都内で2021年内に終了してしまうレギーネ・シューマン展、西島雄志展、そしてグループ展「語りの複数性」の3つの展覧会と年始1/8に終了する井田幸昌の個展を紹介します。
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レギーネ・シューマン
2021年12月8日(水) ~ 2021年12月20日(月) 10:00-19:00 (最終日-17時)入場無料
中央区日本橋室町1丁目4−1 MAP
レギーネ・シューマンは、ドイツケルンにて活動するアーティストです。蛍光顔料を混入させたオリジナルのアクリル板を使用した、レリーフのような絵画のような、光を放つ不思議な魅力の作品を制作しています。まるでその作品は光るドナルド・ジャッド?
百貨店内だから何時に行っても明るいんだろうなと思いつつ足を運んだのですが、会場に行ったら、通常照明を消して、ブラックライトだけにして見せてくれました。
写真は全て上が通常照明点灯時、下がブラックライト点灯時です。作品が放つ色、光の差異がよくわかるかと思います。▼
こちらは大型の作品です。▼
6つの連作▼
電源を使うことなく一つの作品で、見え方や表情がこんなに変わるなんて、地球に優しい上に、所有できたら楽しみが倍ですね。
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西島雄志「Deification」
tagboat 阪急メンズ東京7階
2021年12月7日(火)〜12月27日(月) 11:00-20:00(12/17.18、12/24.25〜21:00)12/27〜18:00 入場無料
千代田区有楽町2丁目5−1 MAP
銅線をコイルのように巻き付けたパーツを組み合わせて、具象的な表現をしているアーティストです。メンズ専門とは言え百貨店の中の展示なのですごくクリスマス感高いです。▼
全ての輪郭線を表現しているわけではないので、軽やかで儚げ▼
本体同様に影も美しい。飾るならなるべくシンプルな背景の場所におきたいですね。▼
語りの複数性
渋谷区神南1丁目19−8 渋谷区立勤労福祉会館 MAP
2021年10月9日(土)~ 12月26日(日)11時~19時 月休 入場無料
展示空間の会場構成を、建築家中山英之が担当したことでも話題になっている展覧会です。中山英之は現在箱根のポーラ美術館で開催中のモネ展の会場構成も担当しています。
参加アーティストは大森克己、岡﨑莉望、川内倫子、小島美羽、小林紗織、百瀬 文、山崎阿弥、山本高之の8名です。
ギャラリーのウィンドーを飾るのは、大森克己《心眼 柳家権太楼》(2019年)です。「落語を写真で撮影することはできないけれど、物語を運ぶ乗り物として落語を捉えたら撮ることは可能かもしれないと思った」と作家が語るように、まるで落語が聞こえてくるかのような、語りかけてくるような写真の数々です。▼
川内倫子の作品は、盲目の人が触って写真を感じられるように写真を凹凸で表現した触れる作品も一緒に展示されています。▼
上が写真作品。下が触れる作品▼
蛇のようにクネクネと捻れながら宙に浮いているのは小林紗織の「描譜」です。▼
壁に伝わる振動を手で感じる山崎阿弥のサウンドインスタレーション作品(18分44秒)。
複数の時間と季節、天候の渋谷の街の音を収音して構成した作品です。窓の外の実際の渋谷の風景と壁越しに手に伝わる渋谷の音を同時に体感できます。▼
右の岡﨑莉望の平面作品と左の小島美羽のミニチュア作品
遺品整理や特殊清掃の仕事をする小島がミニチュアの部屋を作り始めたのは、孤独死は誰でも起こりうることであるということを伝えるためです。
実際の現場を目にする機会は、普通の人にはそうそうありません。しかし、ミニチュアというスケールが違う光景なので、直視しにくい場所も冷静に凝視できます。▼
渋谷公園通りギャラリー「語りの複数性」の会場構成を担当した中山英之が、構成を手掛けたポーラ美術館の「モネー光の中に」はこちらを参照ください。▼
庭園美術館のルネラリック展で新館の会場構成も中山英之です。▼
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井田幸昌「思層/Ontology」
中央区銀座5丁目7−2 8階・9階 三愛ドリームセンター MAP
2021.12.4. -2022.1.8. 12時~19時 日月祝(12/31-1/3)休 入場無料
1/8年明けすぐに会期が終わる展覧会です。
人物と風景を描いた作品は、リコーの2.5次元印刷StareReep(ステアリープ)、リトグラフ、シルクスクリーンという3つの印刷技法で制作されています。▼
観に行ったもののブログに書くことができずに会期が終了してしまう展覧会も多くて、今回はまとまりのない展覧会紹介になってしまいました。展覧会鑑賞の参考になれば嬉しいです。