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音と光の展覧会 BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウトでイーノの世界に没入してきた!


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BRIAN ENO AMBIENT KYOTO (会期終了)

京都中央信用金庫 旧厚生センターで開催されているBRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウトの会期初日に訪問しました。4月に前売りを購入してから心待ちにしていた展覧会です。どこよりも濃くて深いレポートをお届けします。

開催されているのは京都駅から徒歩5分ほどの場所にある築92年の歴史ある建築物で、この建物丸ごとブライアン・イーノ展の会場です。

会場内はどの場所もイーノによる音楽で満たされており、聴覚、視覚をはじめ五感を揺さぶられるインスタレーションばかりです。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウト

写真右に盆栽と石が見えますが、これはイーノの作品ではありません。この展覧会の空間を印象づける、日本人作家によるインスタレーションです。

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建築について

会場となっている京都中央信用金庫 旧厚生センターは、旧不動貯金銀行七条支店として1930年(昭和5年)に建てられ、日本貯蓄銀行、協和銀行七条支店を経て京都中央信用金庫本部別館、京都中央信用金庫の関連会社のオフィスなど戦前から現在まで長い歴史を刻んできました。

設計は、関根要太郎が率いる関根建築事務所です。関根要太郎は、不動貯金銀行との縁が深く、戦前営繕課に勤務していたこともある為、不動貯金銀行の数多くの支店の設計を手掛けました。

この建物は、その不動貯金銀行の支店の中で現存する貴重な建物です。

関根要太郎の作風は、主にドイツで隆盛したユーゲントシュティールというアールヌーボーの影響を受けた分離派で、意匠にロマネスク風の独特な曲線と曲面をもつものが多いのですが、京都信用金庫旧厚生センターも曲線的な窓にその特徴を見てとれます。▼

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウト

1970年代にデヴィッド・ボウイと作った「Low」や「“Heroes”」は東西対決の冷戦下のベルリン、それもベルリンの壁も近いHansa by the Wall でレコーディングされ、その土地だからこそのヒリヒリした雰囲気をサウンドに反映させていました。そうした方法論と同じように、千年以上の歴史のある京都という土地の100年近い歴史のある建物を会場として使うことで、土地と建物の持つ歴史と雰囲気をインスタレーション作品に反映させようとしているのでしょう。

ブライアン・イーノ

ブライアン・イーノというとロキシー・ミュージックの元メンバーであり、ソロとなってからは音楽プロデューサーであり、アンビエント・ミュージックの開拓者であり第一人者です。

本名は ”Brian Peter George St. John le Baptiste de la Salle Eno”。曰く有りげな長い名前ですが、単に通っていた学校に因む名前で特に意味はないようです。Roxy Musicでデビューした頃は「Eno(イーノまたはエノ)」と名乗り、3作目のソロアルバム「Before and After Science」以降はBrian Enoと名乗っています。

そんなEnoが1972年にロキシー・ミュージックの1stアルバム「Roxy Music」でデビューして今年2022年でちょうど50年。デビュー当時からイギリス本国と同じくらい人気も評価も高いここ日本で、50年目の節目の年に展覧会が開催されるということです。

名曲揃いの名盤「Another Green World/アナザー・グリーン・ワールド」の代表曲「St. Elmo’s Fire/セント・エルモの灯火 」や「Windows 95」の起動音「The Microsoft Sound」でその音を耳にしている人も多いでしょう。

またイーノやロキシーが世に出た時に発した産声のような曲「Re-Make/Re-Model」(アルバム Roxy Musicの1曲目)を聴いて音楽の道を目指したミュージシャン、イーノのソロデビューアルバム「Here Comes the Warm Jets」を聴いてさらに道を踏み外したミュージシャンも世界中には多く存在し、ミュージシャンズ・ミュージシャンの側面も持つのがイーノです。

