新宿から京王新線で一駅、初台の駅上にある東京オペラシティの中にある東京オペラシティアートギャラリーへ行ってきました。現在、東京オペラシティアートギャラリーでは、今井俊介の個展「スカートと風景」が開催中です。
今井俊介といえば、目にも眩しい鮮やかな色彩によるストライプや水玉の構成がとても印象的な平面作品を手掛けるアーティストです。
昨年3年ぶりに開催された六本木アートナイト2022では、深夜まで喧騒が静まる事のない六本木交差点にその鮮やかな平面が披露され話題となりました。
果たして、東京オペラシティアートギャラリーでは今井俊介のどんな作品が見られるのでしょうか。
PR
展覧会構成
今回の展覧会は、昨年(2022年)、今井俊介の美術館初の展覧会として丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で開催された「今井俊介 スカートと風景」の巡回展の位置づけです。とはいえ、別空間ですから、東京オペラシティアートギャラリーの空間のための展覧会となっています。
展示の順番は時系列というわけではありません。また作品にキャプションはなく、各々作品に通し番号がふってあり、その番号を基に作品リストと照合しながら鑑賞を進めていく、いつもの東京オペラシティアートギャラリーの方式です。
ただ、作品番号も展示の順番ではないので、リストと実物の照合に若干手間取りますが、許容範囲です。
基本的に今井俊介の個展なのですが、3点コラボレーション作品が展示されています。
そのうちの一つが山田晋平との協働の映像作品で、大型展示室の奥で投影されています。所要時間は10分。
また、長い通路に設置されたモニターで作家のインタビュー映像が流れており、こちらが8分です。
映像作品やインタビュー動画をコンプリートしても20分になりません。ですから、平面作品含めて全部きちんと見られる展覧会構成になっています。
このように展覧会の構成も絵画作品同様に明快で軽やかで好印象です。
30分の映像が3本!とか続くと正直「重っ!」って感じちゃう人まぁまぁいるはずです。映像作家の展覧会なら心して訪問するのですが、そうでない場合は覚悟ができてなかったりするものです。
しかし、今井俊介の個展は、展覧会タイトルや作品が表すように爽やかな春風のごとく清々しく鮮麗な空間でした。
▲この先に何かありそうな予感を感じさせる
PR
巨大暖簾のその先に
大きな暖簾のようなカーテンのような、空調の風と人の行き来でゆらめく巨大な布が最初の展示室から次の展示室の間に吊されています。
ここで展覧会は最高潮を迎えるという暗示のようですね。
▲どこから向こう側へ行こうか、右から行くか左から行くか、足元は先の空間へ開かれているけれど、視界は妨げられ、気持ちだけが先に向こうの空間へ持っていかれます。
▲ドーン!暖簾の先には広い空間に今井作品が贅沢に展示されたスペースが。
展示数は決して多くないけれど、鮮やかな色彩が放つ熱量のせいで一つ一つの作品の存在感が半端なく、濃厚な空気で満たされています。
▲先客の方々もそうでしたが、座ってじっくり鑑賞しましょう。
あら不思議!最初に抱いた印象から徐々に変化が起きてきます。
どんな見え方をするのかは是非会場に足を運んで体験してみてください。
PR
制作の秘密
最後のコリドール空間では惜しげもなくその制作の秘密を明かしています。
▲展覧会に出品されているこの作品の制作工程が写真によってみられます。
隣り合う色との境界線、マスキングなしで塗っていました。すごい!
思わず、制作工程を知ってからもう一度作品を見返してしまいたくなります。実際見返しました。
▲アーティストインタビュー映像
▲制作のための画材や下書きなどアーティストの企業秘密満載です。
PR
ミュージアムグッズ
アパレルとのコラボレーションなどの活動もしている今井俊介は、ミュージアムグッズとの親和性も極めて高いです。
ですから、ミュージアムショップGallery5では、たくさんのオリジナルグッズが販売されていました。
▲壁面には平面作品が販売中。手前の棚に立てかけられているのがポストカード(1枚165円)です。
1枚づづでもいいし、繋げて飾ってもかわいい。
幅広い利用が可能な風呂敷(手前左)は2750円。
▲ノートや缶バッチもかわいい。みんなありそうでないモノばかり。
ノートパッド(左)770円、缶バッチ(右)330円
▲これはかわいい。バックやエプロンも自分のものにできるんです。
▲オリジナルのテキスタイルは30cm〜購入可能。裁縫の得意な方はこちらを購入して自分で何か作ると素敵!
ちなみに4つの展示室のある東京オペラシティアートギャラリーの5番目の展示室という意味のミュージアムショップGallery 5は、恵比寿にあるアートブックショップのPOSTが運営しています。
店舗の設計はスキーマ建築計画の長坂常です。
恵比寿 POST▼
新建築POSTはこちら▼
東京オペラシティにはアートがいっぱい
春の陽気に誘われて、爽やかな展覧会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
展覧会は後半に行くにつれ混んでくるので、なるべく会期前半に訪問してじっくり鑑賞することをオススメします。
基本情報
今井俊介 スカートと風景
2023年4月15日[土]─ 6月18日[日] 11:00 ─ 19:00 月休(5/1は開館) 入場料:一般1,400円、大・高生800円、中学生以下無料 東京オペラシティ アートギャラリー 新宿区西新宿3丁目20−2 MAP アクセス:京王新線 初台駅東口下車徒歩5分以内 |
NADiff Gallery
恵比寿にあるアートブックやアートグッズを取扱うNADiff a/p/a/r/t に併設されたNADiff Gallery/ナディッフギャラリーでも今井俊介の個展が始まりました。
ナディッフ本店は、祝日はオープンしますので、連休に東京オペラシティアートギャラリーとはしごするのもありですね。
▲鮮やかなペインティング、ここはギャラリーですから購入可能です。
▲地下スペースには小品が並びます。
▲ミュージアムグッズも充実!鮮やかなトートバッグとレジャーシートのセットはこれからの季節にぴったりですね。
NADiff オリジナル 今井俊介 レジャーシート&バッグセットは4400円税込です。他に3種のキーホルダー880円税込やNADiff オリジナル 今井俊介 フライングディスク (ステッカー付き)1980円税込もあります!
基本情報
今井俊介 「Paintings and New Editions」 アクセス:JR恵比寿駅東口出口から徒歩7分 |
NADiff A/P/A/R/Tについては▼
PR