結ぶ無料送迎バスが1日13便、約30分間隔で運行しています。

乗車料金は無料、乗車時間約8分

車の場合

東名高速 御殿場IC から約13km

駐車料金は1台1日500円(施設割引なし)

ポーラ美術館 / POLA MUSEUM  写真:建築とアートを巡る

 

基本情報

ポーラ美術館

開館時間:9:00 – 17:00

休館日:展示変え期間

入館料:一般2200円、高大生1700円、中学生以下無料

住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原 小塚山1285 MAP

アクセス:駐車場あり(1日500円) 

強羅駅から無料送迎バスあり

PR
シェア:
同じカテゴリーの記事 PR
PR
PR

コメントを残す