ソロになってからのアルバムやフリップ&イーノとしてのアルバムなどは、ポスト・パンクなサウンドとして後に続くアーティストたちに大きな影響を与えました。

パンク以前のパンク「プロト・パンク」から「ポスト・パンク」まで、ずっとロック業界の中心人物でもあったイーノの転機だったのが1975年の1月のある夜のこと。スタジオでの作業を終え帰宅する途中、イーノはタクシーに跳ねられて頭と足に大怪我を負います。頭から流れ出る自分の血を見て ”脳みそがこぼれる!” と思ったイーノは病院に運ばれるまでずっと、脳みそがこぼれないよう自分の頭を押さえていたそうです。もちろん単なる裂傷なんですが、あの知的なイーノが頭を押さえている図とそうしている理由を想像すると可笑しいですね。

そして数カ月間病院のベッドに横たわることになるのですが、この時に自覚的に”聴く”こともできれば ”聞き流す” こともできる環境としての音楽、つまり「環境音楽」を発想します。

それまでの実験的な音楽を奏でるけどポップスターな人生を変えたのがこの交通事故だったのです。

その後は環境音楽(アンビエント)など実験的な音楽を追求するイーノと、デヴィッド・ボウイやディーヴォ、トーキングヘッズにU2からコールドプレイまで多くのロックミュージシャンの名作をプロデュースするイーノの両面で今なお活躍しているのは御存知の通りですね。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

これは会場の入口に掲示されているイーノからのメッセージです。

ありきたりな日常を手放し、別の世界に身を委ねることで、
自分の想像力を自由に発揮することができるのです

イーノが創造する別の世界へようこそ。

 


展覧会構成

3階建ての建物丸ごと展覧会場なのですが、5つの作品で構成されています。▼

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

どの展示室にもベンチやソファが用意され、音や光を放つ作品を座ってじっくり堪能できるようになっています。

スポンジの吸音材のようなベンチの座面▼

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

展覧会場の様子は動画も参照ください。▼

77 Million Paintings

イーノが”Visual Music”(視覚的音楽)として着想した作品は、音と光が絶えず変化するインスタレーションです。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

この77 Million Paintingsは、2006年にラフォーレミュージアム原宿で展示されて以降世界中で展示されてきた作品で、それがアップデートされ16年ぶりに日本に帰ってきました。

靴を脱いで入る暗がりの空間では、ゆったりとしたソファに身を委ねて身体全体で堪能します。

この展示室は人数制限があり、満席の場合は展示室の外のスペースで待つことになります。

会場が混む会期後半になると時間制限が加わったりしてゆっくり堪能できないかもしれません。早めの訪問をお勧めします。

2006年にラフォーレ原宿でこの作品が初公開された時に1,000枚限定で発売されたCDが今回「77 Millions」として再発されています。「Music for Installations」というBOXセットには 77 Millions という曲が収録されていますが、それとこの77 Millionsが同じ音源なのかは不明です。

本当はそもそもの「77 Millions」のソフトが再発されてくれれば問題なかったのですが。

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THE SHIP

タイタニック号の沈没、第一次世界大戦や人間の傲慢さをコンセプトとした「The Ship」は、真っ暗な中で音に没入するサウンドインスタレーション作品です。

2016年のイーノの傑作アルバム「The Ship」が流されるのですが、展示室内の各所にスピーカーが設置され、観客の位置によって微妙に異なるサウンドが聴こえてくるのもポイントです。

一番ブライアン・イーノらしい作品であり、あのヴェルヴェット・アンダーグラウンドのカバー “I’m Set Free” でクライマックスを迎える構成は感動的でした。

I’m set free to find a new illusion
新しい幻影を探すために自由になる

人生の真実を一言で表したような一節を、これ以上ないサウンドと環境で聴けるのです。

これはもう会場を訪れて実際に体感しないと理解できない作品です。

イーノはお互いに影響を与えあっているイギリスの現代音楽家ギャヴィン・ブライアーズの「タイタニック号の沈没」のプロデュースを担当したこともあります。

して「The Ship」では自身がそのタイタニック号ををテーマにしています。沈みゆくタイタニック号の船上で弦楽四重奏団によって奏でられていたという音楽を想像することは、イギリスの音楽家たちの創造意欲を掻き立てる何かがあるのでしょう。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

