NACT View 02
国立新美術館で昨年からスタートした美術館のパブリックスペースを使った小企画シリーズ「NACT View」の第二弾が始まりましたので早速鑑賞に行ってきました。
第二弾は若手の女性アーティスト、築地のはら(つきじ・のはら)による「ねずみっけ」です。
築地のはら
今回フィーチャーされている築地のはらは、主にネズミのキャラクターを使ったアニメーションやプロジェクションマッピング、映像作品などを制作している1994年生まれのまだ20代のアーティストです。
これまで第23回 文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 新人賞 などを受賞し、2021年には個展「のはらのはらっぱ」も開催している注目のアーティストです。
PRねずみっけはどこ?
NACT View 02での展示内容はアニメーションのプロジェクションマッピングが2ヶ所、ARアプリを使ったARアニメが6本という構成です。
会場でパンフレットは配布されていますが、どこにアニメーションが展示されているのか詳しい説明はありません。ちょっとした宝探し状態です。
この記事ではアニメーションの投影場所、ARアニメが観られる場所を紹介します。作品を効率良く探す手助けになれば幸いです。なお、撮影に使用した機材(iPhone)の限界から、実際に見えるものと色味が異なることをお詫びしておきます。実物はこの記事の写真よりもっと映える色味です。
アニメーション作品その1
新美術館の1Fロビーのカフェスペースを使いアニメーションがプロジェクションマッピングされています。
ショートアニメが5本、別々の場所で連続して投影され、それを追っていくと連続したストーリーになっています。
▲まず六本木側の入り口から入ったところ、カフェコキーユの円柱(レストランコーン)にねずみのアニメが投影されています。
コーンの目地を上手く舞台として使っています。
▲カフェコキーユの向かいの案内所裏の柱にもアニメーションが投影されます。
順番的には逆円錐形の円柱に投影され、数秒おいてから案内所裏の柱に投影です。
なぜこのような順番になっているのか? それは現地でアニメーションを観てのお楽しみです。
▲その案内所のカウンター下にも小さくねずみが投影されています。
順番的には裏の柱の次。このねずみは疲れたのかハァハァ肩で息をしているんですよね、可愛い。
▲コキーユの乃木坂駅寄りの円柱(カフェコーン)の足もとにもちょっとだけねずみが投影されます。
▲続けて同じ場所に設置されているモニター内へ移動。
要するに、1Fロビー内をねずみのアニメーションが移動しながら投影されているのです。
この面白さは現場でみないと分からないかもしれません。
暗くなった夜の方がよく見えますし、金曜日の夜は20時まで開館している上にお客さんも少ないですから、ぜひ時間を取って鑑賞に行って欲しいです。
NACT View 02の鑑賞だけなら無料です。
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アニメーション作品その2 乃木坂駅側
乃木坂駅から訪問する場合、新美術館へ通じる連絡通路を使ってアニメーションのプロジェクションマッピングを目にすることができます。
▲乃木坂駅の表参道寄り改札を出て新美術館に通じる6番出口へ。
最初のエスカレーターと階段のところでは、階段部分にねずみが投影されています。
ぐるぐる歩き回っています。
▲エスカレーターを上がったら振り返ってみてください。
ねずみが手を振っています。
美術館から乃木坂駅を使って帰る時もここを通りますから、さようならの手を振ってくれるように見えますね。
▲次のエスカレーターのところでは天井をねずみが泳ぎ回っています。平泳ぎです。
六本木側から出入りする人は見落としがちですが、乃木坂駅側のこの作品も忘れずに鑑賞しましょう。
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ARアニメーション
専用のARアプリを使うことで見えてくるアニメーションも展示されています。
ARアニメーションは全部で6本です。
スマホにアプリケーションをインストールする必要があるので、訪問前にiPhone用ねずみっけAR または Android用ねずみっけARを インストールしておけばスムーズに鑑賞することができます。
ポスターとDM
ねずみっけARアプリを起動したら、まずは手慣らしで館内にあるねずみっけのポスターにARカメラを向けてみましょう。
▲ねずみがグーグー寝ていますね。カメラを近づけると驚いて目を覚ますよ。
ポスター自体は館内あちこちに掲示されています。
▲DMポストカードにARカメラをかざしても同じようなARアニメーションが見られます。
このDMも館内で配布していますし案内所でももらえます。家に持ち帰れば自宅でARアニメーションを見ることができます。
カフェのテーブル
1Fのカフェコキーユのテーブルに貼られた「このテーブルで 飲食ができます」のシールにカメラを向けるとねずみが食事をするARアニメです。
▲何を食べているんでしょうね。
美味しそうに食べています。
▲外のテラス席でも同じようにARアニメーションを見られます。
▲シールを逆側からみると食事をしているねずみの背中を見ることもできます。
芸が細かいです。
PR床の空調設備
