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森美術館でランドアートの第一人者 ナンシー・ホルトとロバート・スミッソンの映像3本が観られる!TARO NASUで展覧会も!


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森美術館では現在3年に一度の展覧会「六本木クロッシング2022展往来オーライ!」が開催中ですが、同時開催のMAMコレクションMAMプロジェクトx MAMデジタル、そしてMAMスクリーンも見逃せません。

森美術館と同じフロアにありながら展覧会終盤なのでスルーしがちなのですが、今回のMAMスクリーンは必見です。

また、六本木ヒルズから徒歩2分ほどのピラミデにある現代美術のギャラリーTARO NASUではナンシー・ホルトの個展(会期終了)が開催されています。こちらも必見の展覧会です。

森美術館訪問の際はMAMスクリーンと TARO NASUの鑑賞時間も鑑みて出かけましょう。

MAMスクリーン017

常時様々な映像作品を大型のスクリーンで鑑賞できるスペースです。

今回は、ナンシー・ホルトとロバート・スミッソンの映像作品です。

2人は夫婦でランドアートの第一人者でありました。

ロバート・スミッソンは38歳という若さで作品制作のリサーチ中の飛行機事故で亡くなっています。

遺された妻ナンシー・ホルトは、ロバート・スミッソンのプロジェクトを引き継ぎ活動していましたが、2014年に亡くなりました。夫婦で大規模プロジェクトを行うというとクリスト&ジャンヌ・クロードを彷彿とさせますが、きっとクリストとジャンヌもこの2人の活動に影響を受けている事は想像に難くありません。

森美術館 MAMスクリーン017 ナンシーホルト、ロバート・スミッソン

ナンシー・ホルト、ロバート・スミッソン

上映されているのはホルトとスミッソンが、ユタ州の砂漠にそれぞれ残した2つの重要なランド・アートにあわせて制作した映像作品2本と2人の共作による映像作品1本の上映です。

1. ロバート・スミッソン《スパイラル・ジェッティ》 1970年 35分

2. ナンシー・ホルト、ロバート・スミッソン《湿地》 1971年 6分

3. ナンシー・ホルト《サン・トンネルズ》 1978年 26分31秒

映像スペース内にはいつ入ってもいつ退出しても構いません。

全部で約70分あります。一応1本目から見るための上映時間は下記です。

10:00、11:10、12:20、13:30、14:40、15:50、17:00、18:10、19:20、20:30

(祝日を除く火曜日は17:00閉館、最終上映回は15:50)

70分鑑賞して

私は、最初から観たいと思い1本目の上映開始時間に行きました。そして70分間全て鑑賞しました。

70分って長いなぁと思っていましたが、3本立てですし、結構あっという間でした。

どれも70年代の映像なので、画質は決して良いとはいえません。

しかし、広大なプロジェクトの全体を撮影するためにヘリを飛ばし、おそらく超望遠で撮影してるのかと思うと、とんでもない時間と労力がかかっている事にため息が出ます。今ならドローンで簡単にもっとすごい映像が撮れてしまいますから。

映像を見る前に各々のプロジェクトの概要を前もって知っていた方がより楽しめると思います。

3つのプロジェクトの概要

映像3本の概要の解説パネルを掲載します。

森美術館で読むことも可能ですが前もって読んでおくと時間短縮につながります。

▲前半はちょっと眠くなりますが、中盤から後半具体的にプロジェクトの映像になると引き込まれます。

 ▲6分の映像なのであっという間です。

▲ユタ州で夏至と冬至の日の出と日の入りの太陽が通る場所にコンクリートのチューブを4本配置したプロジェクト「サン・トンネルズ」の映像の終盤はもう見事としか言いようがありません。夏至と冬至の日の出と日の入りの太陽が通る道ってなんか聞き覚えがありますね。

70年代にこのようなビックプロジェクトを手掛けていた2人の作品は、世界中のアーティストに多大な影響を与えた事を改めて実感しました。

個人的に今回のMAMスクリーンは激しくおすすめです。絶対見るべきです。

なお作品はもちろん、この部屋の内部も撮影禁止です。


MAMスクリーンを鑑賞するには森美術館のチケットが必要です。

森美術館の六本木クロッシングと同じ会期です。

▼現在、森美術館では六本木クロッシング2022展:往来オーライ!が開催中です。▼

MAMプロジェクト x  MAMデジタル▼

MAMコレクション

森美術館 基本情報

六本木クロッシング2022展:往来オーライ!

MAMスクリーン017 ナンシー・ホルト、ロバート・スミッソン

2022.12.1(木)~ 2023.3.26(日)

会期中無休 10:00~22:00

火〜17:00 12/6〜16:00、1/3、3/21 〜22:00、12/17 〜17:00

事前予約制(日時指定券)当日、日時指定枠に空きがある場合事前予約なしで入館可能

オンラインサイトで購入すると()内の割引料金

平日:一般 1,800円(1600)、学生(高校・大学生)1,200円(1100)、子供(4歳~中学生)600円(500)、シニア(65歳以上)1,500円(1300)

土日休日:一般 2,000円(1800)、学生(高校・大学生)1,300円(1200)、子供(4歳~中学生)700円(600)、シニア(65歳以上)1,700円(1500)

森美術館

東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー MAP

TARO NASUの展覧会

六本木ピラミデにある現代美術のプライマリギャラリーTARO NASUでもナンシー・ホルトの展覧会が開催されています。

展覧会では、1974年の映像作品をはじめ、写真やドローイングなど貴重な全6点が観られます。

4台のモニターを使った映像インスタレーション《Points of View》(1974)は、東西南北に配置された各モニターには、丸窓越しのマンハッタンの景色を見ながら対話する2人の会話とその景色が流れます。

2人組で会話する8人は、北は美術批評家のルーシー・リパードとアーティストのリチャード・セラ、南は映像作家のリザ・ベアと美術史家のクラウス・ケルテス、東は彫刻家のカール・アンドレと画家志望のルース・クリグマン、西は画家のブルース・ボイスとアーティストのティナ・ジルアードという組み合わせです。

▲丸窓から見える景色からは脱線して、70年代のアートシーンについての話が出てきたりして面白いです。

映像はモノクロで、4台のモニターそれぞれ11分の映像です。

4台全部じっくり見るなら44分かかる計算です。

▲実際にインスタレーションを発表した時の記録写真です。

▲1971年(右)と1973年(左)の鉛筆のドローイング

この個展は森美術館のMAMスクリーンほど長い会期ではなく年内に終了してしまうので、早めに観ておきたいところです。

基本情報

ナンシー・ホルト

2022年11月24日(木)- 2022年12月24日(土)会期終了

11:00-19:00 日月祝 休

TARO NASU

港区六本木6丁目6−9 ピラミデビル4F MAP

クリスト&ジャンヌクロードの展覧会

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