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表参道でニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展


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青山表参道のニコライバーグマンフラワーズ&デザインフラッグショップストアの2階で開催されるニコライバーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展の内覧会に行ってきました。

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JAPAN DI-NA

北欧x日本のDNAから生まれる展覧会「JAPANDI-NA/ジャパンディーエヌエー」は、フラワーアーティストのニコライバーグマンと建築家であり陶芸家の奈良祐希の2人展です。

展覧会タイトルの「JAPANDI-NA/ジャパンディーエヌエー」と言うのは、日本のわびさびを感じるデザインと北欧のミニマリズムを融合したJAPANDIとDNAを合わせた造語です。

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

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奈良祐希

奈良祐希は、東京藝術大学大学院の建築を卒業した建築家の顔と、350年余の歴史を持つ大樋焼の11代目大樋長左衛門を父に持つ陶芸家の顔という二つの顔を持っています。(大樋焼と言うのは、1600年代半ばに金沢の地に生まれた陶芸です。)

初代大樋長左衛門から、代々その名前を受け継ぎ、祖父である10代目(現大樋陶冶斎)は文化勲章受章者という由緒正しき家柄に生まれたのが奈良祐希です。

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

抗えない宿命から絶妙な距離をとり、大学では建築を学んでいます。そして学んだ建築の手法を陶芸に取り入れ、過去に類を見ない新しい陶芸の世界を創り出すことになったのは偶然ではないでしょう。

私が初めて奈良祐希の作品を観たのは、2020年7月からAkio nagasawa gallery aoyamaで開催された「Hybridizing」です。

この個展では、立体以外に壁面に展示されたレリーフ作品も出品されていました。▼

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

CADで書いた図面による制作方法は、陶芸の世界では特殊なやり方ですが、それはやっぱり建築を学んだからこその奈良祐希独自のプロセスです。

その完成度の高さは偶然性に委ねざるを得ない工程を踏む陶芸とは思えないような作品の精度です。

2回目に拝見したのは、やはり青山で昨年2020年秋に開催された奈良祐希×ROLF BENZ 個展「Synergism」です。この展覧会で驚いたのは、作品に色がついていたことです。▼

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

そんな奈良祐希がデンマーク生まれのフラワーアーティストニコライ・バーグマンとコラボレーションするとどんな世界が生まれるのでしょうか。

コラボレーション

奈良祐希とニコライ・バーグマン2人のコラボレーション作品の展示が、今回の展覧会の趣旨です。

ニコライ・バーグマンはフラワーアーティストですが、いわゆる”花”だけに拘らず、広義での花=植物を用いて様々な表現をしています。

普通なら上からさすとしか考えつかないはずですが、横から勢いよく伸びる細長い葉先には真っ赤な唐辛子が刺さっています。▼

低めで円形に近い形状の作品は、Akio nagasawaでもROLF BENZでも似た形状の作品が出品されていました。

この難しい形の作品にニコライバーグマンが施したのは、姫りんごです。クリスマスぽい演出ですね。

奈良祐希は、影も大切にして作品を制作しているそうですが、この作品は特に展示台に落ちる影も美しい。▼

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

こちらはROLF BENZで展示されていた似たタイプの作品。▼

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

今回出品されている奈良作品は全て2021年制作の新作です。

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フラワーボックス

奈良作品に花を生けたものが展示台に並んでいます。プリザードフラワーもありますが、生花を使っているものもあり、展覧会期中に花の内容は変わるそうです。これは何度かチェックしに行きたいですね。

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

コラボレーションはこれだけではなく、ニコライ・バーグマンと言えばその代名詞と言えるフラワーボックスがあります。今回、このボックスを奈良祐希が陶芸で制作し、そこにニコライバーグマンの花が入ったスペシャルなコラボレーションによるフラワーボックスも展示販売されます。

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

ボックスのコンセプトは、哲学者の鈴木大拙が禅の思想で、「まる・さんかく・しかくがユニバースだ」と言ったことをヒントに、本来のフラワーボックスの四角に丸と三角の様子を取り入れたボックスを制作したそうです。

通常のフラワーボックスとはだいぶ趣が違うので、中に入るフラワーも見たことのないような珍しい花々(植物)が詰まっています。▼

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

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コラボドローイング

コラボレーションしているのは、立体だけでなく、ドローイングもあります。奈良祐希のCADにニコライが花でペインティングをしたのものです。

これは、ニコライ・バーグマンと奈良祐希のコラボでもありますが、デジタルとアナログの対比ですね。▼

ニコライ・バーグマン x 奈良祐希「JAPAN DI-NA」展

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花と陶芸、建築と陶芸、日本とデンマーク、人工と自然、光と影、などなど一つの展覧会でたくさんの協働に出会える展覧会です。

そして、最後に奈良祐希さんには、今やなんでもボーダレスの時代ですから、建築とか陶芸とかそう言う職業の枠を軽々と超えて、人間国宝が手掛ける建築とか、プリツカー受賞の陶芸家とかになって欲しいと思います。

基本情報

ニコライ・バーグマン × 奈良祐希 JAPANDI-NA/ジャパンディーエヌエー

ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン フラッグシップ ストア 2F

2021. 12. 15 – 2022. 1. 14  11:00~19:00   12.31-1/2休

港区南青山5丁目7−2 MAP

最寄駅:東京メトロ表参道駅B3出口徒歩2分

ニコライバーグマンとイタリアのガラスブランドヴェニーニとのコラボレーション展はこちらを参照ください。▼

ニコライ・バーグマンとヴェニーニのコラボ展「AUTHORS & MASTERGLASS COLLECTION」

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