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こだわりがハンパない!広々カフェとギャラリーが心地いい代官山の新スポット Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム


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代官山の旧山手通り沿いに2022年6月にオープンしたLurf MUSEUM/ルーフミュージアムは新しい代官山のおしゃれスポットとして大注目のカフェ&ギャラリーです。

ルーフミュージアムは贅沢な2フロアでの展開で、1階がとっても広いカフェスペース、2階は広々としたホワイトキューブのギャラリーになっています。

代官山の駅からも近くて、ヴィンテージ家具が並ぶおしゃれでスタイリッシュなカフェスペースは人気スポットになること間違いなしです。

というかもう既に人気スポットになっていて週末は混み合ってきているようです。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

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・オルタナティブスペース

場所は旧山手通り沿いで、ヒルサイドテラスの一番古いA棟のちょうど対面になります。

元々この場所はフランス料理の学校ル・コルドンブルーが長らく入っていました。

ある時ル・コルドンブルーがなくなっていることに気づいてびっくりしましたが、なんと移転ではなく日本から撤退してしまったというから2度驚きました。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

そんな場所に2022年6月10日にオープンしたのはLurf MUSEUM/ルーフミュージアムです。ミュージアムを名乗っているけれど、美術館でもギャラリーでもなくオルタナティブスペースということなので、今後様々展覧会やイベントなどが行われたりするのでしょう。

1階のカフェも2階のスペースも全部合わせてLurf MUSEUMです。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

カフェの入り口▲ この写真右横にある階段で2階のギャラリースペースに上がります。

・1階カフェスペース

1階はとても広いカフェスペースです。家具はデンマークのヴィンテージで統一され、照明もルイス・ポールセン/Louis PoulsenのPH(ポール・ヘニングセン/Poul Henningsen)シリーズです。そのこだわり具合には脱帽という感じ。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

コーア・クリント/Kaare Klintデザインによるルド・ラスムッセン工房RUD・RASMUSSENS(現在はカールハンセン&サン/Carl Hansen & Sønの傘下)のレッドチェアが結構な数量あります。▲

こだわりの家具と照明

ルイス・ポールセン/Louis Poulsenはデンマークの照明ブランドで、ポール・ヘニングセンは、アルネ・ヤコブセン/ARNE JACOBSEN同様に数々のロングセラーを世に送り出したデンマークの伝説的なデザイナーの1人です。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

カフェ内の照明は、その家具ブランドのルイス・ポールセンのPHというポール・ヘニングセンがデザインしたシリーズで統一されています。▲

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

手前のペンダント照明も奥にあるスタンド照明もルイス・ポールセンのPHです。▲

見切れていますが、テーブルの上に置いてある写真右のフラワーベースはアクセル・サルト/Axel Saltoのもの。アクセル・サルトは、ロイヤルコペンハーゲン/Royal Copenhagenに在籍していた陶芸家であり、彫刻家です。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

手前の椅子はデンマークの有名家具ブランドフリッツ・ハンセンのアルネ・ヤコブセンデザインのグランプリチェアです。▲

1957 年ミラノ・トリエンナーレでグランプリを獲得したことからグランプリチェアと呼ばれるようになった有名な椅子です。

また、奥のテーブルに置かれたプリーツの照明は、コーア・クリント/Kaare Klintデザインのレ・クリント/LE KLINTの306だと思います。

クリント家は、父が建築家のP.V.イェンセン・クリント、兄が照明ブランドのレ・クリントの創業者、弟がデザイナーのコーア・クリントというデンマークを代表するインテリア・建築関係の一族です。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

このテーブルの天板はモザイクでどこの何かわからないけれど、ものすごく高そうです。

わかりました!

ルーフミュージアムの公式Instagramによるとカイ・シムヘイ(Kay Simmelhag )のゲームテーブル / チェスボード ( game table / chess board )だそうです。

そこで、カイ・シムヘイについて調べてみると1899年デンマークで生まれたカイ・シムヘイは、1920年から30年にかけて、主に木版画で故郷デンマークの田舎の風景を描いていたようです。