の展示室も靴を脱いで入ります。また、The Shipの全曲が流れるので、全体を体験するには1時間ほどかかります。

 

I’m Set Free収録のVelvetsの3rdアルバム

ギャヴィン・ブライヤヤーズの「タイタニック号の沈没」

Light Boxes

光を放つ3つのボックスは、LEDの技術を駆使しゆっくりとその色彩を変化させていく幻想的な作品です。

微妙な速度で変化するこの作品も実際に自分の目でしっかり目に焼き付けたいヴィジュアルアートです。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

このインスタレーションのサウンドは日本初公開の「The Lighthouse」からのサウンドが使われています。

Face to Face

世界初公開のイーノ作品。

実在する21人の人物の顔写真を特殊なソフトで組み合わせて毎秒30人ずつ、実に36,000人以上の新しい顔が誕生します。

いわゆるモーフィングですね。それがとってもスムーズに変化していくので引き込まれます。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

若い頃や最近のイーノ本人の顔も使われているような気がします。あの特徴的な額とかですね。

The Lighthouse

日本初公開となるオーディオ作品。

というのも、この「The Lighthouse」はSonos Radio HDという有料のインターネットラジオでしか聴くことができない、2021年からスタートしているイーノのアーカイブチャンネルなのです。しかも日本はそのサービス外ですが、今回Sonosの協賛もありSonosスピーカーを通じて会場内の廊下やトイレなどで流れるオーディオ作品として実現しています。そういう意味で ”日本初公開” なのです。

もっとも、日本でもその一部をSonos Radioのmixcloudチャンネルの番組「Introducing The Lighthouse from Brian Eno」でちょっとだけ聴くことができます。

このThe Lighthouseは会場内の各所に設置されたSonosスピーカーで流されていて、音によって展覧会場全体が緩やかに繋がっているのです。それがまさにこの土地・建物でこの展覧会が開催されている理由の一つです。

写真は女子トイレの様子。右上に白い円筒状のSonosスピーカーが設置されていて、音楽が流れています。▼

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

この展覧会のためにわざわざ京都まで行ったので5つの作品鑑賞でおおよそ2時間半滞在しました。

平均すると1作品30分鑑賞したことになりますが、実際には一番長くてThe Shipに1時間位、一番短くてFace to Faceに15分位でした。

特に入替制というわけではなかったので、どの作品も心ゆくまで堪能した結果です。

わざわざ京都まで行って本当によかったです。


LOUNGE

ラウンジには、ブライアン・イーノへのメッセージを書き込めるノートが用意されています。イーノへの熱い想いをここでしたためましょう。

展覧会の会期終了後にイーノに送られるそうですから多分読んでもらえるでしょう。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

ラウンジの窓は半円形▼

建物を外から見ると同じような半円形の窓が見えると思います。それを内側から見るとこうなのです。

また、飲み物のみこのラウンジで補給可能です。(自分で持参のもの、会場で飲み物の販売はしていません)。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

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ENOSHOP

1階チケット売り場の横にENOSHOPがあります。ここでは展覧会図録やアルバム、オリジナルグッズが販売されています。

イギリスのenoshop.co.ukの一部と日本独自のグッズが販売されています。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

公式グッズではありませんがイーノの代表曲や名作揃いの名盤が並んでいます。同じような特集を代官山の蔦屋で2022年7月14日までの期間限定で開催しているので、京都まで行けない人は代官山に行ってみるのも良いかもしれないです。

