丹下健三設計の草月会館2階に位置するconnel coffeeは、ここにオフィスを構えるnendoを主宰する佐藤オオキがデザインしたとても素敵なカフェです。
というのも隣には高橋是清翁記念公園、前には赤坂御所、それぞれの緑がミラーガラス面に写り込み、類稀なる素晴らしいリフレクションを見せるのです。
シンプルなインテリアデザインと四季折々の表情を見せる周辺環境によって構成された唯一無二の眺めを楽しめる極上のカフェ空間です。
ここのカフェのすごいところは、それだけではありません。
あのイサム・ノグチが手がけた素晴らしい石庭、草月プラザの花と石と水の広場「天国」を眼下にカフェタイムを過ごすことができるという建築好き、アート好き、その両方好きには涙ちょちょぎれる空間です。
PRコーネルコーヒー
nendoはインテリアデザインを手がけただけでなく、カフェの運営も行っています。ですから、カフェではnendoデザインのグッズの販売も行っています。
コーネルコーヒーのショップ自体はそんなに広いスペースではなく、入って左側にキッチンとレジカウンター、中央に大きなテーブルが1台、そして入り口右側にチューリップチェアが2脚のテーブル席というとてもシンプル構成です。
▲以前はなかった1つだけあるチューリップチェアのテーブル席(右)と大きなカウンター席
▲とにかくここの空間は、隣にある高橋是清翁記念公園の緑と、丹下健三設計のミラーガラスのカーテンウォールの建築、そして佐藤オオキがデザインしたインテリアデザインが絶妙に混じり合い、唯一無二の風景を創り上げていることです。
屋内にいるのに、テラス席にいるような緑に囲まれた美しい空間です。
▲ここまでくるとアート作品のようです。この光景の中に身を置きたくて折りに触れ訪問しています。
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談話室
実はコーネルコーヒーのコーヒーやランチをいただけるのは、カフェスペースだけではありません。
カフェよりさらに上階に行ったところに青山通りを見下ろす素晴らしい空間があります。
ここが談話室です。
▲エーロ・サーリネンにより世界で初めて一本脚で自立する椅子としてデザインされたチューリップチェアとラウンドテーブルが置かれています。
永遠の憧れの名作家具なのは言わずもがなですが、これらはなんと1977年の竣工時のものなんです。
なんとnendoの佐藤オオキが、もともと白だったものに黒いマット塗装をかけ、丹下健三の建築の外壁と呼応するブラックミラーのガラス天板を貼り直しているんです。
要するに特別バージョンです。
コーネルコーヒーの借景が高橋是清翁記念公園の緑なら、談話室は赤坂御所です。ここでも周辺環境と丹下健三、佐藤オオキ、そしてエーロ・サーリネンまで加わった見事なコラボレーション空間ができています。
もう、ため息。
しかし、この談話室ですが、草月のイベントなどで一般の利用ができない時が多々あります。
そんな時はおとなしくカフェスペースでコーヒーをいただきましょう。
左側は丹下健三の建築に映る赤坂御所、右側はイサム・ノグチの天国という建築とアート好きにはたまらない場所です。
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コーネルコーヒーの場所
草月会館は、青山通り沿いで赤坂見附駅と青山一丁目駅の中間地点にあります。
▲草月会館前のこの石もイサム・ノグチの作です。
写真では見切れていますが、黒い看板が出ていたらコーネルコーヒーが営業中という印です。
コーヒーだけでなく焼き菓子やランチもありますよ。
▲草月会館の中に入ると1・2階の大吹き抜け空間にイサム・ノグチの「天国」が広がります。
そこから見える2階の左側がコーネルコーヒーです。3階に登った先、右側が談話室です。
▲上の写真の逆サイドからの写真です。左側に談話室、右の階段降りたところにコーネルコーヒーです。中央に見えるのは「天国」です。
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注意点
まず、基本的に土日祝が休みです。コーネルコーヒーも草月会館も土日祝はやっていません。
ただし、イベントなど特別な時はオープンする場合があります。
また、通常「天国」の中には入れません。特別な展覧会やイベント時と完全予約制の不定期の見学会の時のみです。
そして、談話室もいつでも自由に使えるわけではありません。
イベントや展覧会など草月流が使用する場合は利用できません。
以上を念頭に入れつつ訪問してみてください。
建築好き、アート好き、そしてインテリアや名作椅子好きにはたまらない空間です。
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基本情報
connel coffee/コーネルコーヒー
10:00−18:00 土日祝休 港区赤坂7丁目2−21 草月会館 2階 アクセス:東京メトロ銀座線・半蔵門線、都営地下鉄大江戸線青山一丁目駅 南青山4番出口より徒歩5分 |