21世紀キリスト教会 広尾チャペル
広尾にあるプロテスタントの教会「21世紀キリスト教会」。
2014年に竣工したこの教会はまた建築家の安藤忠雄氏による設計デザインとしても知られています。
そのため以前は事前予約をして日曜16時からの礼拝に参加すれば見学が可能だったのですが、2023年1月現在見学は中止されています。
しかし見学が中止になる以前、2017年に見学した際の様子を紹介します。

▲教会のサイトには礼拝終了後にスタッフが案内してくれると書いてあったものの、実際には礼拝終了後「自由に見学してください。写真撮影も可です。」という説明があり内部を自由に見学することができました。
写真でも分かる通り高級住宅街として知られる広尾の住宅街の真っ只中に位置することや、パンデミックの影響で不特定多数の人が集まることを避けての見学中止という判断だと思います。早くパンデミックが完全に収束し見学が再開されることを願います。
広尾の教会の外観
まず広尾の教会の外観から。

▲安藤忠雄建築の代名詞でもあるコンクリート打ち放しの外観。
逆三角形の大小3つの窓が特徴的です。

▲教会の入り口はこの「21st Century Christ Church」文字が刻まれた奥の扉。

▲教会の外壁にも十字架が刻まれています。
広尾の教会の建築模型
この教会は二等辺三角形をしておりその先端に向かって十字架があるという構造です。

▲建築模型が地下に展示してありましたのでそれをみるとその全体像がわかりやすいです。
しかし、建築模型の右側の入り口側からは外から見ることができますが、左側はすぐに隣の建物が建っているので教会が三角形であることを外から確認するのはなかなか難しいです。
広尾の教会の礼拝堂
さて、教会の内部です。さすが安藤忠雄。光の教会でもよくわかるように外光を上手に取り入れ、荘厳さを演出しています。

▲光を採り入れる窓を背景に細い十字架がかかっています。
神戸の光の教会、淡路島の海の教会など安藤忠雄の教会建築は劇的な空間が特徴ですが、ここ広尾の教会もまた劇的で荘厳な演出がなされています。

▲ものすごく十字架が華奢です。すごく細くてシュッとしています。前方にいくほど先細りの空間にこのホソーーい十字架が非常に映えています。
ただ、残念だったのが賛美歌の歌詞などを投影するためのスクリーンがおりたままだったこと。これがない状態を見たかったなぁ。仕方ありませんけど。

▲礼拝堂の2階席です。
内部的には2階ですが礼拝堂は地階が入り口なのでここは地上レベルになります。
逆三角形の窓は外から見た時の小さい方の窓にあたります。

▲外はコンクリート打ち放しですが内部を木材を多用した暖かいものでした。

▲十字架の真下はガラス張りになっていて地下の祈りの空間を上からみることができます。地下の祈りの空間は残念ながら入れませんでした。
広尾の教会の内部
最後に教会の地下の様子を。

▲やはりコンクリート打ち放しの内装と木製の家具の組み合わせです。

▲礼拝堂の他にプロテスタントの教会としての様々な施設もあるようです

▲階段や手すりも安藤忠雄らしいもの。
このように教会内部、礼拝堂、地下の一部、2階席と見学することができました。
見学に行かれる場合は、あくまでも礼拝の後にちょっとすみません、な態度で見学させてもらいましょう。信者さんは建築見学の方に慣れているのか、写真を撮ったりしていてもさほど気にする様子はありませんでした。とは言っても教会は神聖な場所ですのでおとなしく見学させていただきました。次回訪問する機会がればスクリーンが上がった状態が見たいなぁと思います。
基本情報
21世紀キリスト教会 広尾チャペル
渋谷区広尾5丁目9−7 MAP アクセス:日比谷線広尾駅徒歩5分 |
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