ただ京都会場にも代官山蔦屋にも、世界中に決定的な影響を与えたはずの初期のソロ2作はありません。アンビエントなイーノとはあまりに印象が違い過ぎるからでしょうか。

実験的なフリップ&イーノはないけど、同系統のエクスペリメンタルな作品「ディスクリート・ミュージック」はありました。もちろん ”アンビエント” の創始点である 「ミュージック・フォー・エアポーツ」はあります▼

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

初日に行ったにもかかわらず、オリジナルグッズとして楽しみにしていた京都の老舗和菓子屋鍵善良房による京都会場限定の展覧会特製和菓子がなんと売り切れていました。落雁だけにガーン。

なんと!一日18箱限定でお一人様1箱だそうです。この特製和菓子をゲットするには午前中に行かないと無理そうですね。

オリジナルTシャツは京都会場で税込4,500円。グレーを購入しました。やはりグレーが人気で、サイズによっては早くも売り切れているようです。

なおTシャツのサイズはM/L/XLの3種類。新色アップル・グリーンが加わり3色展開になりました。(2022.8.6追記)

また右のトートバッグは税込6,000円。購入はオンラインサイトからになります。ENOSHOPに掲示されているQRコードからオンラインサイトにアクセスして、やはり同じように掲示されているパスワードを入力します。トートバッグの購入を考えている人は、現地で購入方法をよく確認してくださいね。

トートバッグが入荷されました。イーノショップで直接購入可能です。柄は一つ一つ違うので、どのバックにするか悩みそう。→最初に入荷した分のトートバッグは売り切れたようです。(2022.06.20追記)

現在は会場で購入可能のようです。(2022.07.18追記)

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

また、ブライアン・イーノのエコロジーに対するポリシーに基づきショップではショピングバッグの用意はありません。

グッズをたくさん購入して両腕で抱えて帰る人を見かけました。買い物予定の人はエコバッグを持参しましょう。

代官山の蔦屋でも和菓子以外の公式グッズを購入できますがどれも1,000円以上高額になります。東京から来ている人は荷物が増えて重くなるとしてもグッズは京都会場で買うべきです。

OBLIQUE STRATEGIES/オブリークストラテジーズ

オリジナルTシャツも購入しましたが、ENOSHOPでの目玉はこれでしょう。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

Oblique Strategies(オブリーク・ストラテジーズ)は1975年にイーノがピーター・シュミット(イーノの2ndアルバムや「イブニングスター」のジャケットイラストで有名)と共同で制作したカードデッキ一式で、100枚以上のカードには ”別の機械を試してみよう” とか ” 耳栓をする” などそれぞれ異なるフレーズが印刷されています。

ミュージシャンなどクリエイターが創作に行き詰まった時にこのカードを引き、その意味を考察することでクリエイティビティを刺激し、創作活動を前に進めようというツールです。イーノはこれを「Another Green World」の頃から実際に利用していたそうです。

今は2001年に改訂された第5版が最新ですが、京都会場も代官山の蔦屋でもその第5版が販売されていました。

このオブリーク・ストラテジーズはイギリスでも50ポンド(8,000円くらい)するのですがそれを9,000円で買えてしまいます。イギリスのENOSHOPで買って個人輸入するよりトータルでは安いと思うので、クリエイターの方もそうでない方も手元に1セット持っておくべきイーノアイテムです。

(ピーター・シュミットのイラストが使われているレコードジャケット)

イーノの2ndソロアルバム

イーノの4thアルバム

イーノ&フリップの2枚目

代官山蔦屋書店(会期終了)

代官山T-SITEの蔦屋書店でもブライアン・イーノ公式ストア『ENOSHOP』が期間限定でオープンしていました。

2022年6月3日(金)~2022年7月14日(木) 会期終了

ただし、特製和菓子の販売はありません。またオリジナルグッズの価格も京都より高いです。

例えばTシャツは京都で4,500円、代官山では5,500円でした。

また期間中は館内にSonosスピーカーが設置され「The Lighthouse」が流れています。ENOSHOPがある3号館の駐車場側には「77 Million Painting」があるのでちょっとだけ京都会場の雰囲気を味わえたかもしれません。

どうしても京都へは行けない方は代官山T-SITEの蔦屋書店に足を運んでみましょう!

