9月中旬に代官山のART FRONT GALLERYの金氏徹平「S.F.(Smoke and Fog)」とLOKO GALLERYの永畑智大「Baby oil on canvas」そしてMaison Kitsunéと古武家賢太郎のコラボレーションを観てきました。
ART FRONT GALLERY
槇文彦と朝倉不動産による名建築代官山ヒルサイドテラスの中で最も古いA棟にある現代美術のギャラリーです。ヒルサイドテラスに入った当初は会社名はアートフロントギャラリーで画廊名がヒルサイドギャラリーでした。
しかし、ファーレ立川の後、代表の北川フラムさんの故郷でもある新潟県からの依頼で始まった大地の芸術祭の大成功などから、社名とギャラリー名を同名のアートフロンギャラリーに統一しました。
金氏徹平「S.F(Smoke and Fog)」
金氏徹平は、銀座のRICHO GALLERYでの金氏徹平個展「S.F(Splash and Fragments)」が先日終了したばかりです。
現在は表参道のGYRE galleryの展覧会にも参加しています。▼
村田沙耶香のユートピア_ 〝正常〟の構造と暴力ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平 GYRE GALLERY
ART FRONT GALLERYでは3カ所のスペースに作品が展示されています。
メインスペース
旧山手通り沿いのガラス面前に、プラスチックやガラスなど透明な素材だけで構成された立体作品▼
壁や立体に開けられた穴から様々なものが垂れ下がったり、飛び出たり、流れ出たり。なんとも奇妙で不思議な光景が広がります。▼
壁に直張されたドローイング▼
階段下のスペース1
モノトーンの作品。切り取って構成された作品と抜き取られた板▼
屏風のように置かれた作品の裏側▼
カラフルな作品▼
階段下スペース2
ここは額装作品、立体の小品が並びます。▼
基本情報
2021年9月10日(金) – 10月3日(日) 水-金 12:00-19:00 / 土日祝11:00-17:00 *変更の可能性あり
ART FRONT GALLERY
渋谷区猿楽町29−18 ヒルサイドテラスA棟 MAP
最寄駅:東急東横線代官山駅徒歩3分
代官山蔦屋書店
東京都渋谷区猿楽町16-15 MAP 営業時間はこちらで確認
週末の代官山蔦屋書店は大混雑で原宿状態のためあまりお勧めできませんが、2階のカフェスペースで金氏徹平の小品が展示・販売されています。金氏徹平だけでなく、アートフロントギャラリー所属の角文平作品もありました。▼
LOKO GALLERY
代官山と渋谷の間の猿楽小学校前の鶯谷町にあるギャラリーです。以前は手前に珈琲小学校があったのですが、現在は移転のため前のスペースは空いています。
「Baby oil on canvas」永畑智大
国立奥多摩美術館の副館長で漫画家でもある作家永畑智大の個展です。会場内で目を奪われるのは、なぜかピサの斜塔の如く絶妙な角度で斜めになっている母子像です。その木彫を制作しているのは、子供です。▼
1階
木彫を制作する子、刷毛で色を塗る子、コーナーではレリーフを制作する子。縦横無尽な動きの子どもはまるで無重力です。▼
刷毛担当の子。この不確かな立体を自立させるために床に木を貼って、床で留めています。▼
2階
2階も楽しい作品。今年子どもを授かった作家の家族総出の映像を鑑賞することもできます。▼
こちらオフイススペースのレリーフ。か、かわいい。▼
基本情報
2021.09.17 (金)- 10.17 (日)11:00-19:00/日〜18:00 月火祝休 *変更の可能性あり
LOKO GALLERY
都渋谷区鶯谷町12−6 MAP
最寄駅:東急東横線代官山駅徒歩6分、渋谷駅徒歩10分
Maison Kitsuné
アーティスト古武家賢太郎とフランスのライフスタイルブランド「Maison Kitsuné」がコラボレーションした⽊製のキツネやそれをプリントしたアパレル・アクセサリーなどが9/18から販売スタートしました。それに合わせてショップ内で作品が展示・販売されています。
ウインドウの古武家賢太郎による木製のキツネ▼
ショップ内の木製のキツネ作品。すでにもう何点か売却済みマークが。この木製のキツネをあしらったシャツやトレーナー、キャップなども▼
画集も販売されています。▼
基本情報
Maison Kitsuné Daikanyama
2021.9.18-9.29 11:00-20:00 *変更の可能性あり
渋谷区猿楽町20−14 MAP
最寄駅:東急東横線代官山駅徒歩4分
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ヒルサイドテラスと聖林公司しかなかった頃の代官山は設計事務所が集まり大人のまちだったけれど、同潤会がなくなり、アドレスが建ってガラッと雰囲気が変わり、設計事務所は次々に移転、蔦屋書店開業はダメ押しで、完全に別のまちになってしまいました。賑やかになるのは決して悪いことではないけれど、かつて静かだった頃の代官山に住み、働いていた者としては一抹の寂しさを感じずにはいられません。町は生き物で移り変わるものなんだと身をもって実感します。