resilience/レジリエンス
外苑前のMAHO KUBOTA GALLERYで開催されている resilience – Art, antique and objects curated by Kojiro Nagumoを見て来ました。
南雲浩二郎さんがキューレーションする「resilience」展は今回で2回目です。最初は2021年3月に白金台のYAECA HOME STOREで開催されました。この時はYAECA HOME STOREが扱うフランスのヴィンテージ家具や現代のプロダクトとともに世界各地の古い家具や道具が展示されました。
2回目となる今回の展覧会が前回と違うのは現代美術とのコラボレーションであることです。現代美術の作品はMAHO KUBOTA GALLERYで扱う作家の作品です。
世界中の古いものに囲まれたジュリアン・オピーの作品。この作品のモデルは作家の奥様です▼
床に映るギャラリー名の影とイカリを留めておく道具。どこの国のものか教えていただきましたが忘れました。スペインのマルセイユあたりだったかな?▼
南雲浩二郎さん
南雲浩二郎さんはご存知の通りビームスのクリエイティブディレクターです。ギャラリーに伺った際にご本人がいらして、一つ一つ丁寧に解説して下さいました。ギャラリーに行って緊張する事は、もうほとんどないのですが、この時は平静を装いつつも実は結構緊張しました。ですから、せっかく教えてくださった一つ一つの説明も半分くらい忘れてしまいました。すいません。
なぜ、緊張したかと言うと、マスクをしていたせいもあり、最初はご本人だと気づかなかったのです。その時はとてもカジュアルなTシャツ姿で、私が勝手に抱いている南雲さんのイメージ(スタイリッシュなスーツにネクタイ姿)とは全然違っていたからです。話をし始めてすぐに、あれ?これご本人だ!と気づいたものの、急に態度を変えるわけにもいかず、そのままになりましたが、内心は緊張しまくっていました。
この細長いのはトルコのパンを焼く前の発酵したものを運ぶ道具です。「立てかけるとあっという間に”ブランクーシ”」と南雲さんが解説してくれました。うん、確かに。▼
こちらは韓国の囲碁とか将棋のようなゲーム盤とその駒です。これはある骨董屋さんが今年になってお店を閉めたので、預かったものだという事です。推測ですが多分有楽町にあった「織田有商店」だと思います。▼
壁にかかっている作品は小川信治の作品です。その作品の右下に置いてあるのが、1900年頃の北イタリアの牛のベルの吊りもとです。牛の首に取り付けていたいわゆる首輪です。写真だとわかりづらいのですが、模様が彫られていて、複数置いてあると作品のようです。▼
ぶら下がっているがインドネシアのキャミソール。おそらく儀式などの時に着用したもの。右下もアジアの蓋物です。▼
骨董や古道具だけでなく陶芸家金益寧/キムイジョンの作品やルーマニアのビンテージのお皿など様々な国の様々なものが壁に床にと置かれているのですが、不思議とまとまりがあり、とっても素敵な空間に仕上がっていました。
南雲さんは裏テーマは「”打倒Google”で、検索しても絶対出てこないものを集めている」と言っていました。その言葉通り、見たことのないものばかりなのですが、なぜかとても親しみを感じる温かみがあって、なんだか懐かしい気持ちになるものばかりでした。
古いものというと古道具坂田のMUSEUM AS IT ISを想起せずにはいられませんが、閉館する前にもう一度行けるかなぁ。
resilience – Art, antique and objects curated by Kojiro Nagumo
2021年06月05日(土) – 2021年06月19日(土) 12:00-19:00
MAHO KUBOTA GALLERY
渋谷区神宮前2丁目4−7 MAP