代官山蔦屋書店(2024年)

2024年はイーノのソロデビューアルバム「Here Comes The Warm Jets」の発売から50周年。ということで、代官山T-SITEの蔦屋書店で『ENOSHOP』のポップアップストアが期間限定でオープンです。

Shipsツアーの限定グッズ、Oblique Strategies、そしてHere Comes The Warm JetsからTop Boyまでのソロ作が並んでいるようです。

2024年2月16日(金) ~ 3月7日(木)
代官山蔦屋書店 1号館2階 音楽フロア

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撮影について

写真・動画撮影ともに可能です。ただしフラッシュとシャッター音は禁止です。もし、iPhone(スマホ)に無音カメラアプリを入れてない場合は、あらかじめアプリをDLして行った方がいいです。

サウンドインスタレーションなどは音が重要な要素なのでiPhoneのシャッター音は確かに耳障りでした。

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

チケットについて

私は4月に特典付き前売りチケットを購入していたので、窓口でオリジナルステッカーをもらいました。しかし、窓口で「特典付き前売りチケットです!」と自己申告しないとステッカーはもらえませんので要注意です。
(特典付き前売りチケットの販売は終了しています)

会場で配布されるリーフレット(左)と前売り券の特典としてもらったステッカー(右)▼

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ アンビエントキョウト

また、週末は混雑のため当日券の販売を一時中止したようなので、これから行かれる場合、特に週末は、オンラインチケットで事前購入してから行かれた方が確実です。

6月中なら好きな日の都合の良い時間を選べそうです。7月に入って会期後半になれば空き枠がどんどん埋まるし、混雑でゆっくり鑑賞するのも難しくなるので、とにかく早めの予約と訪問を。

注意点まとめ

○事前にオンラインチケットを購入して行った方が確実(週末は特に)

○写真・動画撮影可能ですが、フラッシュ・シャッター音禁止(事前に無音カメラアプリDL推奨)

○トイレにもオーディオ作品があるので行ってみよう

○鍵善良房による展覧会特製菓子は1日18箱限定(2022.6.5追記)

○ENOSHOPはショッピングバッグがない(エコバッグ持参必須)

○コインロッカーはありません(大荷物注意)

○靴を脱ぐ展示室2箇所ありなので靴下着用で(脱ぎ履き楽な靴、靴下着用or持参推奨)

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウト
また今回の展覧会に合わせていくつか書籍が刊行されているので、事前に読んでおくと良いかもしれません。

イーノ入門」は ”入門” と付くものの、かなり本格的で濃いディスクレビューが掲載されています。

また「AGI 2 / ENO」は歌謡曲出身の阿木譲氏が書いたイーノに関する文章をまとめたものらしいです(6月30日発売予定)。阿木譲という名前だけで好き嫌いが分かれそうな一冊ですね。

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基本情報

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO

2022.6月3日(金)8月21日(日)  2022.9.3(土)会期終了

11:00-21:00 (6/25以降土日祝10:00〜) 会期中無休 

6月25日(土)– 2022.9.3(土)の土日祝は10:00~に変更 

追加枠(10:00~11:00)のチケットはオンライン販売のみ  6/20(月)正午12:00〜販売開始

平日 :一般(大人) ¥2,000 / 大学生・専門学校生 ¥1,500 / 中高生 ¥1,000 / 小学生以下 無料
土日祝:一般(大人) ¥2,200 / 大学生・専門学校生 ¥1,700 / 中高生 ¥1,200 / 小学生以下 無料

京都中央信用金庫 旧厚生センター

京都府京都市下京区中居町113 MAP

アクセス:JR京都駅から徒歩5分、東本願寺の南に隣接する建物

京都駅から歩いてすぐなので東京から日帰りをしようと思えばできてしまいます。でもBRIAN ENO AMBIENT KYOTOは最低でも2時間はかかりますから、ここは一泊して時間を気にせず鑑賞するのがおすすめです。


