淡路島の安藤忠雄建築巡りの第三弾は、TOTOシーウィンド淡路です。淡路島の断崖絶壁に建つホテルは、あらゆる場所から海を眺められる超絶景ホテルでした。
TOTOシーウィンド淡路
TOTOシーウインド淡路の竣工は1997年。地上5階、地下2階建て、高低差100m、45度の急斜面に建つホテルです。
ここはホテルの名前にある通りTOTOの保養所でもあります。TOTOとはあのトイレ、ユニットバス、システムキッチンなどのTOTOです。TOTO社員のシーウィンド淡路の宿泊予約は抽選だという話をTOTOにいる知人に聞きました。
社員といえどもここに(割引料金で)宿泊するのはそう簡単ではないってことですよね。(正規料金を支払えばいいのでしょうが)抽選とはいえ会社の保養所が安藤忠雄建築だなんて羨ましいですね。
このブログでも何度かを紹介している乃木坂にあるTOTOギャラリー間もTOTOが運営する建築専門のギャラリーです。
現在は、昨年開催予定でしたが、コロナウィルスの影響で延期された妹島和世+西沢立衛 / SANAA展 「環境と建築」が開催中です。
断崖絶壁に建つTOTOシーウィンド淡路の絶景を是非動画でご覧ください。▼
フロント
ゆっくりだけど大胆に開く超特大自動扉から中へ入るとフロントです。
フロント前で最初に出迎えてくれたのは、加藤可奈衛の作品です。でも、どうしたって窓の向こうの海に視線が行っちゃいます。▼
壁際には木製のベンチ。
その背後には安藤忠雄によるシーウィンドのスケッチが飾られています。ダイナミックで勢いのある描線です。
しかし、手前の加藤可奈衛の彫刻作品が巨大な干し柿に見えてしまうのは私だけでしょうか。▼
ロビー
ロビーには全面ガラスの巨大な窓があります。まるでコンクリートで縁取った巨大な絵画のようです。
大阪湾を一望
大阪湾を一望できるバルコニー、その先の水平線。もうこの風景を見ただけで満足です。やっぱり海は偉大です。高いところから眺める海は更に偉大。そのことを十分理解した上でのこのバルコニーです。
ロビーのソファに座って日がな一日海を眺めて過ごすなんてとっても贅沢なホテルの過ごし方ですね。どうしても旅先では、あれもこれもと詰め込みがちですが、一度くらいただひたすら海を眺め続けるってのをやってみたいものです。貧乏性なのでなかなか実現できそうにありませんが。▼
本棚と階段
大阪湾の海景も相当に素敵なのですが、ロビーのポイントは海だけではありません。大階段と壁一面の本棚です。
安藤忠雄をはじめ建築関係の本がたくさんありました。
本棚の本は、客室に持ち込んで読むこともできます。チェックアウトの際に返却するのを忘れずに。▼
プール
眼下の海にばかり目を奪われていてはいけません。眼下の更に眼下には、なんと細長いプールがあって宿泊者なら誰でも自由に泳ぐことができます。ただし、更衣室はないので部屋で水着に着替えてきてください。
泳ぎたくなるシチュエーションでしたが、夏のような気候ではあったものの、さすがに10月なのでやめておきました。と言うか、水着は持参してませんからそもそも迷うことなく無理ですね。▼
左に見切れているのが、ロビーの海の見渡せるバルコニーです。その真下にプール。
で、この写真はどこから撮影しているかと言うと▼
下の写真の左側が客室へ向かうエレベーターです。そのエレベーターへ向かう通路から撮影したのが上の写真です。すごい崖に建っているのがこの写真で少しは伝わりますでしょうか。
下から見上げるとよくわかる、バルコニーは豪快なキャンチレバーです。▼
ロビー空間から客室へ向かうには、いったん外部に出てエレベーターに乗って階下の客室へ向かうので、否が応でも海を眺めるアプローチです。
晴天だったのでとっても気持ち良かったけれど、雨の日はちょっとの距離だけれど傘をさしてエレベーターに向かうのかな?!
客室
客室はシンプルなデザインで居心地の良い空間でした。部屋にも安藤忠雄のシルクスクリーンが飾ってあって所々に安藤忠雄リスペクトが伝わります。
全面ガラスで景色が良く見えて気持ち良いですね。しかし、、
上の写真でもわかる通り、私が宿泊したツインルームは、木々の隙間からなんとなーく海を感じるだけで、見えません。なぜならこんもりと木々が生い茂っているからです。木漏れ日は美しいんですけれどね。
これは安藤さんの「山の中に建物が埋もれて欲しいから木は切らないで欲しい」と言う要望に答えて、あえて木々をそのままにしているんだそうです。
え…..。切って欲しい。客室からも海がみたいです!安藤さん!
オーシャンビューって普通は料金少しお高めになってるくらい、客室から海が見えるって特別なことなんですよーっ。って心の中で叫びました。この思い安藤さんには届きませんけれど。
ちょっと水平線が見えているのがわかるでしょうか。木がなければ私が泊まった部屋からもバーンっ!と海が見えるはずなのに(泣)▼
シーウィンドの朝
直島でもそうですが、海の見えるホテルでは、朝が一番美しいので超早起きをします。
案の定淡路島でもこんなに素敵な大阪湾の朝焼けを見ることができました。
しかも、こんなに大胆な大型のバルコニーで。うっとりです。刻々と変わる海と空の色。いつまでもみていられますね。▼
直島のベネッセハウスオーバルに続いて、海の見える安藤建築のホテルに宿泊することができて直島・淡路島の旅は大満足でした。
ただ、部屋からの眺めを比較してしまうと、オーバルスイートのほうがダントツで良かったです。(ダントツで料金も高いけれど。)なぜなら海が見えるから。
安藤さんの目指していることも理解できるけれど、やっぱりあの木は、ちょっとだけ切って欲しい。
宿泊情報
TOTOの保養施設ですが今は一休などから予約可能です。
基本情報
兵庫県淡路市里573-14 MAP
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淡路島 安藤忠雄 建築巡り旅 その1
淡路島 安藤忠雄 建築巡り旅 その2