8/20から表参道のGYRE GALLERYでスタートした展覧会「村田沙耶香のユートピア_ 〝正常〟の構造と暴力ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平」を観てきました。
ここのスペースはいつもスクールデレック芸術社会学研究所の飯田高誉氏の企画ですが、軒並みタイトルが長文です。前回は「2021年宇宙の旅 モノリス_ウイルスとしての記憶、そしてニュー・ダーク・エイジの彼方へ」でした。
恵比寿のスクールデレック芸術社会学研究所で9/8まで開催されていた「森万里子 古事記―はじまりのとき」展 の詳細情報ついてはコチラから。
村田沙耶香
2016年に小説「コンビニ人間」で芥川賞を受賞した小説家です。
今回の展覧会は、村田沙耶香の3作品『消滅世界』(2015年12月、河出書房新社)と『コンビニ人間』(2016年7月、文藝春秋)、『生命式』(2019年10月、河出書房新社)をモチーフに、アーティストデヴィッド・シュリグリーと金氏徹平によって制作された新作と村田沙耶香の学生時代に描いた絵画(4点)とドローイング(1点)、コラージュ作品(1点)で構成されています。
で、かく言う私はこの展覧会のモチーフとなっている3作品をどれも読んでいません。と言うか村田沙耶香の小説は1冊も読んだことがありません。これでは、この展覧会の解釈ができないに等しいかもしれないと思いつつ訪問しました。
会場風景
GYRE GALLERYの展覧会の様子は動画を参照ください。
会場内は撮影可能です。動画もOKとの事でした。
デヴィッド・シュリグリー
『コンビニ人間』の英語版『Convenience Store Woman』を読んで描いた絵画が展示されています。
イギリス在住のデヴィット・シュリグリーは、コロナ禍で来日が許されず、平面作品だけの展示になってしまったのでしょうか。
デヴィット・シュリグリーで有名な作品といえばロンドントラファルガー広場で7メートル以上の巨大な「いいね」を表した彫刻「Really Good」です。
立体だけでなくアニメーション作品などその表現方法は多岐に渡ります。
金氏徹平
金氏徹平は、村田沙耶香の『コンビニ人間』の書籍カバーに作品を提供しているので、すでに2人のコラボレーションは行われていました。
コンビニ人間の装幀になった金氏作品は動きのついた映像となってモニターから流れています。
2人の作品を巻き込みつつ会場全体が金氏徹平のインスタレーション作品のように構成されています。
上の方、下の方、あらゆる場所に作品が展示されています。▼
吹き抜けに展示されているアドバルーンの文章は村田沙耶香の小説の中の言葉なのだろうけれど、これは金氏作品ということで良いのかな?未確認です。▼
展覧会のモチーフとなっている小説を1冊も読まずに鑑賞しましたが、きっと読んでから鑑賞した方が断然面白いのだと思います。会期が10月まであるのでコンビニ人間だけでも読んでみようかな。
展覧会情報
村田沙耶香のユートピア_
〝正常〟の構造と暴力ダイアローグ
デヴィッド・シュリグリー ≡ 金氏徹平
GYRE GALLERY
2021年8月20日(金) – 10月17日(日)