手元でイーノ(Brian EnoのiPhoneアプリ)

どうしても京都に行けない方や、会期中には行く予定だけど先になってしまう方、ブライアン・イーノって今回初めて知った方、その世界観を予習したい方などはブライアン・イーノが2008年にリリースした「Bloom」というiPhoneアプリをDLしてみてはいかがでしょうか。

いち早くアプリの可能性に気付き、手を出しているところが新しもの好きなイーノらしいところです。最初にリリースされたバージョンと今では多少画面がアップデートされていますが、操作感などは2008年のオリジナルのままです。

有料ですが、イーノの作品を購入すると思ったら安いですね。イーノは他にもいくつかアプリ(App)をリリースしてきましたが、今でも入手できるのはBloomとReflectionくらいになってしまいました。

Bloom 10 Worlds(¥980)– Bloomアプリの発売10周年を記念したバージョン

Bloom  (¥490)– オリジナルのBloomアプリです。

下の動画は実際にiPhoneで動くところを撮影したものです。▼

また、ストアを探すと「Reflection」という3,800円のアプリも見つかると思います。これはイーノがアルバムの「Reflection」をアプリという形態でリリースしたものです。

内容はCDと同じですしBloomアプリ▲のようなインタラクティブ性はありません。購入には気を付けてください。

Brian Enoの代表作

イーノを知るためのプレイリスト(Spotify)

イーノを知るための代表的なアルバムたち(ほんの一部)

Roxy Music時代

Roxy Musicとイーノが世に出た1stアルバム イーノのシンセが炸裂する2nd

初期のポップでグラマラスなソロ作

トチ狂ったような曲と演奏が並ぶ衝撃の1stソロ 曲も演奏もクオリティを上げた2nd

アバンギャルドなソロ作

ポップからアヴァンギャルドへ向かったロックアルバム パンク時代にポスト・パンクを見据えたアルバム

エクスペリメンタルなソロ作

アンビエントの実験的なアルバム プログレというより実験音楽的なロバート・フリップとの共作
ロバート・フリップとの2作目。

代表的なアンビエント作

最初の環境音楽アルバムは空港 2枚目の環境音楽アルバムはハロルド・バッドとのコラボ

環境音楽の一つのピーク

2006年にラフォーレ原宿で初公開された際の限定CD。今回再発されています。

Islandレーベル時代のプロデュース、ゲスト参加作。

元ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルのソロ・アルバム 元ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのニコのソロ・アルバム
タイトル曲はドアーズのカバー。ジャケット写真は当時の夫フィリップ・ガレルの映画「孤高」から。
元ソフト・マシーンのケヴィン・エアーズの復活ライブ。イーノ他にニコやジョン・ケイルも ロキシー・ミュージックのフィル・マンザネラが主導した801プロジェクトのライブ

デヴィッド・ボウイのベルリン時代三部作

イーノが参加した実験的なサウンドのアルバム。 ボウイの最高傑作の一つ。あの「ヒーローズ」収録。

パンク/NWのプロデューサーとして

アメリカのテクノ、パンクなロック。 ニューヨークのいわゆるNo Waveのコンピレーション。
イーノがプロデュースした最初のトーキング・ヘッズのアルバム。 U2がアメリカーナ音楽を発見したアルバム。

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「音と光の展覧会 BRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウトでイーノの世界に没入してきた!」への2件のフィードバック

  1. これから行こうと思って調べていたところHITしました。
    全てを網羅した濃い記事ですね。
    お陰様で予習と準備を完璧にして遠征できそうです。
    素晴らしい記事をアップしていただいて感謝です。

  2. コメントありがとうございます。
    少しマニアック過ぎたかなと心配だったのですがそう言っていただけると本当に嬉しいです・
    京都は暑いですけどBrian Eno Ambient Kyotoを楽しんできてください!

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