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名建築の名階段

名建築の名階段 vol.7 & 20 & 32 安藤忠雄設計 淡路夢舞台
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兵庫県淡路島にある特別な場所、淡路夢舞台(あわじゆめぶたい)をご存知だろうか。ここは、株式会社夢舞台(兵庫県が出資している第三セクター)が運営している、複合文化リゾート施設だ。

この施設は、淡路島の東岸に位置し、海を一望できる高台にある。国際会議場やリゾートホテル、野外劇場、植物園など、さまざまな施設が広い敷地内に贅沢に点在している。

百段苑と名付けられた100個の花壇で構成された階段型の庭園や100万枚の帆立貝の貝殻を敷き詰めた貝の浜など、個性あふれる庭園が点在し、遊歩道やデッキで結ばれている。夢舞台全体で回遊式庭園となっていて海を間近に感じながら心地よい散策を楽しむことができるようになっている広大な施設だ。

これらを設計したのは日本を代表する建築家安藤忠雄である。

とにかくここの敷地は雄大だ。しっかりみて回るなら最低でも半日は時間をとって訪れたい。コンクリートの壁、水盤や階段を流れる水、眺めの良いブリッジ、柱にスロープなどなど。どこもかしこも安藤ワールド全開である。

中でも階段好きにはたまらない場所が空庭だ。空庭は、一辺18mの立方体の庭で、斜面地に埋め込まれるように建ち、中央の柱を中心にシンメトリーとなって交差する階段が特徴的な空間だ。訪れる季節や時間によって壁面や柱の影が非常に美しい。さらに、光や空、風といった自然の要素を意識できるよう設計されている。

階段好きにはたまらない場所は他にもある。いや、淡路夢舞台にはいっぱいある。

山の斜面に沿って階段状に並ぶ100個の花壇からなる百段苑もそのひとつだ。晴れた日には、公園の向こうに大阪湾が見渡せて、最高の眺望と共に階段を堪能できる。また、百段苑横のカスケードの水の流れはその景色と水の音がとても心地いい。

淡路夢舞台施設群の中心に位置する円形フォーラムは、直径約32m、高さ約11mのコンクリート筒の中をスロープが巡っている。壁の窓から切り取られた淡路島の美しい風景や、周囲の空や海や風を感じる雄大な空間だ。

壁に日時計が取り付けられた直径約50メートル、高さ約17メートルの楕円空間は、そのまんま楕円フォーラムと言われる。この空間も日本なのか、どこか異国なのかわからなくなるような異世界が広がっている。

四角や円形、楕円など様々な幾何学形をした安藤忠雄らしい空間を一気に堪能できるのは、世界中でもここ淡路夢舞台くらいだろう。とりあえず安藤忠雄に浸りたい!という方は淡路島に行くと言う手もある。

なぜなら、淡路夢舞台をはじめ、本堂が地下に埋められている本福寺水御堂、一般も宿泊可能なTOTOシーウィンド淡路など、一日中安藤忠雄の世界観に浸れるのだ。

そして、この全ての施設に名階段があると言うのが素晴らしい!

淡路夢舞台

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