その後、油彩やモザイクを手がけるようになります。

モザイクアーティストとしては、鳥、昆虫、動物、果物、花など自然をモチーフとした美しい作品を遺しています。

まさに、鳥が囀る様子をモザイクで描いたこのテーブルは、カイ・シムヘイらしい作品のようです。

こうやって知れば知るほど、こんなすごいものを普通に使えることが奇跡ですね。

照明はやっぱりPH。全部PHで揃えてるの本当にすごい。

椅子は、背もたれが藤じゃないけれど、コーア・クリント/Kaare Klintのフォーボーチェアのシリーズですね。

藤のタイプは今でも手に入るけれど、木製のものはなかなか買えないんじゃないでしょうか。

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こだわりのオーディオ

こだわりは家具や照明だけではありません。オーディオもすごいんです。

これはアメリカの老舗JBLのヴィンテージスピーカーです。スピーカーは1950年代のものです(たぶん)。

アンプはアメリカMarantz(マランツ)社のもの。日本のマランツじゃなくて正統なアメリカMarantzです。

パワーアンプはmodel2、プリアンプはStreo Consoleというどちらも真空管アンプです。もちろんどちらも1950年代のビンテージ物です。

プレイヤーはイギリスのGarrard(ガラード)というメーカーの301.1950年代ものです。

プレイヤーにアンプにスピーカー、どれも1950年代のヴィンテージで、価格的には合計で数百万円にはなるんじゃないでしょうか。ヒエー

2022/11/11 – 12/12まで開催の谷崎一心展の作品です。

▲このオーディオの上のスペースには展覧会の作品が展示されています。

訪問するたびに雰囲気が変わるのが新鮮ですし、お気に入りの作家の作品が展示されているとなんか嬉しいですね。

入り口は2ヶ所

カフェスペースには入り口が2ヶ所あります。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

▲こちらは旧山手通り沿いの入り口付近です。ここは物販スペースです。上階のギャラリーで展覧会をしているアーティストグッズの販売が展開されています。

そして、商品が載っているのはモーエンス・コッホ/Mogens Kochのブックケースとキャビネットです。すごい!

モーエンス・コッホとは“デンマークモダンデザインの父”と言われる前述のコーア・クリントの弟子にして「 デンマーク黄金期の基礎を築いた一人」ですが、日本での知名度はアルネ・ヤコブセンなどに比べるとやや低めです。

元々モーエンス・コッホが自宅用にデザインしたというブックケース。格子が美しいですね。▲

そして、長場雄のマグカップと一緒にさりげなく飾られているのは、アクセル・サルトAxel Saltoのフラワーベースです。ペンダントとテーブルランプはPHです。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

このカウンター側に、もう一つの入口があります。レジはこちら側になります。

ここもモーエンス・コッホのキャビネットですねぇ。うっとり。▲

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

カウンターは大理石。頭上にはやっぱりルイス・ポールセンのPH。これは珍しい色ですね。▲

カフェとギャラリー空間の設計は名古屋にあるn d r 中村デザイン室が手がけています。美術館級の家具や照明を引き立たせるとってもシンプルでニュートラルな空間です。

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メニュー

カフェメニューはとてもシンプルです。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

決してリーズナブルではありませんが、このものすごいこだわりの空間なら妥当かと思います。▲

だって、こんなすごいヴィンテージ家具の数々、普通庶民は一生座ることなんて出来ませんよ。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

スイーツは代官山と名古屋から仕入れたもの。▲

名古屋のSTILL LIFE gallery and cafeはこの空間の設計を手掛けた中村デザイン室が名古屋で運営するカフェです。再訪の折には是非食べてみたいと思います。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

オーダーしたのはアイスカフェラテとドリップコーヒーのエチオピア。カップアンドソーサーも、もちろんロイヤル・コペンハーゲンです。すごいこだわり。▲

とにかく、家具も照明もオーディオも食器もいいものを揃えまくりで、下世話ですが、どんだけお金かかってるの?と驚きとため息の連続です。

カフェは広々してて物凄く居心地いいです。いつまでもいられちゃう。それにカフェスペースにある数々のヴィンテージを見るだけでも価値があるかも。見るだけではなく家具にはちゃんと座れますからね。

そんな居心地の良さのため長居防止策なのかWi-fiのPWは教えないことになってるそうです。多分、それは正解です。ここの近くの蔦屋書店のスタバのようにドヤリングするドヤラーが増えると興醒めだもの。

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・2階ギャラリースペース

2階のギャラリースペースへは旧山手通り沿いの階段(ELV)から上がります。

「北欧デンマークのヴィンテージ家具工藝展」

2022年12月22日(木) ー 2023年2月4日(土) 

展覧会の詳細は▼

過去の展覧会

山瀬まゆみ 個展『The elephant in the room』

2022年9月16日(金) – 10月30日(日) 会期終了

山瀬まゆみ 個展『The elephant in the room』
2階のギャラリーで開催されている山瀬まゆみ 個展『The elephant in the room』

1階カフェスペースでは西山寛紀 個展『good hour』

2022年9月13日(火) – 10月30日(日) 会期終了

西山寛紀 個展『good hour』
カフェスペースでは西山寛紀 個展『good hour』

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ヒロ杉山「Monochrome Colors」(会期終了)

長場雄に続いて2022年7月29日からはヒロ杉山展です。

ヒロ杉山は、なんとあの湯村輝彦に師事していたそうです。すごい!

