銀座のギャラリー小柳にて開催中の熊谷亜莉沙「Single bed」を観て来ました。
全て写真と見紛うような油彩が熊谷作品の特徴です。
この花の作品は展覧会タイトルでもある「single bed」です。
キャンバスのサイズもちょうどシングルベッドのサイズなのです。▼
キャンバスの上部にだけ描かれる花は華やかにも関わらずどこか物悲しく、寂しげです。▼
彩度を抑えた花々は造花のような本物のような不思議な魅了を放っています▼
キャプションには自身の父の死について書いてありました。この作品は父へ捧げるレクイエムなのかもしれません。
作品のアプローチはソフィ・カルを想起させます。
自身を取り巻く環境や人間のどうしようもできない出来事、その最たるものが死。
その理不尽さをなるべく即物的に描いているのかもしれません。
なんとなく、この作者はこの作品に流れる物悲しい雰囲気とは真逆の明るい方なんではないかなと勝手に想像してしまいました。
ギャラリー小柳
熊谷亜莉沙「Single bed」
2019年5月16日(木) – 6月22日(土)
日・祝・月休
11:00−19:00