東京都現代美術館で現在開催されているマークマンダース 保管と展示とGENKYO 横尾忠則 [原郷から幻境へ、そして現況は?」に続いて企画展示室のMOT アニュアル2021 「海、リビングルーム、頭蓋骨」とコレクション展示室の「Journals 日々、記す」のレポートです。
MOT アニュアル2021
2021年7月17日(土)- 2021年10月17日(日)
1999年から開催されてきたMOTアニュアルは今回で17回目を数えます。若手アーティストに焦点を当て、国内の現代美術の潮流を紹介するグループ展です。
今回は映像作品を制作している小杉大介、潘逸舟、マヤ・ワタナベら国際的に活躍する3人のアーティストによる展覧会です。
潘逸舟の作品▼

「海、リビングルーム、頭蓋骨」
展覧会タイトルの海、リビングルーム、頭蓋骨は各々の映像作品のモチーフです。
会場は企画展示室の地下です。会場入り口から展示順に紹介します。▼

潘逸舟
1987年上海生まれ、東京在住。幼い頃に上海から青森に移り、日本で生活してきた潘自身の経験や視点がベースとなっている作品です。5分〜15分の映像作品です。
モノクロームの海の動画がランダムに配置されたスクリーンに映し出されます。合計7点の作品ですが、空間全体が一つの作品のようです。▼

小杉大介
1984年東京生まれ、オスロ在住。3人の女性が登場する「すべて過ぎる前に忘れて」(15分)とアーティスト本人の父を題材とした「異なる力点」(50分)の2つの映像作品です。
「すべて過ぎる前に忘れて」ナレーションが英語バージョンと日本語バージョンが流れます。▼

スクリーンの背後から見た様子▼

マヤ・ワタナベ
1983年リマ生まれ、アムステルダム在住。現在も究明や裁判が続いている、自国ペルーの内戦の記憶の問題を探求する3つの映像作品を出品しています。
「境界状態」集団墓地を撮影した65分の映像インスタレーションです。▼

「銃弾」(9分)1986年にペルー軍の発砲によって殺害された身元不明の犠牲者の頭蓋骨を撮影したものです。大スクリーンで見る頭蓋骨は何か別のもののようでした。▼

「風景II」(15分)▼

MOTアニュアル全作品上映時間
すべての映像作品を全部鑑賞すると約209分ですから3時間半かかる計算になります。東京都現代美術館で同時に開催されている展覧会も鑑賞するとなると1日がかりです。
MOTコレクション 「Journals 日々、記す」
2021年7月17日(土)- 10月17日(日)
特別展示のマークマンダース 保管と展示は以前の記事を参照ください。

オノヨーコの作品「インストラクション・ペインティング」がエントランスに展示されていました。▼

ほとんどの作品が撮影可能です。
Chim ↑Pomの作品▼

大岩オスカールの巨大ドローイング作品▼

河原温▼

河原温▼

蜷川実花の写真作品▼

島袋道浩▼

照明を落としたスペースでは三宅砂織の映像作品(49分)と写真作品の展示▼

最後は照屋勇賢のマクドナルドの紙袋で木々を切り取った作品です。▼

上記作品以外に指差し作業員の「ふくいちライブカメラを指さす」と撮影禁止だった平田実とホンマタカシの作品が出品されています。
アンドーギャラリー
東京都現代美術館から徒歩で5分ほどの場所にあるアンドーギャラリーは東京都現代美術館とセットで鑑賞したいギャラリーです。

現在開催中のMOTアニュアル2021に出品されていても違和感ないような、83年生まれで映像の作品を制作している平川 祐樹の展覧会を開催中です。

モノクロでサイレントな映像作品です。3つの作品は各々約5分ほどです。

MOT アニュアル2021に加わっていたら「海、リビングルーム、頭蓋骨、耳」だったかな (笑)
2021.6.22-8.7 11:00 — 19:00 日月祝休
江東区平野3丁目3−6 アンドーギャラリー MAP
東京都現代美術館フルコース
東京都現代美術館の企画展GENKYO 横尾忠則 [原郷から幻境へ、そして現況は?」とMOT アニュアル2021、MOTコレクション展 「Journals 日々、記す」と特別展示マークマンダース 保管と展示で4つの展覧会とアンドーギャラリーの平川祐樹展まで回ったらさすがに疲労困憊でした。
しかし、何度も行くことを考えたら一度に見てしまおうと貧乏性炸裂で頑張ってしまいました。
このフルコースをするならアンドーギャラリーでの平川展が8/7までなので急ぎましょう。日祝はアンドーギャラリー がやってませんので要注意です。