湯村輝彦とは奥様の湯村タラさんと共に一世を風靡したイラストレーターで、オサムズグッズの原田治、イラスト以外にも映画監督などマルチな活躍をした和田誠の系譜を継ぐ、我が多摩美術大学が輩出したイラストレーターの大御所なのです。

で、そんなヒロ杉山さんも御多分に洩れずイラストやグラフィックデザインなどマルチな活動をされています。あの猿田彦珈琲のロゴのデザインもヒロ杉山さんだそうです。

そんなマルチな方ですが、今回の展覧会はアーティストヒロ杉山の作品が観られます。

ルーフミュージアム ヒロ杉山 Monochrome Colors

あぁ相変わらずため息の出る空間なんですよね。▲このカフェは。

とんでもない貴重なオーディオの上にかかる作品はベルナールビュッフェの花シリーズです。

ルーフミュージアム ヒロ杉山 Monochrome Colors

▲おそらくアーティストにとって、このカフェでの展示は、存在感ありまくりな素晴らしいヴィンテージ家具・調度品に囲まれた空間で、家具と調和しつつも存在感を放つことですね。難しい。

ルーフミュージアム ヒロ杉山 Monochrome Colors

▲前回の長場雄もそうでしたが、このカフェ空間には色をおさえた作品の方が親和性が高いようです。

いい感じにデンマークヴィンテージ家具と調和しています。

▲グッズもめちゃくちゃ充実しています。

そして、またさりげなぁーくアクセル・サルトに向日葵が!

▲上階のギャラリー。

この3点はどっからどう見てもフランシス・ベーコンですね。

ルーフミュージアム ヒロ杉山 Monochrome Colors

▲その横にはピカソのゲルニカです。

実際のゲルニカは縦3m超え、横7m超えの超大作ですが、ヒロ杉山作品はちょうど半分くらいでしょうか。

その隣にはベルナール・ビュッフェの闘牛士、そしてこれはサイ・トォンブリーですねぇ。本物は赤い作品です。そして、マネの笛を吹く少年に続きます。この壁面は近代美術と現代美術が混ざっています。

というわけで、シルエットになっていますが、元の絵画がなんだったのかクイズが始まってしまいます。

どの作品も真正面から見るよりも少し斜めからの方がそのタッチがよく見えます。

なんと!展覧会期中に公開ペインティングがあるようです。これは楽しみですね。

ヒロ杉山「Monochrome Colors」

2022年7月29日ー9月11日 会期終了

会期中無休 入場無料

公開ペインティング:8月6日(土)・ 7日(日) 、13:00 – 17:00

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長場雄「PINK NUDE」(会期終了)

2022年6月10 日- 7月24日

ルーフミュージアムの柿落としは、今大人気のイラストレーター長場雄の展覧会でした。長場雄というとグッズや作品がすぐに売り切れてしまうほど大人気です。

今回の展覧会のグッズや図録の特別版も既に売り切れていました。

2022年日テレ24時間テレビのチャリーティーグッズにも起用されています。もちろん、毎年ジャニーズの嵐の二宮和也らが着用するチャリTシャツも今年は長場雄です。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

同時に刊行された作品集「Express More with Less」と連動した個展で、作品集収録の作品と新作2点が展示されています。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

2階はモルタルと白い壁の無機質な広々空間。ホワイトキューブのお手本のようなスペースです。

床にひいてある白線の内側に入ると警告音が鳴るようになっているので注意です。足だけでなく腕が入ったりしても鳴ります。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

壁面のみの展示で空間をとっても贅沢に使っています。角に1脚だけ置いてあるのもフリッツ・ハンセンのセブンチェアですね。

ギャラリーの中央に立体作品などを置いてもいいですね。

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

右上に書いてあるとおりACEホテルに泊まって、ホテルのメモ帳に描いたイラストです。▲

長場雄がこのイラストを描いた、ACEホテルは京都にもあり、隈研吾による設計なのはご存知の通りです。

ACE HOTEL京都は一休で予約できます。下の画像をクリックして移動できます。

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代官山に新しいカフェとオルタナティブスペースがオープンしたと聞いて早速行ってみましたが、その空間の恐ろしいくらいの徹底したこだわりに、観に行ったつもりだったけれど、こちらが、ちゃんとモノの価値がわかる人なのかどうかを見られているような気持ちになりました。それくらい普通じゃないです。ものすごくいい意味で。

カフェ空間には、まだまだ気づかなかったお宝が、さりげなく置いてあるのかもしれません。これは再訪しなくちゃ。

今後も居心地の良い贅沢でこだわり空間のカフェと上階での展覧会に注目していきたいと思います。

・基本情報

Lurf MUSEUM/ルーフミュージアム

11:00 – 19:00 (カフェLast Oder 18:30) ギャラリー入場無料

不定休(展示替え期間中)

営業時間休業日等は公式Instagramで確認

渋谷区猿楽町28−13 Roob-1-1F 2F MAP

アクセス:東急東横線代官山駅徒歩4分

ルーフミュージアムの展覧会▼

建築家が手がけたカフェ特集

建築家が手がけた喫茶店▼

リノベーションカフェ▼

坂茂設計のレストラン▼

坂茂設計のカフェ▼

[blogcard url=“https://www.artarchi-japan.jp/2022/08/hagukumu-kohan.html”]

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