ファサードデザイン
2020年6月にオープンしたロロピアーナ銀座店のファサードは建築家青木淳の設計です。うねるようなデザインが特徴的なので中央通りを歩いていて「なんだあれ?」と思った方もいるかもしれません。このうねるようなデザインはロロピアーナの滑らかで柔らかいファブリックからインスピレーションを受け、まるでスカーフが風になびいてるような動きのあるファサードデザインです。
入店
ロロピアーナ銀座店の4Fが会場です。入店すると検温、手指消毒を促され、EVで上階へ上がるよう案内されます。普段高級店には全く行かない為、いくつになっても緊張します。もうかなりいい歳なのに。4Fには展覧会会場専属?スタッフの方がいらして、連絡先などを記入します。そこで、ポストカードセットをいただきました。これは青木淳のファサードデザインのコンセプトスケッチとショップの1/20模型の2枚セットです。▼
展覧会
会場と言ってもお店なのでホワイトキューブなわけではありません。普段はVIP専用のスペースが会場です。ソファセットが中央に配置され、両サイドに可動棚のディスプレイスペースがあります。内装に青木淳は関わっておらず、このインテリアデザインはロロピアーナによるものです。
入ってすぐ目に付くのはアクリルのロロピアーナ銀座店のマケットです。専用の什器にきっちりおさまるように設置されていて下部から照明があたり光り輝いています。▼
このマケット専用什器の色といい、プロポーションといい、美しいですね。照明のための配線が左側にちらりと出ちゃってるのはご愛敬。この空間とカラートーンがマッチしているので光を帯びたマケットが浮いているように感じます。そのくらい気配を消した什器です。什器ほめすぎ?▼
スライド上映
またソファに腰掛けて(ロロピアーナのカシミアのソファです。)ファサードデザインの過程をスライドでみることができます。これは青木淳の思考=頭の中と言うことでなんとなくおぼろげな感じに演出されています。また、35mmマウントのスライドがガチャリガチャリと規則的に投影される音を聞くとなんだかとても懐かしく感じます。モニターで鮮明な映像を投影するのではなく、スライド上映にしたのも演出の一部で、このプロジェクターは青木淳所有のものです。▼
スライド上映のスクリーンとなっているのは光沢のある紗など幾重か重なったファブリックが吊るされ揺らめいています。これもまたロロピアーナ銀座店のファサードが描く緩やかな曲線と重なります。▼
両サイドの可動棚壁面ディスプレイです。こちら側は青木淳の手掛けた物件の展示、向かい側はロロピアーナの商品が陳列され、その柔らかなファブリックの手触りを触って試すことができます。そう言う意味での「The Touch Of Architecture」です。▼
ロロピアーナ銀座店の展示▼
硬い金属でロロピアーナの柔らかなファブリックのイメージを表現するための様々なスケッチとマテリアル▼
奥の部屋にはロットリングで描かれたコンセプトスケッチが2点展示されています。▼
展覧会を見た帰りに改めてファサードを観察しました。▼
展覧会と言うには少し規模が小さいですが、普段入れない庶民の私がVIPルームに入れるって言うだけでも行ったかいがありました。「私は普段からVIPスペースで接客されてるわよーっ」て言う方には少し物足りないかも?!
青木淳展 –The Touch Of Architecture –
東京都中央区銀座3-5-8 ロロ・ピアーナ銀座店 MAP
2021年4月16日〜5月9日(日) 11:00 – 20:00 入場無料 撮影可