2021年宇宙の旅
表参道GYRE GALLERYにて開催されている展覧会は、SF映画の金字塔スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」から20年経過した2021年を迎えた現代、「HAL9000」の夢、「モノリス」のヴィジョンとは何かを問い直します。
そして、1980・90年代の電脳文化勃興を経て、「宇宙旅行」、「AIの反乱」、「非人間的な知性」、「人工的な進化」といった現代が抱える様々な問題を芸術作品によって探求していくというものです。
モノリス
展覧会場の入り口に聳え立つのは映画「2001年宇宙の旅」に出てくるモノリスです。昨年11月にアメリカのユタ州でこのモノリスに似た金属の板が発見され大騒ぎになり、その後世界各地でここにも!こっちにも!と完成度の高いものから低いものまで次々と「モノリスらしき物体」が現れたのは記憶に新しい出来事です。
映画でのモノリスは強力な磁場を発生させており、形状は四角柱で各辺の比は1:4:9という最初の3つの自然数の二乗となっています。この展覧会場にあるモノリスもおそらくその比率を忠実に守っているものと思われますが、、、。
GYREのモノリスの真実
GYREのモノリスは絶対に裏から見てはいけません!
裏は完全に裏でした。しかも倒れないように壁に固定されていたりします。テンポラリーな展示ですから仕方がないのかもしれませんが、施工者と主催者が予算と安全で戦ったんだろうなぁと容易に想像できます。
幼い頃に着ぐるみのキャラクターが裏側で頭部を脱ぎ、汗だくのおじさんの頭が丸出しで休憩している様子を目撃してしまった時のようなショックですが、もう私も大人なので裏側は見なかったことにします。写真撮ってしまったけれど。
3つの章
展覧会は3つの章に分かれいます。第1章は「時空の歪み」、第二章は「月面とトトゥルース」、第3章は「隠喩としてのスターチャイルド」です。
各々の作品はyou tubeでみてください。
スクールデリック芸術研究所
GYRE GALLERYのキュレーションを担当しているのは恵比寿のNADiff a/p/a/r/tの上にあるスクールデリック芸術研究所の飯田高誉氏です。
このスペースは常時展覧会を開催しているわけではなく、展覧会開催中もコロナの前から平日はアポイントメント制で自由に鑑賞できるのは展覧会を開催している期間の土日だけです。
そんなことを知ってしまうとちょっと観に行きたくなりますね。しかし現在は(2021.4月)は残念ながら展覧会は開催しておりません。
ダレンアーモンド
今回第1章に出品しているダレン・アーモンドは2018年の7月から9月まで「ダレン・アーモンド 時間の光」スクールデリック芸術研究所で展覧会を開催していたアーティストです。
その展覧会の印象がとてもよかったので再びダレンアーモンドの作品を表参道でみることができてラッキーです。
GYRE GALLERYの展覧会の楽しみの一つにエスカレーターの吹き抜け作品があるのですが、今回は前回展示の名和晃平作品のままでした。
場所は便利な表参道で、なおかつ20時まであいているので仕事帰りに鑑賞可能なのが嬉しいです。入場無料で写真撮影可能です。
2021年宇宙の旅 モノリス
_ウイルスとしての記憶、そしてニュー・ダーク・エイジの彼方へ
GYRE GALLERY
2021年2月19日(金)- 4月25日(日)11:00-20:00