江之浦測候所でティノ・セーガルのパフォーマンスを観る
以前にもこのブログで紹介したことのある小田原文化財団の江之浦測候所へまたまた行ってきました。
今回は杉本博司ワールドを堪能することもう一つ、ここでティノ・セーガルのアートプロジェクトを開催するということで行ってきました。
いつもの根府川駅
まずは、江之浦測候所と言えばこの駅です。
根府川の駅の絶景さはやはり何度も来ても「はぁ〜」となりますね。
すごいシチュエーションの駅だけど、降り立つと何もないこの感じはずっと変わらないでいて欲しいです。
いつものように送迎バスに乗って測候所に向かいます。
江之浦柑橘山市庭
今回はなんと、いつもは空き地の場所で「江之浦柑橘山市庭」という直販会が開催されていました。
要するに小田原の農産物を販売していたのです。
ついつい色々買ってしまいました。
特にみかんは2袋も購入。
冷静に考えると結構な距離持ち帰るには重いのですが、、、。
江之浦測候所へ
さて、それでは測候所へ。
もちろん、事前予約制ですからここに来て料金の支払いなどはありません。
明月門からは当初はあった門幕も取り外されています。
リピーターが多くなってるのか、受付にて最初に初めてですか?と尋ねられて「いいえ」と返答すると、「では、おわかりですね」とリーフレットを渡されて終了でした。
江之浦柑橘山市庭で買い物をしていたので、バスで一緒にきた方々はもう散り散りになったあとでした。
ちなみに地下にロッカーがあります。大きな荷物を持ってきたりした場合はロッカーにしまっておくのが良いでしょう。
マジックアワーの海景
午後の一番遅い時間、根府川発14時のバスで向かったので、マジックアワーの美しい海景を見ることができました。
これは16時くらいの様子▼
空と海の境界が本当に美しいですね▼
マジックアワーの能舞台
到着してまず向かったのは光学硝子の能舞台です。
陽に照らされてキラキラです。▼
ティノ・セーガルのアートプロジェクト
で、ティノ・セーガル(Tino Sehgal)のアートプロジェクトは?というと‥。
ティノ・セーガルは1976年ロンドン生まれ。現在はベルリンを拠点に活動するアーティストです。
「もの」としての作品・展示は一切行わず、「構築された状況」と呼ぶ、作家の指示に基づいたパフォーマーの動きで観客をある体験に誘う作品で知られているのです。
ティノ・セーガルがこの場所にインスピレーションを受け構想したプロジェクトが1ヶ月間にわたり繰り広げられます。彼のハプニング的な作品は記録を一切残さないことでも知られ、目撃した来館者の記憶にのみ留められる特別な機会となります。
小田原文化財団のHPより
パフォーマンスが行われる「野点席」へ移動するとまずはお茶がふるまわれました。▼
こんな場所でお茶いただくなんて、なかなかない体験ですね。

実際のパフォーマンス
お茶を嗜んでいると、正座のポーズからパフォーマンスが始まりました。
個人で楽しむならということで撮影OKだったので少しだけ掲載します。
日によって人数は変化するようですが、この日は男女2名の「インタープリター」と呼ばれるパフォーマーが身体と声を使ったパフォーマンスを繰り広げました。
そこには自然の鳥の声や風の音も加わり独特の世界観が生まれます。

「インタープリター」の動きにはシナリオがなく、状況に合わせて変化するのです。
舞踊とも演劇とも違うパフォーマンスに見入ってしまいました。

見たかった宇宙人
今回ティノセーガルのアートプロジェクトと共に、
どうしてもみたかったのがこちらです。
能舞台の近くの石が積んである所に近寄って覗いてみると
ん?何かいますね▼
人の顔のようです▼
杉本さんがテレビ番組で「囚われた宇宙人」と言っていましたが、
本当にそう見えるから不思議です。
杉本さんのユーモア溢れる演出ですね。
行かれる方は見つけてみてください。
竹林エリアへ
前回2回目の訪問で初めて訪れた竹林エリアも散策します。▼
小田原のグリーンレモン▼
みかんがたわわになっています▼
みかん畑エリアに何やら工事中の場所が▼
鳥居が設置されていますね▼
何を作っているのでしょうか。
まだまだ増殖・進化をしている江之浦測候所です。
今後も期待大ですね。
こちらも足を踏み入れました▼
ここからの相模湾は本当に綺麗です。
お茶を入れていた方々が撤収の様子。
これまた絵になる風景▼
何回来ても違った発見がある場所です。
3回訪問して3回とも晴天。
次回は雨天曇天降雪の江之浦測候所もみてみたいなぁ
というのは贅沢かな?!
小田原文化財団 江之浦測候所
神奈川県小田原市江之浦362番地1
完全事前予約制
江之浦測候所の関連記事
江之浦測候所の予約方法やアクセスについては 江之浦測候所その1で詳しく紹介しています。
硝子の能舞台などハイライトは江之浦測候所その2をどうぞ。
また茶室などその他の見どころについては、本記事江之浦測候所その3で。
また杉本博司の「江之浦奇譚」を訪問前後に読んでみてはどうでしょうか。江之浦測候所を訪問する前に読めばすぐに行きたくなる、訪問した後に読めばもう一度行きたくなる本です。
表参道で杉本博司の作品と空間を楽しめる「茶酒 金田中」、江之浦測候所より前に海が見える崖上の美術館を監修した「MOA美術館」の記事も参考にどうぞ。