いつもは気にしないロビー床の空調設備もARアニメーションの舞台です。
▲空調設備の穴が開いている円盤にARカメラを向けるとねずみが登場します。
この設備はいっぱい設置されていて、どれにARカメラを向けても同じようにARアニメーションが見られます。
「のりださない」注意書き
ARアニメーションは1Fだけではありません。
2Fと3Fの手すりにある「のりださない」の注意書きにもARアニメーションが登場します。
▲下を覗き込もうと手すりに登ろうとするねずみのアニメーションです。
もちろんのりだすのはNGなので途中まで登ってはずり落ちています。
▲このように普通のアニメーション作品と共演となる瞬間もあります。
もうずっとこうやって楽しんでいたいですね。
PR階段踊り場
新美術館は建物の六本木寄りと乃木坂駅寄りの端に階段があるのですが、その踊場にもARアニメーションの場所があります。
▲六本木寄りの階段の1Fから2Fへ上がる踊り場に現れる、踊るねずみです。
▲落ち物ゲーム画面みたいなボードが置かれているのでここにARカメラを向けるとARアニメーションが見られます。
B1Fの本棚
B1でもARアニメーションを見ることができます。
▲本棚に座って読書にいそしむねずみのアニメーション。
▲この本棚は乃木坂駅寄りのエスカレーターで地下に降りたところ。
休憩スペースになっているので探し疲れたらここでひと休みするのも良さそうです。
プロジェクションマッピングやARアニメーションの実際に動いているようすはこちらの動画で▼
ねずみがかわい過ぎていくら観ていても飽きないですよ〜。
PR六本木アートナイト特別バージョン
5月10日から28日まで六本木アートナイトの特別バージョンのねずみっけが投影されています。
▲なんと!小鳥が3羽も!
特別バーションのアニメーションは館内のこのねずみっけだけで、地下鉄乃木坂駅への階段のねずみっけに変化はありません。
▲もちろん柱に飛び移ってからも小鳥が!
カウンター下のねずみっけは調整中で、初日は見られませんでした。残念!
▲ARはエントランス前にある傘立てコーナーの壁に新たに出現しました。
六本木アートナイト2023では国立新美術館にも様々な展示が展開されます。詳細は▼
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鑑賞時の注意点
アニメーションのプロジェクションマッピング
投影されるアニメーション作品はロビーと乃木坂駅からの連絡通路の2ヶ所です。
アニメーションの本数
ロビーのアニメーションは5本、連絡エスカレーターには3本のアニメーションが投影されていますからお見逃しなく。
またロビーのアニメーションは続き物になっていますから、動画撮影して動きを追えば楽しいと思います。
ARアニメーションの本数
ARアニメーションは6本。
ARアニメーションの場所
ARの対象物のうちポスター/DM、テーブルに貼られたシール、床の空調設備、のりださないの注意書きは対象物があちこちにあるので問題ないと思いますが、階段踊り場とB1の本棚はその1ヶ所でしかARアニメーションが見られません。
そんなことはないと思いますが、混んでいる時は順番待ちになったりするかもしれませんよ。
ARアプリのインストール
事前にARアプリをインストールしていくと当日スムースだと思います。iPhone用ねずみっけAR または Android用ねずみっけARです。
アプリケーションの操作自体は簡単ですし、分からなくても利用手順が書かれた説明書を配布していますから、それを参考にしてください。
鑑賞に最適な時間帯
ロビーの投影アニメーションは暗い方が見えやすく感じました。
逆に乃木坂駅からの連絡通路の作品は昼間の方が臨場感があって良いと思います。
ARアニメーションは昼夜関係なく同じように見ることができます。
撮影の可否
写真および動画撮影ともに可能です。
撮影時の注意点
フラッシュ、一脚/三脚、自撮り棒は使用できません。
連絡通路の作品を鑑賞・撮影する際は足もとに注意しましょう!
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NACT View
今回の企画はNACT View の2回目で、今後もこの小企画は続いていく予定です。
そのラインナップは、若手から中堅の美術家、デザイナー、建築家、映像作家など幅広い内容になるようなので、今後も注目したいと思います。
▼黒川紀章設計の国立新美術館の魅力と周辺のカフェ情報などは動画を参照ください。▼
▼今国立新美術館で見られる展覧会
▼NACT View 01 玉山拓郎はこちらから
▼国立新美術館の名作椅子について
基本情報
NACT View 02 築地のはら ねずみっけ
展示期間:2023年1月12日(木) ~ 5月29日(月) 休館日:火曜日休館。3月21日(祝)、5月2日(火)は開館、3月22日(水)は休館 公開時間:10:00 – 18:00 会場:国立新美術館 1Fロビーほか 住所:東京都港区六本木7-22-2 MAP 料金:無料 アクセス:東京メトロ千代田線乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)、東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から徒歩約5分、都営地下鉄大江戸線六本木駅7出口から徒歩約4分 |