東京オペラシティアートギャラリーで始まった泉太郎の個展「Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.」に行ってきました。泉太郎の東京での初個展となるこの展覧会、とにかく普通じゃないんです。
私たち鑑賞者が参加して初めて成立する作品、というか鑑賞者が展覧会の作品の一部になるインスタレーションです。
何も知らずに行っても十分楽しいけれど、事前に知っておいた方が良い情報もあります。一体何があるのか、私たち鑑賞者が何をしなければならないのか、など情報をまとめました。
ただし、ネタバレになるような展覧会の内容に関わる情報は後半に書きます。
事前に知っておいた方が良い情報、たとえば鑑賞時間の目安など内容のネタバレにならない事前情報を前半に書きますので、どこまで読むかは読者の方々次第です。
行く前に知っておいた方がいい情報
ネタバレにならない、展覧会の内容について踏み込まない事前情報を先に書きます。
撮影について
写真撮影は可能です。
ただし、フラッシュや、三脚、自撮り棒はNGです。そして動画の撮影もNGです。これはいつもの東京オペラシティアートギャラリーと同じです。
100円玉を用意
必ずコインロッカーを使うので、100円玉を握りしめていきましょう。もちろんなければ両替してくれるとは思いますが、電子マネーだからと全く現金を持たずに行くのはやめておいた方がいいかも。
動きやすい服装と靴
そんなに激しい動きではありませんが、できれば靴と服装は動きやすいものの方が良いでしょう。
私はスカートを履いていくのもやめたいですね。
床に直接座るようなシチュエーションもあるのでアクティブで高級すぎない装いの方が良いと思います。
鑑賞時間の目安
私の場合は、出る時に時計を見たらちょうど2時間半でした。何かとんでもなく長い映像を見るわけではないのですが、なんだかんだと時間が経過していました。楽しかったのであっという間でしたけれど。
1時間だとちょっと厳しいかもしれません。時間に余裕を持って訪問することを強くお勧めします。
なおこの展覧会は事前予約制ではありません。
VR体験作品
1つだけVR体験ができる作品があります。これは実際の映像は約7分、説明や準備などを入れると1人約10−15分かかります。ということは1時間に4人〜6人くらいしか体験できない計算です。
ということは、1日に体験できるのは30-40人前後ということになります。
そしてこの体験するためには展覧会場で順番を待つことになります。
人が少なければ待ち時間もあまりありませんが、多くなれば当然待ち時間も長くなります。このことはわかって行った方がいいかもしれません。
ここからはネタバレ
それでは、ここから先は、展覧会のネタバレになるので、何も知らずにまっさらな状態で展覧会を体験したい方はここから先は読まないでください。
何をするのか
この展覧会で鑑賞者がしなければならないことを順を追って説明します。
もちろん、説明や解説文もあるのですが、これが聞き取りにくいし、読みにくいんです。
また、今後会期が進むにつれて、オペレーションや、内容が変更される可能性もあるので、今から書くことは展覧会始まってすぐの時点の内容です。
ロッカー
いつもの場所にロッカーはありません。展覧会場入り口に移動されています。
ここで、展覧会場に入る前に、ロッカーに入っている茶色くてとても重い袋を取り出します。
この時、自分の荷物はロッカーに入れて手ぶらになりましょう。
説明
たくさん並んだ椅子の上にQRコードがあるので、それを読み取ります。そうすると自分のスマホで説明を聞くことができます。
この展覧会のルール1から10までの説明ですが、何やら怪しい女性の囁き声に対して男性が受け答えをするというものです。
囁き声とそれに対するぼやきが続きます。
この説明は17分かかります。しかし、画面上で1.5倍とか2倍とか倍速にすることが可能です。
座ってスマホで説明を聞きながら、目の前の映像を見ます。
マント
映像が流れるパーテーションの先に行ったら茶色の袋からずっしりと重いマントを出して被ります。
▲このマントを着ることで展覧会場の壁に擬態するのです。擬態になってる?
▲入り口にある丸い鏡は持って歩いてよいようです。
これ、鏡なんですが、何も映らないんですけれどね。
マントを着てこのスペースを鑑賞して回ったら、一旦来た道を通りロッカーのところに戻ります。
棒
いつもは、最後に通る長い通路の方に行きます。
ここで解説を読むとこの壁にある棒がこの先で必要になるようです。
1人1本、壁にある黒い棒を持って進みます。
テント
一番広いスペースに来たら、着ていたマントを裏返して、テント(お墓)を作ります。
壁際にある土台とペットボトル12本を用意してテントを張ります。これなかなかの運動です。
動きやすい服装や靴がいいと言ったのはこのテント張り作業があるからです。
テントの組み立ては自分でしなければなりません。
番号札
テントを貼ったら壁にあるテラコッタ製の番号札を取り、VRの順番を待ちます。
VRの順番が来るまでテントで待ちます。
テントの中で座ったり寝転がったり好きな格好でどうぞ。この時のためには服装はアクティブで汚れてもよい装いで。
自分の番号が呼ばれたら管理人の指示に従いVRを体験ができます。
古墳VR
VRを体験するのは、最初のスペースにあった古墳の中です。
全て管理人が説明をしてくれるのでその指示に従えばいいです。時間は約7分です。
腰掛けて体験してもいいし、寝て体験することもできます。
横になって体験する場合は、頭をテラコッタの中に入れ、その上からテラコッタの蓋をされます。
▲これが蓋の部分です。
寝た姿勢で体験する場合、なかなか狭いので、身長が高めの方は膝を立てての体験となります。
▲グレーの布のパーテーションの先でVR体験をします。
▲VR体験が終わって戻ってきたら、テント/墓が増えていました。
最後に
ここまで書いてきたことを必ずやらなければならないわけではありません。
マントを着ないで持って歩いている人やスマホの説明を全部聞かずに次に進んでいる人なども見かけました。
でも、やっぱり来場しかたらには、思い切り楽しみたい派なので、私はやれることは全部でやったと思います。
でも、もっとやってもいいことがあるのかもしれません。
▲この部屋めちゃくちゃ気になったんだけど、何かできるのかな?特に中央に積んである少年ジャンプ(漫画)、絶対なんかあるよね。
なんとなく会期が進むにつれて何かしらの変化があるような気がしてなりません。
それはやることが増えるのか、見られるものに何か変化があるのか、いろいろ想像するだけで楽しいですね。
今後、この展覧会における追加や変更、変化などがわかったら都度追記していきたいと思っています。
基本情報
泉太郎「Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.」
2023年1月18日[水] ─ 3月26日[日] 11:00 ─ 19:00 月、2月12日[日]休 入場料:一般1,200円/大・高生800円、中学生以下無料 東京オペラシティ アートギャラリー 新宿区西新宿3丁目20−2 MAP アクセス:京王新線 初台駅東口直結 |