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建築好きにもおすすめ !中之島美術館ルイ・ヴィトン 「ビジョナリー・ジャーニー」展体験レポ


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現在、大阪中之島美術館で開催中のルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー展」

ブランドの世界観を五感で体験できるハイブランドならではの展覧会です。ファッションやL Vの歴史についてはぜひ、会場で。

このブログでは、展覧会の空間デザインに注目!また、見に行く前に知っておきたい情報や注意点をまとめました。

中之島でジャーニーしてみよう!

ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

展覧会の空間デザインは重松象平

展覧会の会場デザインを担当したのは、建築家・重松象平(OMA NY)です。

重松象平とLVMHがタッグを組むのは、コロナ禍の2022年の年末から2023年5月まで開催された「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ展」(東京都現代美術館)や、2024年に六本木ミュージアムで開催された「ミス ディオール展覧会 ある女性の物語」などがあります。

また、現在夢洲で開催中のフランスパビリオンも重松象平によるものです。残念ながら行列がすごくて怖気づいてしまい、万博のフランスパビリオンは見ていません。

さらに、今回のこの展覧会は世界各地で開催されており、それらも重松象平が担当しています。残念ながら万博同様日本以外のルイ・ヴィトン展は見ておりません。

モノグラムのトランクのランタン ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

展示室ごとに世界が変わる

中之島美術館の「ビジョナリー・ジャーニー」展も重松象平ならではの照明や色彩、マテエリアルなどの大胆な使い方が見どころです。

展覧会場を巡っていくと色彩と明暗が切り替わり、壁も天井も床までも美術館本来の姿を完全に覆い、展示室ごとに“完全なる異世界”へと誘われるのです。

この贅沢なしつらえは、ハイブランドならではの潤沢な予算と建築家の徹底したこだわりが成し得た空間といえるでしょう。

138個のトランクのドーム ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

ルイ・ヴィトン 「ビジョナリー・ジャーニー」12の世界

展覧会は中之島美術館の大きな吹き抜け空間のモノグラムのトランクを模した行燈から始まります。

この空間を含めて12の空間で構成されています。

最初の部屋の背景はステンドグラス ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

とにかく、ハイブランドの展覧会は通常の公立美術館の予算を大きく上回る経費が使われているなぁとつくづく思います。

通常予算の倍どころの騒ぎではないはずです。

竹を編んだ和を感じる空間 ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

カゴのような竹の装飾が天井まで続く。編んであるだけでなく「曲げ」加工もされていますから凝っています。

熱気球をイメージしたマテリアルの円形空間 ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

気球による旅や船の旅などの映像が投影される空間。

ふわふわした気球のようなビニール系の素材がドーム状に展示室を包む。竹から気球へですから、そのギャップがすごいので飽きさせません。

天井照明は障子、床は畳をイメージした空間 ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

天井には照明と化した障子です。どう見ても完全に障子そのもの。

床も本当は畳にしたかったんだろうなぁと思いましたが、それだとあまりにもそのまんますぎてやめたのかな。

アクリルボックスが重なる未来的な空間 ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

アクリルが積み重なったクールな空間。

天井や壁はシルバーでした。

階段を上がると回転するバックたちに囲まれる ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

ルイ・ヴィトンのバックがぐるぐる回っている空間。

天井はミラー。この空間へは階段を上って到達します。

中之島美術館には東京都現代美術館のような巨大な吹き抜け空間はありませんが、展示室内に高低差は作ってありました。

実際に職人が作業をしているアトリエ空間 ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

この展示室も天井が所々ミラー。職人さんが実際に制作をしています。本物の職人さんなのかどうかは不明。

天井の同心円がテーブルの天板と床に広がる ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

この部屋は耐久性のテストを見せる部屋。天井と床とテーブルの天板の模様が呼応しています。そんなことは大抵の人は気にもしていませんでしたが、私はしっかりと観察しました。


ビジョナリー・ジャーニー展の混雑状況

この展覧会は日時指定制なので10時〜10時半の枠の予約をして訪問しましたが、美術館に入っていきなり行列です。

中之島美術館は、展覧会を開催している5階の展示室までのアクセスはエスカレーターのみです。

私が行った会期最初の週末は、エスカレーターに乗るまでに約30分待ちました。

館内なので暑さを感じないのが救いです。

中之島美術館で同時開催している「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」の入場者と交互にエスカレーターに乗るオペレーションになっています。

こちらの展覧会の行列はルイ・ヴィトンの半分以下ですが、それでもすんなり展示室に行けないのは同情します。

5階まで登り、展示室に入ってしまえば混雑はしていても鑑賞に支障はないレベルでした。

また、展覧会を鑑賞して美術館を出る時には行列は半分以下になっていました。

(「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」の方は行列なしになっていました)

ですから、週末の朝イチは並びます。

平日か、週末なら朝イチをずらした時間の方がいいかもしれません。

ただし、今後会期後半には週末はずっと並ぶ、、、みたいなことになる可能性もあります。

展覧会鑑賞後は行列も少なくなっていた ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

ビジョナリー・ジャーニー展を見に行く際の注意点

日傘や傘は傘置き場に、ロッカーはエスカレータに乗る前に!

エスカレーター前に並んでから、日傘を(折り畳めないもの)傘置き場に預けるように注意されて、預けに行くために行列から離れなくてはならないお一人の方がいました。

美術館の入り口に傘立てはあるので、折り畳めない場合は列に並ぶ前に預けましょう。

ロッカーも同様です。5階に上がってしまうとロッカーはありません。荷物をロッカーに預けるなら、エスカレーターに乗る前です。

ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

撮影について

写真・動画撮影可能です。

しかし、モニターや天井に投影した映像を動画で撮影することはできません。そんな注意事項は特に見つけられなかったのですが、天井の映像を撮影していたら、動画撮影禁止だと注意され、撮った動画を消去させられましたのでご注意を。

この天井の映像は動画撮影禁止 ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

鏡面の床が2ヶ所

写真映え必至の鏡面の空間が2箇所あります。最初のトランクのドームのところと、コラボレーションの部屋です。

かなりの映りこみがあるのでミニスカートは避けた方が安心です。

2つ目の床が鏡面の空間 ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

ミュージアムショップも行列

最後の楽しみ、展覧会限定グッズなどが並ぶミュージアムショップも行列していました。

私は並ぶのを極力避けたいためショップには入っていません。

しかし、ショップの床はタイルと集成材の市松模様になっていて、スチール系のマテリアルで文字が象嵌されていたりして相当凝っていました。

空間デザインに注目して鑑賞すると、最後まで気が抜けません。

ミュージアムショップの床と壁 ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展 大阪中之島美術館 写真:建築とアートを巡る

基本情報

ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展

会期:2025年7月15日(火)– 9月17日(水)日時指定制

開館時間:10:00 – 17:00(入場は16:30まで)金曜、土曜、祝前日は19:00まで延長(入場は18:30まで)

休館日:月曜日、7/22(火)
*7/21(月・祝)、8/11(月・祝)、9/15(月・祝)は開館

観覧料:一般 2,000円、大学・専門学校生 1,500円、高校生以下無料(要事前申込)

会場:大阪中之島美術館

住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1 MAP


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