代官山に2022年にオープンしたカファ&ギャラリースペースのLurf MUSEUM/ルーフミュージアムで”花を棄てずに未来に繋げる”を理念とするフラワークリエイター篠崎恵美が主宰するクリエイティブスタジオ「edenworks」の展覧会「Now/Then」が開催されています。
広いギャラリースペースに象徴的に配されたベッドとその上に浮遊する無数の花による展示は、インスタ映え間違いなしです。
会期後半はSNSで拡散されてどんどん混みそうな予感なので、なるべく早めに鑑賞しておきたいところ。
この展覧会がどんな展示なのか、その様子をレポートします。
PR巨大なベッドと花
2021年5月、原宿のStandByで開催された展覧会「mericlone」のインスタレーションはスターチスを巨大な一つのオブジェのように見せる印象的な展示でした。
今回の展示は、広いホワイトキューブの中央に設置された巨大なベッドとその上部に浮遊する無数の花々で構成されています。
▲アイコニックなベッドのインスタレーション以外には、瓶に入ったドライフラワーが入口とギャラリースペースの隅にあるだけのとてもシンプルな潔い展示です。
しかしながら、巨大なグレーのベッドとその上の花の存在感は、広いスペースに負けるどころか、むしろその十分な空間の余白を含めて作品なんだと思わせる説得力があります。
また、これだけ展示作品を絞っていることで、作家が何を言わんとするのかが明快でわかりやすいです。
▲写真だと少し分かりにくいのですが、このベッド実は通常のダブルベッドと比べてかなり大きいです。
枕も普通の枕の倍以上のスケールなのです。
ダブルベッドのスケールは、実物よりもかなり大きいのですが、花は本物なのでスケールを変えることはできません。
そんなスケールの違いも含めて色々な角度から眺めてみました。
じっとみていると、ベッドはギャラリーのモルタルの床と溶け合い同化するように作られていることがわかります。
この巨大なグレーのベッドには腰掛けてみたり、寝そべってみたりしてもOKです。
ただし、花に触るのはNGです。
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変化するインスタレーション
まずは、ベッドの周囲を回って鑑賞したら、ベッドに腰掛けたり、寝転がったりして、視点をかえて浮遊する花の塊を見ることができます。
グレーのベッドは、無機質で変化をすることはありません。しかし、花は彩り豊かで時間と共に変化していきます。
▲また、時間によって変化する作品と普遍的なギャラリー空間に、無彩色のベッドとカラフルな花が互いに向き合っています。
浮遊する花々は期間中何度か入れ替えが行われるそうです。入れ替え直後や入れ替え直前など訪問するタイミングによっても見え方に変化がありるということになります。
ですから、インスタレーションの花々がどんな状況なのかは運任せですね。それもまたこの作品の楽しみ方の一つなのかもしれません。
さらに、ベッドの上の花々は無秩序に塊となっていて、徐々にドライフラワー化していきます。一方で瓶詰めにされたドライフラワーは、サイズや種類ごとに整然と分類され、空気に触れないようになっているので、これ以上経年変化することもなさそうです。
この展示には、生と死、静と動、時間と空間、過去と未来など、さまざまな対比が存在していることがわかります。
また、タイトルにあるように、「今とそれから」の対比を実感することで今後我々がどうあるべきなのかを考えさせられます。
2021年原宿StandByで開催されたスターチスのインスタレーションはこちらから▼
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1階カフェスペース
階下のカフェスペースでもJeremy Yamamura/ジェレミー・ヤマムラの展覧会「Besties」が開催されています。
カフェ利用をせずに展覧会鑑賞だけでも可能です。
▲北欧ヴィンテージ家具と作品
ルーフミュージアムのすごい家具の数々については▼
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基本情報
edenworks「Now/Then」
2023年2月10日(金) – 2023年3月21日(火) 2023年2月8日(水) – 2023年2月20日(月) (会期終了) 11:00-19:00 不定休 入場無料 Lurf museum 渋谷区猿楽町28−13 Roob-1-2F MAP アクセス:東急東横線代官山駅徒歩約5分 |